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2007-10-05

icon_45_b.gif『信貴山妖変 嶋左近戦記』読了。


島左近さん(24)のお話です。24!!
大和の筒井家に仕官してた頃ということで、
殿なんか名前1回しか出てこない。10歳の殿です。
さぞかし生意気…聡いおこしゃまだったことでしょう。

大和の若き大名筒井順慶の家臣嶋左近は、忍びの志乃を捕えた事を機に、筒井家の宿敵松永久秀暗殺に動く。久秀に仕える土蜘蛛一族の妖術と血みどろの戦いを強いられる左近。第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞作品(アマゾン・レビューより引用)。
志木沢 郁(著) 『信貴山妖変 嶋左近戦記』

第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞作品。
ムーといっても、大筋は普通の歴史小説通りに進みますよ。
松永だんぢょー久秀VS左近。

大まかなあらすじを以下に。
久秀の女狩りにより妹を捕らえられた女忍び・志乃は、
「妹を返してほしくば筒井家が所有する茶碗を盗み出せ」という久秀の言葉により
筒井家に忍び込んだところを左近に捕まります。
観念した志乃は左近に全てを告げるのですが、
左近はこれを機に筒井家の長年の敵である久秀暗殺を思いつきます。
主家を思い、ひとり出奔した左近は志乃とともに久秀の居場所を突き止め―
という感じです。
ここまでが結構早足で進むんですよね。
なかなかのムー(=伝奇)っぷりな中盤でヤマをひとつ越えます。

妖術入り乱れる戦闘シーンもさることながら、
ほとんど左近に一目惚れに近い状態の志乃、
久秀手飼いの忍者でありながら、「志乃に惚れた」といって色々助けてくれる浮介、
その浮介と左近との繋がりなど、
多様な人間関係も読み所のひとつです。

以下、ちょびっとネタバレな感想文です。


posted by まるひげ at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-10-03

icon_45_b.gif『群雄戦国志 (二)激突!中国決戦』読了。


さぁきましたよ三成挙兵。
この作品では家康が広島に先行してるので、
家康軍が「西軍」、
その後ろを衝く三成・秀家軍が「東軍」となってます。
間違えるなよ(自分が)!!

徳川家康が毛利征伐のために西進した慶長8年3月。石田三成は豊臣家を守るため、家康討伐を決起。3年をかけて周到な準備をしたこの決起は、宇喜多秀家を総大将にした10万の大軍となり、家康軍の背後を襲う…(日販MARCより引用)。
尾山 晴紀(著)『群雄戦国志 (二)激突!中国決戦』

大まかなあらすじとしては、
毛利攻め→家康・三成激突な展開です。
前巻ラストの輝元への脅しが効いて毛利は反徳川体制。
そんな毛利を討伐するために家康軍は山陽道、
秀忠軍は山陰道を通って広島へと向かいます。
んでまぁ斯く斯く云々で
毛利本隊を下した家康が軍を三成へと向けるのですが―。

ラストは東軍有利な戦況のなか、
吉川が秀忠軍と提携して東軍を襲うところまで。
広家め…。

2巻は1巻よりも大局的ですね。
ま、あっちこっち戦ばっかだしなぁ。
霧に乗じて家康を戦場へおびき出す三成の策から
その後の本格的な戦闘に突入する展開は一気に読めます。

三成はお仕事バリバリこなしてます。流石。
疲れて目頭揉んでる殿の姿がお疲れ様です。
一見、西軍に残してきた重家の安否を気にしてないようですが
三成の心中を見抜いてる昌幸おとんがステキです。
それにしても東軍、
昌幸おとんがいてくれると心強いですね。
おとんが輝いてるせいで幸村はくすんでます。
出番無しです。

そーいや殿、冒頭から爆弾発言。
吉継の書状が2通あったら驚くだろうな、て。
そらァ読者もビックリだよ。


偏った見所ポインツは以下の通りです。


posted by まるひげ at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-09-29

icon_45_b.gif『関ヶ原 (下)』読了。


関ヶ原最終巻、なんとかマトモなことを書こうと悶々としましたが、
無理そうなので潔く覚悟を決めてアップしてみます。とりゃー。

何度読んでもどの作品を読んでも、
やはり関ヶ原合戦の描写は息苦しいです。
以前読んだ関ヶ原関連の本と比較してみたら面白いかも。

天下取りの見果てぬ夢を追い求めて関ヶ原盆地に群れ集った10数万の戦国将兵たち…。老獪、緻密な家康の策謀は、三成の率いる西軍の陣営をどのように崩壊させたか?両雄の権謀の渦の中で、戦国将兵たちはいかにして明日の天下に命運をつなぎ、また亡び去ったのか?戦闘俯瞰図とも言うべき雄大な描写の中に、決戦に臨む武将たちの人間像とその盛衰を描く、波瀾の完結編(文庫より引用)。
司馬 遼太郎(著) 『関ヶ原 (下)』

現実を見ず、自らの信じる観念に拠って戦った三成、
諸大名の心を取り、現実と利を突き詰めた家康、
それぞれのトップに従う諸大名の動向が事細かに描かれてます。
大名同士、あるいは大名と家臣の間での駆け引きが
緊張感を保ったまま1冊まるっと続くのですよ。
三成の戦略の拙さが際立ってます。がっくり。

西軍がバラバラなのはわかりますが、東軍も負けないくらいバラバラです。
そういえば、正則の気質について、
「敵意が味方に向く」という見方はなるほど!ですね。
三成憎しもそうだし、関ヶ原での先陣争いもそうだし。
ま、早い話が負けず嫌い。

万が一の勝利にすがりつく三成が読んでいて辛いです。
ついでに腹の痛さが尋常じゃないです。
関ヶ原前夜、雨のなか反応軍の元へ念を押しにいく姿は悲愴そのもの。
当初は有利だった西軍が小早川の裏切りで崩れてからが特に、もう。

posted by まるひげ at 01:13 | Comment(3) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-09-24

icon_45_b.gif『群雄戦国志 (一) 佐和山の誓い』読了。


この感想文書くより読了済の『関ヶ原』の下巻の感想文書くほうが先だろうが…。

1600年、石田三成は関ヶ原決起を見送った。会津討伐が成され、徳川体制が確立されつつある中、三成はあからさまに家康臣従の態度をとり始めた。だが、その裏には、佐和山城での盟友・大谷吉継の命を賭した諌言を受けての秘策があったのだった(アマゾン・レビューより引用)。
尾山 晴紀(著)『群雄戦国志 (一) 佐和山の誓い』

if小説て、どーにも敬遠してたんです。
読んでも虚しいというかどうしようもないというか。
しかし、ちょっと考えてみたら以前読んだ『影武者徳川家康』やらゲームやらも
立派なifじゃねーかと思い至り、読んでみることにしました。
なかなか面白いモンですね!

関ヶ原合戦に関しては、
「もし、西軍が勝っていたら」という大局的な仮定がまず挙げられ、
「もし、小早川が裏切らなかったら」
「もし、真田父子が参戦していたら」
等の局所的なものが結構ありますが、
関ヶ原合戦そのものが発生しないというは珍しいですよね。

関ヶ原合戦が起きないものですから、
あの戦で死ぬことになっていた人物が生きていたり、
反対に生き延びた人物が死んじゃったりしてます。
でもそんなの関係ねぇ。

ifですから。

以下、ネタバレ注意な感想文です。

posted by まるひげ at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-09-19

icon_45_b.gif『関ヶ原 (中)』読了。


着々とじわじわと外堀埋めてきてます、狸さん。
冒頭の左近暗殺未遂は緊迫感ありますね。
いやそれにしてもカコ良いなぁ左近。
どうしてくれようホトトギス。

秀吉の死後、天下は騒然となった。太閤の最信任を獲得した能吏三成は主君の遺命をひたすら堅守したが、加藤清正、福島正則ら戦場一途の武将たちは三成を憎んで追放せんとする。周到な謀略によって豊家乗っ取りにかかった家康は、次々と反三成派を篭絡しつつ、上杉景勝討伐の途上、野州小山の軍議において、秀頼の命を奉ずる諸将を、一挙に徳川家の私兵へと転換させてしまう(文庫より引用)。
司馬 遼太郎(著) 『関ヶ原 (中)』

この中巻はいよいよ三成が挙兵するところまで。
西軍、東軍それぞれの勢力固めの巻といったところでしょう。
上巻では出てこなかった大名達が次々とご登場の巻でもあります。

景勝の会津挙兵を受け、秀頼の名の下に上杉征伐へと動き出す家康、
ガラ空きになった上方で、東軍に与した大名の妻子を人質に取ろうとする三成、
両者の駆け引きが見物です。

posted by まるひげ at 01:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-09-15

icon_45_b.gif『太閤暗殺』読了。


大河のポン・デ・リングこと鬼美濃スキー同志である
渦さんのブログで紹介されてた1冊を読了致しました。
いつも仲良くして頂いてありがとうございます!!

これ、主人公は地味で真面目な前田玄以…?
基本この人の視点で話が進んでいくのですが、所々五右衛門に視点が変わりますね。
そう考えると玄以と五右衛門のダブル主役と言えましょうか。
岡田作品は初ですが、面白いのでどくどく読めました。

ようやく授かった我が子・お拾にすべてを譲り渡したい…太閤秀吉は、実の甥である関白秀次を疎ましく思い始めていた。危機感を抱いた秀次の側近・木村常陸介は、大盗賊・石川五右衛門に太閤の暗殺を依頼した!迎え撃つ石田三成と前田玄以の秘策とは?本格時代小説にして本格ミステリー。戦慄のラストに驚愕必至の、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作(文庫より引用)。
岡田 秀文(著)『太閤暗殺』

秀吉の死が現実味を帯びてきたなか、
秀次の官位を剥奪し、その地位に秀頼を据えて豊臣の支配を固めようとする
石田三成・前田玄以と
自らが擁立する関白・秀次を支える秀次の側近・木村常陸介。
秀吉の死という残された時間で秀次は関白の座を守り通せるのか、
三成と玄以は秀次を追い落とすことが出来るのか、
両者の攻防がメインとなってます。

重圧に耐え切れず精神が徐々に荒廃していく秀次と
身ひとつで全てを守ろうとする常陸介。
秀吉暗殺への対応策に自信満々な三成と、不安が拭えない玄以。
統一感無いなぁ、どっちも(苦笑)。
つーか、木村常陸介がえれぇ大変そうです。
常陸介〜…ラストが潔いだけに、なおさら…。

そしてこの本、「本格時代小説にして本格ミステリー」と銘打ってあります。
本格ミステリではないと思
ミステリー部分としては、コレでしょう。
「脱出不可能な状況から五右衛門はいかにして逃げおおせたのか」。
この点は、トリックだけを見るとビックリもんではないのですが
驚くべきはこのトリックを成功せしめた背景ですね。


以下、ネタバレのような、そうでないような…(どっちだ)

posted by まるひげ at 01:55 | Comment(2) | TrackBack(1) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-09-14

icon_45_b.gif『関ヶ原 (上)』読了。


「まだ読んでなかったのか!」
と呆れられそうな基本的一冊を読了しました。
そういえば、明日は関ヶ原DAYですね…旧暦だけど。

東西両軍の兵力じつに十数万、日本国内における古今最大の戦闘となったこの天下分け目の決戦の起因から終結までを克明に描きながら、己れとその一族の生き方を求めて苦闘した著名な戦国諸雄の人間像を浮彫りにする壮大な歴史絵巻。秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか(文庫より引用)。
司馬 遼太郎(著) 『関ヶ原 (上)』

面白すぎて目から血が出そうです。

今更自分なんかが言う必要もないのですが、一応話の流れを。
秀吉の死から始まり、三成の佐和山隠居までが上巻の流れです。
当初は三成周りの話題でしたが、この巻の後半は家康サイドの話になってます。
黒いですよ、家康&正信。真っ黒です。

意外だったのが、三成と家康、それぞれの背景を
ステレオタイプな構造としている点ですかね。

淀君派とねね派にばっきり分かれてます。
淀君が近江贔屓で、ねねが家康贔屓。

関ヶ原に関しても
上杉討伐の隙をついて三成が挙兵することを家康が狙っていたという筋書きなので、
三成は完全に家康の掌の上で踊らされてる状態です。
…つーか、この構図を定着させたのがシバリョなんだよ!
とか言われたらグゥの音も出ませんが。

まぁでも、これを「ステレオタイプ」と感じられるというのは良いことなんでしょうね。
自分、近年出版された本ばっかり読んでたので、なおさらそう思ったのかもしれません。
この本の書版発行が昭和49年、ということは…1974年ですか。
関ヶ原の戦いやその敗者についての見解が
見直されるようになったのも最近ですし。

当時(といってもたかだか30年前なんですが)
としてはこの構図が一点の曇りもなく常識とされていたことは想像に難くないです。
そうしたなか、三成側からとらえた関ヶ原、という観点から
アプローチしたシバリョ先生は流石としか言いようがないです。

とまぁ、そんな愚痴めいたことはドゥでも良いのですよ!!

posted by まるひげ at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-08-18

icon_45_b.gif『大谷吉継』読了。


『関ヶ原異聞「夢」』借りたときについでに借りた絶版本。
一番魂持ってかれるのは終盤ですね。
悶えさせられましたよ、いろいろと。
三成が別れの品として渡そうとした脇差への返答として、
自らの命を以って西軍へ与すると伝える場面や
関ヶ原の前夜、三成との最後の別れの場面に至ってはもう、臨界点突破。

ちょ、刑部ーッ!!!!!(号泣)


秀吉の小姓として身を起こした大谷吉継は賎ヶ岳の戦い、朝鮮の役などで目覚しい武功をあげて秀吉を感嘆させ、越前敦賀城の城主となる。優れた事務官でもあった吉継は官僚派、石田三成と親交を結び、関が原の戦いでも、西軍に与した。日和見を決め込む有力武将を尻目に秀吉の恩をわすれず、戦に殉じた義将を描いた感動の書き下ろし長編歴史小説(文庫より引用)。
石川 能弘(著)『大谷吉継』

小姓時代は秀吉の近くにいることで事ある毎に意見を求められ、
長じてからは、中央から一歩距離を置いたところで情勢を見守る刑部の姿がありました。

まぁ、冷静に読んでみると
苦労絶えなかったんだろうなぁとしみじみしてしまいます。
いや、小説なんだけどさ!

以下、ほぼキャラ語りな感想文です。

posted by まるひげ at 02:18 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-08-12

icon_45_b.gif『関ヶ原異聞「夢」』読了。


こういう話はかなりツボだったり。
清正の話が一番好きです。ラストが切なくて良い。
三成・秀秋・清正、三者の夢がそれぞれの死と繋がっています。

装丁も良い雰囲気です。
酒井抱一てどっかで見たことがある名前だなぁと思ったら
5年くらい前に京都行ったときに見た琳派の展覧会に出展されてたんです。
結構覚えてるもんだな…。

西軍の石田三成・寝返った小早川秀秋・東軍の加藤清正、関ケ原の合戦にかかわった3人の武将がそれぞれに不思議な夢を見た…。現実と異界が交叉する傑作短編集(アマゾン・レビューより引用)。
中津 征広(著)『関ヶ原異聞「夢」』

絶版なので図書館から借りました。
実物手にとってみたらビビるほどの薄さです。
30分かからずに読めちゃいます。
つーか、
出版から2年も経ってないのに絶版だなんてdでもないなぁ…、
そーいや、出版元の碧天舎て自費出版とか手がけてるとこだったっけかー、て。

倒産したの碧天舎!?

あぁ、ビブ○ス系列だったのね…そういうこともあったね…もう去年の話かぁ。

以下、ネタバレ注意の感想文です。

posted by まるひげ at 20:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-08-08

icon_45_b.gif『獅子』読了。


なんかもう自分、「真田モノ」って言われたら
池波先生の本しか思い浮かばなくなってます。
…とか言いながら、コンプまではまだまだです。

九十歳をこえてなお「信濃の獅子」と謳われた真田信之―当主の突然の死に伴う後継者争いをめぐり、松代十万石の存亡を賭けて下馬将軍・酒井雅楽頭忠清にいどむ老雄の、乾坤一擲の隠密攻防戦(文庫より引用)。
池波 正太郎(著) 『獅子』

基本的に「錯乱」(『真田騒動 恩田木工』収録)読んでたら
わざわざこっち読まなくても良いんじゃないか。
重複する文章もありましたし。
…とかバチあたりなことウッカリ思ってしまいました。
池波先生すみません…。
ということで、松代藩の存亡をめぐる真田本家分家の相続争いのお話。
勿論、この本読むなら断然『真田太平記』シリーズ読んでから、というのは基本です。


松代藩存続の危機に、齢93の信之兄が老体に鞭打って立ち上がります。
90越えた爺様が主役の本てそうそうないぞ?
頭まで布団すっぽりかぶってフテ寝する信之兄がなんだか可愛い。
「わしはもう知らん」とか言って。
で、右近爺に捲られる、という図となっております。微笑ましい…。

それにしてもこの中公文庫、字が大きくて行間開いてて読みやすいですね。
そのせいもあり、あっという間に読み終えました。
ラノベ並みの早さであります。

結論。
「錯乱」読んだ時より信之兄恐ろしくないです。
よりお年寄りっぽい描写が多かったせいでしょうか。
こっちの方がゆっくり時間が流れている印象を受けましたね。
季節の移り変わりとか、信之兄の周りの人物の描写とか。
そうそう、サプライズで信之兄の隠し子発覚(!)があったりして。

読みどころは、酒井忠清 VS 信之兄の謀略合戦、
その裏で繰り広げられる地味な(地味って言うな)隠密作戦。
クライマックスはやはり、
酒井方の隠密・堀平五郎が持ち帰った書状のすり替えですね。
何度読んでもこの場面は痛快です。
posted by まるひげ at 01:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-08-07

icon_45_b.gif 『壮心の夢』読了。


ほんとに今更ですが、ヲタもだちからBASARAの2を借りました。
秀吉の置鮎さんは、いっそ信長でも良い声色じゃないかと思うのですが、
ア○ゴくん…いえ若本さんの信長も捨て難いですよねぇ。

それにしても秀吉、なぁ…。
怖いなぁこのひと。
人たらし時代は魅力あったんでしょうが、
権力を極めてしまってからはもうやりたい放題ですからねぇ。

戦国とは、壮心、すなわち胸に野望を抱いた者たちの時代であった。尾張の農民の小せがれが、天下の支配者になるまで駆けのぼる世の中である。その男―豊臣秀吉のまわりには、かれの出世とともに、野心を持った多くの異才たちが群れ集まってきた(あとがきより)。天下人・豊臣秀吉の武将として、戦雲たなびく戦国乱世を疾駆した、漢たちの滾る野心を、余すところなく描きつくした珠玉の歴史短篇集(文庫より引用)。
火坂 雅志(著) 『壮心の夢』

火坂氏といえば、再来年の大河原作『天地人』で話題ですが、
別に兼続読みたかったわけではなかったので
とりあえずは短編集に挑戦してみました。
短編集と言っても、14編収録なので結構な厚さですぞ。
秀吉と関連のある人物をまとめたものです。
構成が良いですね。
1話で関連のあった人物が、2話の主役となり、
そしてさらに2話での脇役が次の話に出てきて…というように
人物が次の作品の掛け渡しになってます。
…「連作のような」形式て言やいいのか(汗)。

14編全部のあらすじを激カンタンに。

・「うずくまる」(荒木村重)…一度は天下を夢みた荒木村重晩年の胸の裡。
・「桃源」(赤松広通)…理想の国を思い描く赤松とその友人である藤原惺窩との友情。
・「おらんだ櫓」(亀井茲矩)…尼子家再興、琉球征服を切望した茲矩の生涯。
・「抜擢」(木村吉清)…手柄もなしに突然禄高が60倍になった吉清、その出世の背景には。
・「花は散るものを」(蒲生氏郷)…イタリア人ロルテスが追う、蒲生氏郷の謎の死の真相は…。
・「幻の軍師」(神子田正治)…功名心の高さが仇となった埋もれた軍師、神子田正治の生涯。
・「男たちの渇き」(前野長康)…秀吉配下で活躍する川並衆の前野長康が抱える虚しさとは。
・「冥府の花」(木下吉隆)…関白事件の咎で配流になった木下吉隆の薩摩での生き様。
・「武装商人」(今井宗久)…野心溢れる茶人・今井宗久と時の権力者との関わりの変遷。
・「盗っ人宗湛」(神屋宗湛)…本能寺で火事場泥棒を働いた宗湛、秀吉に気に入られるようになるが…。
・「石鹸」(石田三成)…三成と前野長康の長女との愛。
・「おさかべ姫」(池田輝政)…姫路城に姿を現す「おさかべ姫」の亡霊と輝政との出会い。
・「天神の裔」(菅道長)…淡路の水軍・菅道長と同僚の野崎内蔵介、両者の生き様の対比。
・「老将」(和久宗是)…関ヶ原後、奥州伊達領にやってきた老人とその世話係の少年との静かな交流。


自分で書いておきながらナンですが、読み辛いわ!!

すんません、読み飛ばしてください(汗)。

「盗っ人宗湛」、ここでの三成が鮮やかに策士でステキです。
喰えぬ奴よの…。
「石鹸」では、そのまんま、石鹸もらって喜ぶみったんがもう可愛い。
2つしかないのに1つをポンと人にあげちゃうこだわりのなさも良いね。

個人的に好きなのは以下4編です。
・「抜擢」
吉清・お亀夫婦のやりとりが読みどころ。できた人だ、お亀さん…。
・「男たちの渇き」
男の信念というか覚悟が身に沁みます。
・「天神の裔」
菅に反感を抱きながらも目が離せない内蔵介、
理想主義な前者と現実主義な後者、2人の対比が面白かったです。
どこまでも高潔、正義を貫こうとする菅は三成とカブりますな。
・「老将」
少年と老人の組み合わせって良いよなぁ…(え、それだけ?)。
posted by まるひげ at 00:24 | Comment(2) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-07-16

icon_45_b.gif『全一冊 小説直江兼続 北の王国』読了。


自分はほんとに…
馬鹿だよなー、と思います。

結局、集英○文庫版買っちまいました。
たはー。

上杉景勝の家臣でありながらも、太閤秀吉より三十万石を賜った男・直江山城守兼続。主君・景勝との深い魂の絆を胸に秘め、合戦の砂塵を駆け抜けた彼は、戦国乱世に勇名を馳せる。だが、己の歩むべき真の道を見いだした時、天下取りの争いに背を向け、北の大地に夢を託すのだった。米沢の名藩主・上杉鷹山が師と仰いだ戦国武将の、凛々たる生涯を描いたロマン大作(文庫より引用)。
童門 冬二(著) 『全一冊 小説直江兼続―北の王国』

下巻はあったのですが、ちょっと買うのをためらうくらい汚れていたもので…。

はい、本題。
後半はトントン拍子に話が進んでいきますね。
前半よりも遥かに上杉を取り巻く状況が複雑化しているというのに、ですよ。
それってやはり、
「過去を振り返らない、今後のことだけを考えている」という
兼続の気質のせいなんでしょうかね。

越後から会津への移封後は、
完全に会津やら米沢やら、地方経営の方に入れ込んでしまってるので
兼続が嫌っている上方との権謀術数はあまり見られなかったです。
…読みたかったなぁそこんとこ。
秀吉の死の前後からは、上方とは距離を置いて接しているので
都で起こった結構重大な出来事への反応にも温度差があります。

そして童門節が大炸裂(笑)。
ことある事に脱線、童門コメントが投下されてますよ。
ちょっと…煩…。

posted by まるひげ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-07-15

icon_45_b.gif『北の王国(上)智将 直江兼続』読了。


みったん読んだ後、何読もうかと思っていたところ目についた1冊。
「どれ、ちょっと読んでみるか…」
と軽い気持ちで読み始めたのが失敗だった。
下巻!下巻をこれに!!

“愛”の一文字を兜の前立に掲げ、戦場を疾駆した男・直江兼続。知略の限りを尽くし、主君景勝を補佐して乱世を生きぬき、のちの上杉鷹山に引き継がれる領国経営のもとをつくった戦国随一の知謀と信念の男の生涯を描く(文庫より引用)。
童門 冬二(著) 『北の王国(上) 智将直江 兼続』

…こんなことなら集○社文庫版買えば良かった…。
学陽文庫の方買っちまってから集英社の方に気づいたからなぁ。
あとのまつり、というやつです。
って、前の日記にも書いたような。
まぁ、いいや。

最初、妻の船にガバッと襲いかかる兼続の姿に、
不二子に飛びつくルパンを想起してしまい、
ちと先行き不安だったんですけど大丈夫でした(何が)。
つーか、船さん下ネタ好きだよね…。

いやいや、面白いですよ。
景勝を天下人にしようという兼続、
地味に手がかかる景勝の図が読んでいて微笑ましい。
図らずも主家を乗っ取った上杉主従の、仄かに共犯者めいた雰囲気が良いですね。

とにかもぅ兼続大人気。
秀吉、家康、伊達からスカウトの嵐です。
しかし、それらを蹴って上杉一筋。
上方の風潮に違和感を覚えた兼続、「都」に天下を築くのではなく、
あくまで越後の地に国を建てることが宿願となっていきます。

それにしても、人物描写が魅力的ですね。
政宗がカコ良い。
さっぱりした野心家で。
秀吉が現実的な成り上がりものとしてしたたかに描かれてます。
ちょっと怖いなぁ…。
それにしても、
景勝&兼続、秀吉&三成、政宗&小十郎など、
主従がそれぞれのカラーが出てて面白い。

会話に「!」が多いのがなんだか可笑しい。
兼続と三成の義兄弟の契りシーン(p.164〜165)、可愛いです。

「では、あなたが兄、私が弟!」
「とんでもないことです!三成殿が兄、私が弟!」
「では、ふたり共、兄にして弟!いかがでござる?」
「異はござらぬ!」


…たーのしそうだなぁ、おい。


所々に童門氏の解説(というか後の資料話?)が挿入されてあって、
それが気になるといえば気になるかも。
政宗がB型とか遺骨の鑑定などの記述は…どうなんでしょう(苦笑)。
政宗といえば、
彼が思い描いた「日の本にふたつの天下」、
そう考えられる政宗がやはりスケール大きいです。
伊達と上杉が組んだらそれはそれでまた面白いことになってたでしょうね。

上巻は小田原攻めが終わり、
一旦越後に戻って京に人質を送る準備をするところまで。
下巻は忙しいことになりそうです。
早く読みたい…明日、下巻買いに隣市まで行ってきます。
posted by まるひげ at 02:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-07-07

icon_45_b.gif『石田三成』読了。


積ン読本消化。
やっぱり自分はみったんが読みたいということで、ズバリな活字に行ってみました。
捕縛された後の三成の姿は
どの作品を読んでも胸に迫るものがありますね。

豊臣秀吉の死後、天下の野心を再燃させ、豊臣政権内の武断派を通じて着々と力を蓄える徳川家康に対し、その野望を阻止すべく短期間に日本の半分の大名を掌握した石田三成の手腕。かくして関ヶ原での決戦を引き起こした石田三成の本懐とは、なんであったのか…(文庫より引用)
江宮 隆之(著) 『石田三成』

構成が面白いです。
序章〜終章合わせて全11章構成で、各章のアタマに
第○章〜武将の名前〜(××の戦い)という記述があります。
内容は…まぁ、こんなものでしょう。
淡々と書かれていて読みやすかったです。
なんせこの前に読んだのが血湧き肉踊る『影武者〜』だったので、
それと比較しちゃあね…(苦笑)。

プロローグが一番好きです。
崩れ落ちる大坂城を前に、三成のことを語り合う家康と正信のシーン。
敵将が三成のことをよく理解していた、という設定は良いですね。
江宮氏の家康像に好感を持てました。
主役・三成の憎き敵という位置でありながらも、
必要以上に扱き下ろすのではなく、
権力の頂点を狙う現実主義者として描かれているところがフェアです。

そんな家康とは対照的なのが清正。
結構容赦ない悪役っぷりでございましたよ(汗)。

全編通して「秀吉大好き」な三成を拝めました。
冷静に見ると結構アレなんですが、まぁそれはほら、三成だから

三成の気質である融通の利かない生真面目さ、正義感に
この人が登場する本を読むといつも感じる
「生きにくそうな人だなぁ…」という印象を今回も身に染みて感じました。

あとは…
「あとがき」で書かれていて気づいたこと。
江宮氏が抱いてきた「関ヶ原への疑問」に対する答えが物語のなかに提示されているんですが、
その答えが、自分でも納得できるものであったのが良かったです。
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2007-06-30

icon_45_b.gif『影武者徳川家康 下』読了。


連日の猛暑により、自分使い物にならなくなってます。
とりあえず25℃を超えると正常な動作が確認できなくなる仕様です。
ほーら、使えない(自虐)。
つーことで、涼しい日に更新です。


読み終えた時はなんとなくしみじみ〜としてしまいました。
最後のシーンが一番印象に残りますね。
いや、今回も左近とか六郎とかカコ良かったんですけど!
でもやっぱりこの巻はラストがベスト。

いまや二郎三郎は、秀忠を自在に操る家康なみの智将であった。彼の壮大な夢は、江戸・大坂の和平を実現し、独立王国=駿府の城を中心に自由な「公界」を築くことだった。キリシタン勢力を結集した倒幕の反乱を未然に防ぎ束の間の平安を得るが、秀忠の謀略から遂に大坂の陣の火の手が上がる。自由平和な世を願い、15年間を家康として颯爽と生き抜いた影武者の苦闘を描く渾身の時代長編(文庫より引用)。
隆 慶一郎(著)『影武者徳川家康 下』

大坂夏の陣と冬の陣、結構アッサリ終わってます。
同じ出来事のことを書いているのに、
視点が変わるとこれほど読んだ印象も変わるものかと、なんだか感心致します。
前に読んだ長編は『真田太平記』だったのでなおさらそう思うのでしょうよ。
(つーかその前に比較の基準が間違ってるよ自分…)

表立った出来事はサラリと流し、メインに描かれているのは
大きな歴史の流れに飲み込まれていく二郎三郎の苦しみや憤り、そして諦めです。
自分の本意ではない政策を立てねば戦乱の世の中になってしまう、という
理想と現実との板挟みになっている状態です。
豊臣安泰のために苦心してやり遂げてきたこれまでの行いも
無駄になってしまいました。

中巻で派手だった忍びの戦いも大人しいものになってます。
六郎があんなことになってしまいましたからねぇ…。
しかしこの人、ほんとに凄い人ですね。
途中、真田ンとこの佐助さんが登場して心躍りました。
ほんと、ちょこっとだけだったけどね…(寂)。
才蔵も名前だけじゃなく本体出てきてくれたらよかったのになぁ。

弥八郎、ここにきてやはり裏切りましたね。
正確にはそう言えないのかもしれませんけど。
裏切ったのは二郎三郎の「かつての友」としての弥八郎。
そして彼にしてみても「裏切った」という感覚は無いでしょうね。
もともとが徳川家に仕えてるわけで
二郎三郎に対して抱いている感情としては
かつてのいくさ仲間、今は何をしでかすかわからない
危険な「駒」というものに過ぎないんでしょうし。
それでも、「そろそろ死ね」と冷静に言われるのは怖ぇなぁ。

はい、そんな感じで(←いい加減)、
幾度も脅され、暗殺の危険に晒されつつも
最期まで家康として生き続けた二郎三郎にお疲れ様、
と言いたくなるようなラストでした。


…さて、次何読もう…。
ついにシバリョの『関ヶ原』にいこうか他の短編モノに行こうか
はたまた池波さんの真田モノに出戻ろうか悩み中。
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2007-06-18

icon_45_b.gif『影武者徳川家康 中』読了。


ちょっ…さすがに秀忠可哀想になってきた…!

関ケ原で見事な勝利を収めた徳川陣営。しかし、嫡子・秀忠による徳川政権が確立すれば影武者は不要となる。その後の生命の保障がないことを知った影武者・二郎三郎は、家康を斃した島左近を軍師に、甲斐の六郎率いる風魔衆を味方に得て、政権委譲を迫る秀忠、裏柳生と凄絶な権力闘争を始めた。そして、泰平の世を築くため、江戸・大坂の力を拮抗させるべく駿府の城の完成を急ぐ(文庫より引用)。
隆 慶一郎(著)『影武者徳川家康 中』

秀忠、あっちでもアホの子、こっちでもアホの子呼ばわり。
部下の失敗のせいで窮地に立たされたり、プッツン切れて暴走しかけたり。
その姿はまるで必殺シリーズで「中村さんッ!キィーーーッ!!」てなってる
主水の上司・田中様のような。
で、やっちまったことの重大さに愕然となって魂抜けてる、という状況が多かったです。

この巻はまるっと二郎三郎VS秀忠の冷戦ですね。
秀忠の陰謀を事前に食い止め、牽制する二郎三郎の手際の良さが素晴らしい。
そんな二郎三郎の作戦や秀忠の企みを実行に移すのが、忍びですよ。
ということで、
中巻の裏側では、柳生VS風魔の忍び合戦が大きな読みどころでもあります。
二郎三郎の味方には風魔一族。
秀忠の味方には柳生一族。
ここでは六郎、そらもう大活躍でした。
二郎三郎に協力する裏柳生の兵庫助、
ちょこっとしか出てないのにすげぇ働きっぷり。強ェ強ェ。
風魔は家族事情がちょこっと見えてて楽しいですね。
穏和な小太郎と血の気の多いじじ様(小太郎父)。
前巻でコタの娘・おふうを嫁にもらった六郎は…もう現代でも威張れるくらいに良き夫です。
おふうさん、アンタ幸せ者だよ…。
幸せといえば、
駿河城が完成し、左近と風魔と二郎三郎、お梶の方で宴会してるところ、良いですね。
一番印象に残った場面です。

本多父子は凄いですね。キモの座り方が違います。
弥八郎、秀忠の監視役につきました。
で、息子の正純を二郎三郎のもとへ。
敵対する二郎三郎・秀忠間の情報のやりとりを円滑にするためですが…
なんだか不穏な予感がします。
これで弥八郎が徳川家安泰のために秀忠サイドについたら正純から情報漏れちゃうじゃないの。

間接的にキリシタンたちも味方につけ、対秀忠の備えが整いつつあります。
柳生の動きが制限された秀忠の反撃がどう出るのかが気になります。
posted by まるひげ at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-06-11

icon_45_b.gif『影武者徳川家康 上』読了。


最近読書感想文が滞り気味ですなぁ。
いえ、活字は読んでますよ?
感想文を書くのが遅いんです。
早く書かないと忘れるぞー、自分!

はい、本題。
まーた長編に手ェ出してしまいました。
序盤、手振りで会話する殿(三成)と左近のくだり読んだらえっれェ萌えて、
2週間ほど先に進めなかった。
だってその次六条河原なんですもの!
もぅ殿出てこないの確実ですもの!!
つーか、なんだあの主従!!以心伝心甚だしく候。

そんな左近(どんなだ)も大坂の秀頼を守るという
目的の一致から家康(=二郎三郎)の味方につきます。
もともと敵だった人が味方になるのってなんだか良いよね。

慶長五年関ケ原。家康は島左近配下の武田忍びに暗殺された。家康の死が洩れると士気に影響する。このいくさに敗れては徳川家による天下統一もない。徳川陣営は苦肉の策として、影武者・世良田二郎三郎を家康に仕立てた。しかし、この影武者、只者ではなかった。かつて一向一揆で信長を射った「いくさ人」であり、十年の影武者生活で家康の兵法や思考法まで身につけていたのだ…。(文庫より引用)。
隆 慶一郎(著)『影武者徳川家康 上』

いやぁ、すんごく面白いです。
出るキャラみんな魅力的すぎて困ります。
ボリゥム的には『群雄、関ヶ原へ』以上なんですが、のめり込み具合が違いました。
家康については関ヶ原前後では、史料でも曖昧なところや矛盾している点があるそうで。
自分は「家康影武者説なんて眉唾だなぁ」とか鼻で笑ってたんですが、
これ読んだらほんと、家康影武者説というのも馬鹿にできないですね。

以下、意外に長くなったので畳みます。
ネタバレはほとんどなしです。


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2007-05-31

icon_45_b.gif『青に候』読了。


3月に書店で見かけてからどうにも気になってた本を読みました。
自分があまり手をつけない江戸の市井モノです。
ハードボイルドで有名な志水さん、初の時代小説だそうです。
ついでに自分も志水さんの著作は初めてです。


志水 辰夫(著) 『青に候』

時は幕末、播磨・栗山の山代家に仕官した神山佐平。
国許である事件から家人を斬ってしまい、脱藩して江戸に戻ります。
佐平と同期で仕官した縫之助がお家の先君とその子息の死をめぐって
お家を脅していたという事実をつかんだ佐平は
自らも命を狙われる身でありながら事件の真相を探るために走り回る―という話。
主人公の佐平、身分は武士ですが町人の目線でものを見ているところが特徴です。
…町人てーか、佐平てばもともと百姓の出だしな…。

ところどころでサラリと回想シーンが挿入されるので、
時間置いて読むとわからなくなります。
舞台が江戸だったら現代で、栗山だったら過去、で良かったのかな。

佐平は正直者ですね。
自分というものをよく知ってる人です。
だからといって世をナナメに見てるわけでもなく、
不器用な生き方をしながらも、目の前にある現実に向き合える強さを持った人です。
…ちょっと美化しましたかね(苦笑)。
女の人に優しいし結構機転が利くし。

脇役は、佐平の上司でもあり友人でもある山代家目付役の六郎太が良い役どころ。
家目付という立場上、家中の上と下とをうまく取り持たなければならない、
中間管理職の辛さを体現したようなお人です。

ちょこっとしか出ませんが、お兄さんがちゃきちゃきの江戸っ子で
威勢があって面白かった。

恋の行方も気になります。
佐平の想い人(明らかに両想い)だったが、先君の愛人となってしまった園子と佐平、
六郎太の妹・たえと佐平の関係に注目せずにはいられません。
それぞれ想うところはありまくりでしょうが、
敢えてその心情を描かなかった点が流石だなぁ。
特に、佐平に好意を寄せるたえとのやりとりがほのぼの。
今の時代だったら、小学生でもこんな純情で朴訥とした恋はしてないんじゃないかと
思うくらいの恋模様でございますよ。
じれったい、と思う反面、「良いなぁ…w」としみじみしてしまいました。


ラストは「まだ若いんだからさ、これからだよ!」
という希望を感じさせるような、ちょっと心が温かくなるようなシメです。
タイトルにもある「青」、
青いってことは必ずしも悪いことじゃないですよね。
青いことで経験する苦しみ、悩み、迷い、あと少しの甘さが混じった青春小説でした。
すっごい面白い!と興奮するものではなく、
煎茶でも飲みながらゆったり読み進めるのがよろしい感じです。
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2007-04-27

icon_45_b.gif『幕末機関説 いろはにほへと』 読了。


先日読了した『刻謎宮U』と龍馬つながりでコチラを読了。
なんだその連想ゲーム式読書法。

泰平の世に翳りがみえた江戸末期。旅一座の座長・遊山赫乃丈は、坂本龍馬を護れなかった用心棒・秋月耀次郎と、横浜大租界で出会う。その秋月こそ、この動乱を引き起こした元凶、『覇者の首』を封印する宿命を帯びた『永遠の刺客』であった(文庫より抜粋)。
高橋 良輔(原作)/牧 秀彦(著)『幕末機関説 いろはにほへと』

アニメのノベライズ作品なので、そんなに期待せずに読んだのですが
良い意味で裏切られました。
なかなか読ませてくれます。
アニメ本編1話も見たことないんで不安を抱きながらの読書でしたけど(汗)。
地の文が赫乃丈視点ってーのが面白いね。
地の文まで秋月に敬語使ってるし。
赫之丈の正体が分かってから秋月との決着がつくまでの展開が不気味です。
終盤、『覇者の首』に憑かれてる状態での、熱に浮かされたような、
地に足ついてない赫乃丈視点が「あぁどーなるんだコレ」と不安を煽ります。

ところどころの展開がややご都合、というのは仕方ないよね。
だってそれは「ですてに〜」なんですもの。
何度飛び入りで一座助けに来ればいいんだ、秋月!

以下、キャラ語り気味の感想文です。


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2007-03-19

icon_45_b.gif『忍者群像』読了。


「忍びって…つらいね」という感想が素直に出てくるお話ばっかりです。
戦国末期〜江戸初期の忍者の話が7つ収められてます。

本能寺で自刃した織田信長の最期とその配下の忍者像を描く「鬼火」加藤清正殺害の陰謀の謎にいどむ「やぶれ弥五兵衛」など、歴史のかげで男女忍者が活躍する七篇収録(文庫より引用)。
池波 正太郎(著) 『忍者群像』

以下、それぞれの感想文。
なんだか非常にいい加減な感想文をこさえてしまいました。
テンション低いですがまぁそれは仕事のせいです。

・「鬼火」
明智光秀の元に潜り込みつつ、謀反の予兆をとらえることができなかった忍びの話。
なんというか…忍びの執念て凄いよね、という印象です。

・「首」
本能寺の変後、秀吉に追われ、逃げる光秀を討った忍びの話。
後年、仲間の忍びから、それが実は影武者ではなかったかと聞かされ、
いてもたっていられなくなり、真相を探るべく動き出します。
真相はまぁありがちネタ。

・「寝返り寅松」
スパイに入った先で嫁さんもらい、そして舅に感化されて寝返っちゃう忍びの話。
自分の思惑が仲間にバレないか、
内心ハラハラしつつも何気なく装うそぶりや言動が見事です。

・「闇の中の声」
弥五兵衛登場作品その1。
真田の忍びの弥五兵衛に翻弄されつづけた武士の話。
なんだか幸村の最期のシーンも本編とちょびっと違いました。

・「やぶれ弥五兵衛」
弥五兵衛登場作品その2。
秀頼の処遇について徳川と対立する加藤清正のもとで働く忍びの話。
これ読む前は、
この「弥五兵衛」て本編で出てきた「真田の草の者」、奥村さん家の弥五兵衛だと思ったんですが。
って…
えッ?
あれ?
違う人なの?!
本編の弥五兵衛の最期と違うんですけど。

なんだ、同姓同名ですか。
ん〜、でも女忍びに翻弄されるのは一緒だ(笑)
てーかこっちの弥五兵衛の最期も凄まじいです。


・「戦陣眼鏡」
国替えの際に勘違いをした藩主・水野忠善のもとで働く忍び・助右衛門の話。
この藩主、周りが見えてない困った主君なんですけど、憎めない人物です。
一緒に無茶やった助右衛門が去ってからの忠善の姿は、ちょっと可哀相です。
過去の栄光を誇る、ほど強くはなく、
過ぎ去った若き日のをただ嘆く、ほどには弱くなく。
読了感は結構好きかも。


・「槍の忠弥」
3代将軍家光の時代、槍の遣い手である浪人を拾った武士の話。
なかなか忍者出てこないなぁと思って読みつつも、
「いやそんなはずはねぇ、誰かが忍んでるに違ぇねぇ」
と、まるで推理小説の犯人当てみたいに読んでしまいました。
結局、登場人物の誰が忍者かということは最後の最後で明かされました。
でも…別に隠す必要はなかったんじゃないかなぁ。
posted by まるひげ at 23:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-03-11

icon_45_b.gif『真田騒動 恩田木工』読了。


岳作品のボリウムに食傷気味のまるひげ、短編に逃げましたよ。
安心してさくさく読めるわ、池波作品(笑)
「真田太平記」の外伝です。

信州松代藩―五代目・真田信安のもと、政治の実権を握り放縦な生活に走った原八郎五郎を倒し、窮乏の極にある藩の財政改革に尽力した恩田木工を描く表題作。関ヶ原の戦い以来、父昌幸、弟幸村と敵対する宿命を担った真田信幸の生き方を探る『信濃大名記』。ほかに直木賞受賞作『錯乱』など、大河小説『真田太平記』の先駆を成し、著者の小説世界の本質を示す“真田もの”5編を収録。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田騒動 恩田木工』

あら、また甘損の画像が出ないのね…。
なんだかネタバレってる気がしないでもないですが、
以下、それぞれの感想文です。

・「信濃大名記」
信幸兄とその想い人・お通さんとのお話です。
本編では謎のままだったことが明らかになります。
大坂夏の陣で討死にした幸村の遺髪を届けてくれたのは誰だったのか、
それが判明するところが一番印象に残ってます。
信幸兄がガバッとお通さん襲っちゃうシーン(未遂)では、
思わず官能小説始まるかと思っちまいましたよぅ。

・「碁盤の首」
本編でも描かれていた、主水のスパイ事件をサイドからみたお話。
読んだ印象はほぼ本編のまま、かな?

・「錯乱」
直木賞受賞作。
流石に面白いです。
いえ、他の作品がつまらないというわけではなく…。
特に「キレが良い作品」とでも申しましょうか。
松代藩の存続をめぐっての謀略合戦。
なんつーか。

信幸兄、怖ェ。

このアタマの働きは90越えたジィさんのものとは思われませんよ(失礼な)。
信幸兄、ほんとに、人の本質を見てるひとですね。

・「真田騒動」
収録全5編のなかで一番長い作品。
なんでこれが表題作になのかちょっと不思議だったんですけど、
読んでみたらその理由がなんとなく分かるような気がしました。
藩主信安→幸弘とその周辺のお話。
若い家老・恩田木工が勝手掛になり、ガタガタだった藩の財政を立て直し、
領民たちからの信用を得ていくというあらすじ。
ま、勝手掛になるのはラストなのでそこまでの経緯がメインです。

・「その父その子」
「真田騒動」の前夜譚。
藩主真田信弘と江戸留守居役の駒井理右衛門周辺のお話。
無理な倹約を押し付けるか勝手掛・半右衛門を殴り倒す三倉屋が
カコ良くて清々します。

とまぁ、こんなお話たちでございました。
“真田もの”は他に『獅子』『あばれ狼』『武士の紋章』『まぼろしの城』『黒幕』
などの文庫に収録されているらしいので、
気長に読み進めていこうと思います。
posted by まるひげ at 01:29 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-03-05

icon_45_b.gif『群雲、関ヶ原へ 下巻』読了。


久しぶりに戦ムソ2で遊んでみました。
そしたら何故か、槍振り回す清正に見とれてしまいました。
なんでだろう…モブのくせに(笑)
いや、別に清正嫌いじゃないんだけど。

そういえば、手話で「加藤」は槍を持つように腰のあたりで両手を構えて
つんつん、と前方に突く動作をするらしいですね。
なんでも、「加藤清正の虎退治」がその由来だそうで。
5〜6年前、手話に触れた父親がそんなことを教えてくれました。
当時は「かとうきよまさって誰?」状態だったので「へぇ」としか思わなかったんですけど。
今聞いてたらもっと違った反応が検出されるかも。

家康の走狗と化した黒田、福島、細川を前軍とした上杉討伐の大軍が迫る。凛として迎え撃つ上杉景勝。だが、三成が大坂で挙兵したため家康率いる大軍は反転して西に向かった。上杉は北国の諸大名を調略し、関ヶ原の結果を待つ。引き裂かれた真田、迷走する島津、稀代の知略の鍋島等、群雄はそれぞれの想いを胸中に秘め関ヶ原に集結した。日本史最大の合戦を斬新な手法で描く快作、完結編。(文庫より引用)
岳 宏一郎(著)『群雲、関ヶ原へ 下巻』

細けぇ〜。

下巻の内容は
西軍が細川忠興の妻を人質にとり損ねたところから
関ヶ原後、島津が徳川に下り、所領を安堵されるところまで。
ラストは桜田門外の変を予言するようなシメでした。

いやぁ、正直ちょっと自分にはきつかった。
上巻でもそうだったんですが、登場人物の多さが半端じゃないです。
これが大河ドラマだったらついていく自信がない。
関ヶ原開戦までが長いのです。
まぁ、作品のタイトルが「〜、関ヶ原」なので
皆様が関ヶ原へ集まるまでがメインなんでしょうね。
決戦へ向けて西軍は三成の、東軍は家康の、それぞれトップの焦りがそらもう大変です。
そしてその下に就くことになる大名や家臣たちの行動や思惑やらが仔細に描かれております。
「え、こんな人やらそんな出来事まで書くの」と思うほど。
戦後は拍子抜けするほど淡泊な記述に変わってしまいます。

そんなこんなで始まるようで始まらない、関ヶ原の決戦。
それでもいざ始まってしまうと、やっぱり息苦しいんですよね。
結末がわかってるからなおさらです。

弁当食いに関ヶ原くんだりまでやってきた毛利秀元、
狙撃されたにもかかわらず撤退を拒否する左近、
左近の無事に安堵し、ペタンと腰を落とす三成あたりが印象に残りました。

いや、2つめと3つめは色眼鏡かけてるからわかるとして、
「宰相殿の空弁当」がなんで印象に残ってるのか自分でもよくわからん。
それよりだったら島津の撤退の方が見所あるでしょうに。

つーことで、なんとか読み終わりました。
次は何読もうかなぁ。
posted by まるひげ at 21:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-25

icon_45_b.gif『群雲、関ヶ原へ 上巻』読了。


絶版モノ第2弾。
『乱世光芒〜』と同じく、図書館から借りました。
いつもお世話になってます。

太閤に続いて加賀前田利家も逝った。家康は秀吉の遺法をこれ見よがしに犯し続ける。動乱の機運が世を包む。会津百二十万石を領す上杉景勝を取り込むべく、家康と三成が激しく動く。黒田、加藤、福島、毛利、島津、宇喜多等、群雄もそれぞれの思惑で蠢動しはじめる。西か、東か、景勝の英断が下る。歴史の軸が旋回しはじめた…。(文庫より引用)
岳 宏一郎(著)『群雲、関ヶ原へ 上巻』

ボリウム大。

目次が細かいです。
数えてみたら47章ありました。
ひとつの章がなんだか大河の1話分くらいの長さのような。
ある出来事に対しての諸大名の反応や人間関係の心理が仔細に重厚に描かれています。
この人物が主人公、という形ではないので、
まんべんなく東軍西軍の状況が見て取れます。

てゆーか。
記述がなんだか面白いのですが。
地の文やら会話文やらで時代小説ではあまり見かけない表現をなさいます。
ミョーに現代っぽい。
そこがちと違和感です。

上巻の内容は
蒲生秀行の会津→宇都宮への移封から関ヶ原前夜まで。
諸侯が東軍につくか、西軍につくかあたふたしてるところで以下次号、という流れでした。

以下、偏った見所紹介。

posted by まるひげ at 02:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-23

icon_45_b.gif『乱世光芒 小説・石田三成』読了。


日本史にハマったのは新選組や源平に続いて3回目です。
えぇ、乱世スキーです。

絶版なので図書館から借りました。

戦国の世を生きながら常に時代の先を見据え続けやがて来るべき新しい国づくりへの情熱を秘めた智将・石田三成。彼は乱れた世に差し込んだ一筋の光であった…。秀吉最愛の側近であり、関ケ原で家康に挑んだ男の、志を全うした鮮やかな生涯を描く。(アマゾン・レビューより引用)
嶋津 義忠(著) 『乱世光芒 小説・石田三成』

巷の評判が大層よろしい作品です。
「乱世光芒」で検索すると、感想文載せてらっしゃるサイトやブログでは
悪い評価がほとんど見られないという人気っぷりです。

が。

う〜ん、いまいち。
自分には文体が合わなかったようです。
残念。
情景が長続きしないというか断続的な描写が多いというか。
池波作品のような「ドップリ浸かる」感は無かったです。
三成が秀吉に出会うところから、六条河原までが描かれてます。
関ヶ原以降は早足な展開でした。
やっぱり嫌ですよね…。

心なしか三成が美化されてるような(苦笑)。
嫌味なんかほとんど喋らないし。
あんなに人間できてたらまわりに敵なんてできないよ!
西軍勝ってたよ!!
…ま、小説だからね。
清正と正則もそれほど三成に対して攻撃的じゃなかったです。
そしてやっぱり大谷さんが素敵です。ちょっとしか出てないのにー。
どうしよう大好きだ刑部。

登場人物の会話は微笑ましく読んでいられます。
とにかく三成が愛されてる。
最初の方からちょくちょく出てくるのが、忍びの三郎左。
忍びという美味しい役回りをフル活用な活躍ぶりです。
三成と三郎左の関係がなんだか良い。
三成配下というわけでもないのによく働く働く。
本人曰く「危なっかしくて見てられない」だそうで。
つい世話焼いてしまうという。
左近も同じです。
理想を追い求める三成の姿が眩しいのですが、
自分の命を投げ出すような行動に走るのが危なっかしく、
左近や三郎左ならずともハラハラいたしました。
posted by まるひげ at 03:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-10

icon_45_b.gif『真田太平記(十二)雲の峰』読了。


12巻。
最終巻です。
これぞまさに「大河小説」ですね。
ボリウム満点。
意外なことに「長かった」という感じはしません。
1週間に最低1冊のペースで読んでたからでしょうか。
正直言うと、シリーズ全巻読み切れるとは思ってなかったよ!!
てっきり3〜4巻あたりで挫折するんじゃないかと睨んでましたね我ながら。
自分のヘタレっぷりは自分が一番知ってますから。
誰かに褒めてもらいたい気分ですが、
誰も褒めてくれないので自分で自分を褒めてあげます。
GJまるひげぇ!

関ヶ原の折の屈辱を忘れかねる徳川秀忠は、家康が死去するとただちに信之の真田藩に襲いかかった。秀忠は、信之の側近に送り込んだ隠密を使い、冬の陣の直後に幸村と密会した事実を突いて取潰しに追込もうとするが、ただ一人生き残った草の者お江の活躍で信之は難をまぬがれる。そんなある日、上田城に向井佐助の最期を見とった摂津の農夫が遺品を届けに現われる…。全十二巻完結。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(十二)雲の峰』

幸村亡き後の真田家とその周辺のアレコレです。
信之兄がメインとなります。
敵は関ヶ原遅参の恨みをネチっこく根に持ってる2代将軍家忠。
関ヶ原の戦いの際、信之兄は家康に従って東軍に参加してたのに、そんなことおかまいなしです。
真田家を潰すために、イチャモンつけてくるのです。
陰険です。

幸村や佐助の遺品を見て感に堪えない信之兄の姿が切ないですね。
父と弟が異常に仲が良かったため
信之兄は一歩引いた状態でいたんですが、
やっぱり寂しかったんだな信之兄やん…。
今思えば、家康が上田城に攻めてきた時(3巻)が
真田父子にとって一番幸せだった時期なのかもしれません。

いい歳こいて懸想したお通さんへも一方通行だったし。
結局、メル友(違)止まりでしたねぇ。
正妻・小松殿にも先立たれてしまいます。
この作品では、国替えにより信之兄が上田から松代へ移るところで終わってます。
領地が変わってからもいろいろ悶着があったそうですが、
それは外伝に載っているようそうな。
信之兄、苦労したんだ…。

以下、登場人物のその後を簡単に。

posted by まるひげ at 19:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-09

icon_45_b.gif『真田太平記(十一)大坂夏の陣』読了。


大坂夏の陣です。
幸村の動向から目が離せない巻でした。
この巻読んで幸村に惚れない人はいないんじゃなかろうか!
と叫びたい所存です。

和議休戦の翌日から、徳川安康はすべての参陣者を動員して外濠のみならず内濠までも埋め立てさせ、真田丸もまた破却されてしまう。幸村を取りこもうとする家康の計略により、信之(信幸改め)と幸村は京都で会見するが、幸村の家康の首を取るという信念はゆるがない。元和元年五月七日、裸城となった大坂城を打って出た幸村は、若き日の予感どおりに向井佐平次とともに戦場に倒れる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(十一)大坂夏の陣』

前巻で冬の陣で終わった後、休戦状態が続いているものの、
これで戦が終わるとは誰も思っていない、そんな状況が中盤まで続いてます。
真田丸も解体され、堀も埋められ、満足に陣を構えることもできないような有様。

そんななか、相変わらず煮え切らない態度の秀頼のとりまきたち。
秀頼の生の声は聞こえませんでしたね。
秀頼の出陣を請うために大坂城に赴いた幸村の長男・大助、
結局あのような形で秀頼と自決することになるんだったら、
幸村に従って戦場で討死にした方が悔いがなかったに違いない。

この戦場、冬の陣よりもさらに
大坂方と関東方の戦線入り乱れてるので
気ィ抜くとどっちがどっちだかわかんなくなります。
きおくりょくとぼしい。

クライマックスはやはり終盤。
ついにこの時がやってきてしまいました。
家康を追い詰めた幸村、乱戦のなかで倒れるのかと思ったら。
死地となったのは境内という静かな場所でした。
愛馬・月影との別れから幸村の最期まではこみ上げるものがありますよ。
もうほんとに、最期まで、このひとは!
この巻では、信之兄や佐平次、義弟の三九郎などに向けられた、
屈託のない幸村の笑顔の描写がそこかしこにあったのが印象に残ってます。

以下、だらりとキャラ語り。

posted by まるひげ at 01:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-06

icon_45_b.gif『真田太平記(十)大坂入城』読了。


10巻。
最近、このシリーズ読み急いでます。
他にも読みたい戦国モノがあるんですが、
ここまで読んでおきながらシリーズ途中で違う作品に行くのはナシでしょ、ということで。
あと2巻。自分頑張る。

徳川家康が方広寺の鐘銘に難癖をつけるなどして強引に豊臣方を開戦に追い込むのを見てとった真田幸村は、密かに九度山をぬけ出て大坂城に入ることを決意する。大坂入城を果たした幸村は、外濠の外に真田丸と名づけた小さな砦を設け、これに拠って徳川軍を散々に打ちすえる。この一戦によって幸村の武名が初めて天下に轟くが、すでに家康の和平工作が淀君周辺に及んでいるのだった。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(十)大坂入城』

いよいよ幸村の九度山脱出です。
この日の為に準備を進めてきた草の者の助けを借りて大坂入城を果たします。
佐助やら幸村の息子・大助やらに監視されてた角兵衛は
眠り薬盛られて九度山に置いてかれ。
ま、大坂までやって来るんですけどね。

ずっと本家の沼田にいた佐平次もコッソリ抜け出して幸村のもとへ。
自分の過去を振り返りながらの大坂までの旅は
読んでるこっちまで懐かしくなりましたよ。
何でもお見通しのさへじ奥さん、もよ。
心配なんでしょうが、おくびにも出さずに見送ります。
佐平次と幸村の絆をわかってるからこそでしょうねぇ。
翌朝、信之に問いただされてもしらんぷりです。
こういう時、女の人って強い。

話を戻して。
大坂城では、内通者多数でもうどうしようもない状態。
幸村は自身が自在に動き回れる場所が欲しいということで真田丸を設営。
それにしても「真田丸」てなんだか可愛いンですけど(苦笑)。

大坂冬の陣、赤備えの真田勢はさぞかし徳川軍を圧倒したことでしょうねぇ。
徳川軍の包囲を受けつつも、余裕さえ感じられる真田丸の陣営を描写した場面は
読んでると血圧上がります(落ち着いて)。
              
そして。
ついに決着がつきました、お江さんと猫田の確執。
ラストバトルは、お江さんの不戦勝。
なんというか、哀れです猫田。
老いにより思うように動かない体と
真田の草の者の危険性を説いても理解されないことへの焦燥を持て余して、
お江さんを討つ、ただその一念だけで生きた人でした。
死に様も寂しい。

はい、というわけで。
この巻は大坂冬の陣で終わってます。
次巻はとうとう、夏の陣です。
posted by まるひげ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-03

icon_45_b.gif『真田太平記(九)二条城』読了。


二条城といえば高校の修学旅行と大学の卒業旅行でお邪魔しました。
大政奉還の間とうぐいす張りの床しか覚えてない…。


淀君によって大阪城から一歩も外に出されたことのなかった秀頼であったが、豊臣家を思う加藤清正らの奔走によって、ついに二条城において家康との対面が実現する。しかし立派に成長した秀頼の姿は、あらためて家康に豊臣家取潰しの決意を固めさせ、甲賀忍びに清正毒殺の使命が下る。東西手切れに向かって情勢が緊迫化する中、その日を見ることなく真田昌幸は九度山で永眠する。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(九)二条城』

この巻でも忙しいのはやっぱり大坂。
豊臣方、あくまで秀頼の家臣としての姿勢を貫き、
徳川に睨みを利かせていた加藤清正と浅野長政が亡くなってしまいます。
清正の死は…おっそろしいですねぇ。
毒殺ですよどくしゃちゅ。
清正の料理人・梅春が実は甲賀忍びだったということで。
彼のつくる料理は美味しそうだったんですけど。

徳川に良いようにあしらわれてる豊臣方の片桐さん。
秀頼の信頼も得られず、それどころか関東に通じているとの讒言に悩まされ。

一方、関東。
まだまだ元気です、狸親父。
京都上洛の際、立派に成長した秀頼の姿と民衆の豊臣人気を目の当たりにし、危機感を覚えます。
「これはイカン、豊臣ヤバイじゃん」ということで
豊臣を潰す口実が見つからないかと考えた結果が言いがかり作戦。
いちゃもんです。
なりふりかまってられません。
狸親父は存命中に徳川の統治体制を盤石なものにしたいのです。
(…なんだか日本史の授業みたいだな)

ということで、
いよいよ戦乱再来前夜、というところで次巻に続きます。

以下、ネタバレありのキャラ語り。

posted by まるひげ at 22:32 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-02-01

icon_45_b.gif『真田太平記(八)紀州九度山』読了。


…ん?
7巻と8巻、甘ゾンの画像が表示されないのは何故でしょう。
ま、いいや。
ブ厚い割りに、さらっと読み終えましたぞこの巻。

真田昌幸・幸村のために関ヶ原の決戦に間に合えなかった徳川秀忠は、家康から痛烈な叱責をうける。家康は真田父子に切腹を申しつける決意でいたのだが、真田信幸の舅で徳川家譜代の重臣・本多忠勝の戦も辞さぬ除名嘆願に屈して紀州九度山に蟄居させることとなる。わずかの家来だけをつれて九度山に移った真田父子は「関ヶ原の戦い」が再びおとずれる日を夢みて孤立した日々をおくる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(八)紀州九度山』

8巻はほとんど関ヶ原の戦後処理ですね。

昌幸・幸村父子が軟禁状態です。
草の者も規模が小さくなってしまいましたが、地道な活動を続けております。
お江さん、むしろ頭領じゃないですか。
佐助とおくにちゃんは順調に忍ぶ恋。
お江さんに見つかったら…確かに怖そうです。
「ほ、佐助とおくにが…いかさま…」
とか笑いながらも目は笑って無さそう

真田の家といえば…
昌幸おとんが元気なくなってきました。
元気ないというかむしろ危篤です。
関ヶ原の戦場に参加できず、また西軍のあまりにお粗末な戦いっぷりに
悔しくもあり、ガックリきてたのが重荷になったと見えます。
2〜3年ならともかく、10年ですからね。
いつ終わるとも知れない、
長い蟄居生活で気力体力ともに衰えてきたんでしょうねぇ。

一方、分家。
信幸兄は「信之」と改名されました。
「幸」じゃなくなるとなんだか本家との縁が切れたような気がして寂しいです。

ひっそりとした真田家とは対照的に、忙しいのが大坂です。
京都に家康がやってくる際、秀頼と面会したいということなんですが。
秀頼本人ではなく、まわりが色々めんどくさいことになってます。
徳川と豊臣の関係を融和なものにしたい加藤清正、
とにかく狸嫌いの淀の方と取り巻きたち、
両者の不和のせいで豊臣側がいまひとつ頼りない。

…はい、なんだかテンション低いですな(苦笑)。
派手な出来事はありませんが、水面下で大名たちの思惑がうごめいているような、
落ち着いているようで落ち着いていない、そんな巻でした。
さ、次の巻〜。
posted by まるひげ at 01:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-01-29

icon_45_b.gif『真田太平記(七)関ヶ原』読了。


読み終えてから1週間くらい経つのですが、
感想文をまとめることができなくて困りましたよ。
いや、もうスッパリ諦めていつものようなバカな感想文でいくしかない。
それでは行ってきます。


会津出陣中の徳川軍団から離れ、上田に帰った真田昌幸・幸村は、ただちに城の守りを固める。家康は息子秀忠に中山道をゆく第二軍を率いさせ、真田信幸に先陣を命ずる。秀忠軍四万を上田城に迎えうった真田父子は、様々な謀略を使ってこれを釘づけとし、ついに関ケ原の決戦に間に合わせなかった。真田父子が徳川軍の約半分を削いだにもかかわらず、結束のはかれぬ西軍は家康に敗れる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(七)関ヶ原』

久しぶりの「一言感想」で言うならば

関ヶ原ーッ!!

ですね。

それはそれは読み応えのある内容でした。
もうね、関ヶ原は危険です。
息苦しいほどの迫力です。

裏切り多数でまとまりのない西軍、
援軍は来ないものの勢いに乗ってる東軍、
それぞれの焦燥と覚悟が錯綜し、衝突したのがこの関ヶ原でございます(大河調)。

この巻では結構な人死にがありました。
うん、決戦だからな…。

それにしても、真田父子の鮮やかな戦っぷりは何度読んでも小気味良いですね。
伊勢山陥落後、徳川勢への奇襲作戦が特に。
上田城明け渡しの交渉後、約束を破った昌幸おとん、
そのことを責められてものらりくらり。
迎撃する幸村がカコよかったです。
秀忠率いる第二軍を足止めした後はすることない、ということで
真田本家は上田城に引きこもり。

真田の草の者による家康暗殺は、
お江さんも弥五兵衛も又五郎もあと一歩、
ほんとにあと一歩のところで失敗してます。
草の者といえば、又五郎とか塵八とか!
あぁ…ついにこのときが、という感じです…。

以下、キャラ語り。


posted by まるひげ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-01-18

icon_45_b.gif 『真田太平記(六)家康東下』読了。


1週間に1冊のペースでゆったり読んでるこの『真田太平記』ですが、
折り返し地点にやってきました。
このまま順調にいけば、2月末には読み終えることができそうです。

幼い秀頼と豊臣家の行方を案じつつ秀吉が亡くなると、徳川家康は朝鮮の役での文治派と武断派の対立を巧みに操りつつ豊臣家を分断していく。そして石田三成と結んだ上杉景勝を撃つべく家康が会津に兵を進めると、三成が兵を挙げ、ここに東西決戦の陣形が定まる。この重大局面にあたって真田父子は会津出陣の途上で一夜会談し、昌幸と幸村は徳川軍団を離れて上田城に帰り、信幸は留まる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(六)家康東下』

いやそれにしても。
この作品ですが…どうやら、自分の近くに読んでる方がいらっしゃるようだ。
しかも自分よりちょっと先を読み進めている方のようで。
いつも、次巻買いに行こうとすると置いてないンですよ。
5巻なんて、書棚に置いてあるのを確認した後、
他の棚見に行ってる隙に先に買われちゃいました(笑)
先越されて悔しい、というよりも自分と同じようなタイミングで読んでる人が
いるということにミョーに感心しましたことよ。

はい、本題。
いよいよです。関ヶ原前夜。
前巻はどこの勢力も天下の情勢を見極めようと息を潜めていたわけですが、
とうとう時勢が動き出しました。
口火を切ったのは上杉景勝。
家康の再三の呼び出しにも応じず沈黙した上杉、
家康に対する直江の書状は、ほんとスカッとしました。
辛辣です。
正論です。
あったま良いね!(ボラギ○ール調)

真田家では、ついに本家と分家の立場が別れてしまいました。
息・信幸とともに家康の東軍につくか、
過去に上杉から受けた恩に報いるために三成の西軍につくか、
昌幸おとん、苦悩します。
真田家の進退について語り合う場面(=犬伏の陣)、
昌幸・信幸・幸村の会話はもちろん深刻なんですが、
こうした状況になるべくしてなってしまった感が漂ってます。
お互いの心の裡を冷静に読み取っている様子が伝わってきます。
それと前後して、
西軍への味方を要請をするため、
三成の遣いが昌幸おとんの元へやってくるところは緊張感ありますね。
おとん、「いまさら言われても困るがな!」状態です。

本家と分家が敵同士になってしまった後の、
小松殿の舅(昌幸)に対する手厳しい態度に幸村は腹立ててましたが、
カコ良いと思います。
戦将の「妻」としての、敵に対する毅然とした対応と
ひとりの「嫁」としての、舅の心遣いに対する淑やかな感謝を表した態度が。

以下、いつものようにキャラ語り。
posted by まるひげ at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2007-01-11

icon_45_b.gif 『真田太平記(五)秀頼誕生』読了。


昨日、久しぶりにBASARA(1の方)で遊んでみたら
思いのほか画像が粗いのに気づいてちょっとショックでした。
え、こんなザラザラだったっけか!?
2の方でも粗いのかなぁ?
2はまだ買えない…!
だって無双終わってないんだもんよ。
そしてやっぱり正宗より幸村の方が使いやすいなぁ。
リーチも長いし。
それにしてもアイテムコンプ出来てないなぁ。
「ハンマー忘れた!」、どうしても出ねぇべさ。

いやいや、ゲームの話ではなくてさ。


肉親を次々と失い朝鮮出兵もうまくゆかず、豊臣秀吉は日に日に生気を失っていく。秀吉歿後をにらんで諸雄は動き始めるが、思いがけず秀頼が誕生したことで天下の行方は混沌となる。いったんは次の天下の主は徳川家康をおいて外にないと確信した真田昌幸であったが、「好きな男」秀吉の世継ぎに己れの命運を賭けようとして、徳川方から嫁をもらった長男・信幸との関係が微妙になる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(五)秀頼誕生』

ということで、副題だけ見ると「まぁ目出度い」という感じですが
この秀頼さまの誕生でなかなかややこしきことになってきましたよ。

具合悪かった秀吉公もついにお亡くなりあそばしました。
後継者の後ろ盾の皆様が反目している隙を狙って、
じわじわモリモリ勢力拡大してきました狸親父。
この巻のラスト、前田屋敷からの「三成コッソリ脱出作戦」は緊張感ありますね。
みっちゃん危機一髪。
豊臣勢力、内輪もめしてる場合じゃないンですが、
これは仕方無いンでしょうねぇ。
武断派と文治派、「馬が合わない」ってことで。
三成と清正とでは、人間としての〔感触〕が違う、という池波先生の言葉がありましたが(p.180)、
なるほど「感触」ですか。
うまい表現ですなぁ。

この巻の最初の方はまだ前巻の忍び合戦が尾引いてる感じです。
甲賀の山中忍びによるお江&又五郎追跡事件。
良いとこまで追い詰めたものの、またしても失敗に終わってる。
しかも今回は天災による邪魔が入ったせいです。
運ねぇなぁ、山中忍び…。
1巻から引きずってるお江さんと猫田与助との間の確執ですが、
自分が前回感じた悲恋モノの線は掠れてきました。
おとこのこのだいじなものをとられちゃったわけですか、猫田さん…。
そらぁ…お気の毒様(哀)。
いやでも、お江さんはそのこと自慢げに言いふらしたりはしない人だと思うよ?

真田側では、でっかい事件は起きてないですね。
相変わらず大阪〜上州を行ったり来たり帰ったり。

以下、だらりとキャラ語り…というかむしろ、忘れそうな人物のメモ。

posted by まるひげ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2006-12-31

icon_45_b.gif『真田太平記(四)甲賀問答』読了。


何もこんな時間に更新しなくても良いと思うのですが、
なんとなく、今年最後の更新は読書感想文ということで。
お昼には更新してる予定でしたが、一日中大掃除で忙しかったので
こんな時間になってしまいましたよ。

天下統一をなしとげた豊臣秀吉は、これまでとは人柄も変ったようになり、無謀な朝鮮出兵を号令。そこに豊臣政権のほころび目を見てとった甲賀忍びの頭領・山中俊房は、秀吉の御伽衆である又従弟の山中長俊に早くも手をまわし徳川方への加担を説く。ここに甲賀忍びと真田の草の者との凄絶な戦いが開始され、壷谷又五郎や女忍者お江の常人には推しはかれない活躍が繰り広げられる。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(四)甲賀問答』

4巻の感想を一言でいうと。

人生いろいろ 忍びもいろいろ

て感じですかね。

この巻はもうほんと草の者メイン。
秀吉の朝鮮出兵とか幸村の結婚とか、ビッグイベントもそこそこあったんですが
もうお江さんの甲賀潜入しか印象にないよ。
弥兵衛&甚八コンビも息合ってて良かったです。

いいとこまで行ってるのに結局出し抜かれっぱなしの甲賀忍び。
惜しかったね!

甲賀忍びといえば、お江さんを親の仇としてる猫田与助との関係も
まだ明らかになってませんが。
え、なに、もしかして悲恋モノですか池波せんせぇ?
おとなしく次の巻を読み進めたいと思います。

それにしても、
なんだか信幸兄と幸村&昌幸おとんの関係がますます微妙になってきてます。
これは確実にアレだな、稲姫嫁にきたせいだな。
舅が徳川なせいで実家と腹割った話できなくなっちまったよ。
…一国一城の主って大変だ。
徳川寄りになったことでちょっと寂しい思いをしてる信幸兄でした。
頑張れ…。
ま、後の夏の陣じゃこの兄弟、敵味方になってしまうので
この溝はデカくなりこそすれ埋まるこたないンでしょうけど。

理想を言えば、
関係が疎遠になってもお互いの心積もりはしっかり理解できてて、
それでいて自分の立場貫いていくという姿勢が良いですな。
読み進めればそーゆー展開になっていきそうな予感もする…。
今ンところはちょっとギクシャクしてる最中です。

さて、来年の大河は7日からですね。
TV番組表見たら放映第1回目からGa○kt謙信が登場なさるようで。
怖いもの見たさで非常に楽しみでございます。
posted by まるひげ at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2006-12-20

icon_45_b.gif『真田太平記(三)上田攻め』読了。


相変わらず寝ても覚めても戦国祭りです。
いや、面白いよ「戦国無双2」。
信長さまが美しすぎて怖い。
流石はコー○ー。信長さまに懸ける愛は半端じゃないね。

そういえば、男子フィギュアの織田信成くん。
実況アナウンサー、いつ「織田信長」てウッカリしないか密かに期待してたり。
だって「おだのぶな」まで一緒なんですよ?
自分だったら3回に1回くらいは間違える自信があります。


上州・沼田城の帰属をめぐり北条家と争う真田昌幸は、ついに徳川・北条連合軍と戦端を開く。出来たばかりの上田城に拠った昌幸父子は、捨身の決戦で数倍の敵を退ける。そして、旧態依然たる北条家のふるまいに嫌気がさした豊臣秀吉は、甲賀忍びの御伽衆・山中長俊の仕組んだ謀略を使って開戦にもちこみ小田原城を攻め落とす。こうして秀吉の天下統一はなったのだが…。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(三)上田攻め』

3巻の感想を一言で言うと。

北条家…融通聞かねぇなぁ、ほんと。
時勢読めよ。


て感じですかね。
結構戦らしいことをしてる巻でした。
冒頭では徳川・北条軍と、後半では北条軍と戦です。
徳川との戦闘シーンはハラハラいたしました。
昌幸おとんのあれやこれやの謀略が功を奏して
倍以上の徳川軍を退けることができたんですけど。

それとは対照的に、秀吉の策略による名胡桃城陥落は痛々しいです。
城主の主水さん、良い人だったのになぁ。
秀吉の謀を知っていながらも、
これからの真田の行く末を考えると
主水を見殺しにせざるを得なかった昌幸おとんの苦悩もいかばかりかと。

まぁそんな苦々しい出来事もありましたが、
新キャラ続出で楽しい巻でもありましたよ。

以下、キャラ語り。
posted by まるひげ at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2006-12-09

icon_45_b.gif『真田太平記(二)秘密』読了。


しまった。「逃亡者 おりん」見るの忘れた!
なんたること…。

はい、気を取り直して読書感想文。

天下統一を目前にした織田信長が本能寺に討たれたことから、諸雄は再びいろめきたつ。上・信二州に割拠する真田昌幸は、関東の北条、東海の徳川、越後の上杉と対峙しつつ、己れの命運を上田築城に賭けた。一方、昌幸の二人の子供、兄の源三郎信幸と弟の源二郎幸村、そして従兄弟の樋口角兵衛をめぐる真田家の複雑に入り組んだ血筋が、小国の行方に微妙な影を落としてゆく。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(二)秘密』

1巻の感想文に書いた通り、
続けて読まないと内容忘れてしまいそうなので1巻読了後すぐ取り掛かってみる。

2巻の内容は…
えぇと、解説文にある通りです、まさに(苦笑)。
時代的には、
本能寺の変の1年後から始まり、小牧・長久手の戦いの後、
秀吉軍を下した家康軍がいよいよ上州に攻めてくる、というところまで。

昌幸おとん、今後の戦闘に備えて築城したり
草の者の活動も1巻より活発になってきたり
信長の死後、時勢がまたキナ臭くなってきてたりしてますが、
2巻の読みどころは真田家の内情ですかね。

解説文にある「血筋」とは
主に真田父子(昌幸・源三郎・源二郎・角兵衛)のことなんですが
彼ら4人の間の関係が複雑です。心情的に。

posted by まるひげ at 04:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2006-11-30

icon_45_b.gif『真田太平記(一)天魔の夏』読了。


世の皆様が今夏発売の「戦国BASARA2」にハマっていなさる時、
私は先日、やっと前作終わったところです。
装備アイテム出なさすぎで苦労しましたわいや。

世の皆様が今秋発売の「戦国無双2EMPIRES」にハマっていなさる時、
私は先日、「戦国無双2」を購入しました。

「戦国無双2」

相変わらずまるひげの時間は人様よりも幾分遅く流れているようです。



いやいやいや!
言いたいことはゲームの話ではなく。
戦国熱が冷めやらぬまま、勢い余って手ぇ出してしまったものがあります。
ということで、
ひっっっさしぶり〜な読書感想文はコレです。

天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、その夏、またも驚天動地の事態が待ちうけていた。(文庫より引用)
池波 正太郎(著) 『真田太平記(一)天魔の夏』

自分、分かり易すぎて涙も出ねぇな!!
しっかし何週間ぶりだよ読書感想文。
調べてみようと思いましたが凹むだろうと思うので過去は振り返らない。

戦国モノは中学ン時に読んだ『風神の門』以来だったり。
自分てば日本人としてどーなの、というくらい日本史弱いので読むまで覚悟が要りました。

これ、主人公は誰なんだろう…。
武田軍の足軽・佐平次サイド→真田サイド→回想シーンというふうに
場面が交互に展開していくのですよ。
決して読みにくくはないンですけど。
ついでに池波さんの作品も初読。

武田信玄亡き後の織田・徳川勢力が一番脂のってる時勢…なのかな。
織田軍による高遠城攻めから始まり、
本能寺の変までが1巻の流れです。

読みどころは…
真田昌幸さまと草の者・又五郎の謀略ペアの異常なまでの信頼関係の強さ
昌幸さまの度を超えた親バカっぷり(幸村限定)です。

幸村(1巻では源二郎)、まだ10代だもんよ。
人好きするような元気な少年でございます。

草の者、真田忍びのお江さんが怖カコよい感じでした。
お江さん、負傷した佐平次をかいがいしく世話するし
ずっと佐平次のこと考えてばっかりいますが、
それはきっと母性愛…。
佐平次は佐平次でヘタレだなぁ…。
まぁ、重傷だったんで仕方ないっちゃー仕方ないんだけど。
それでもヘタレだよさへじ!
しっかりさへじ!!

1巻は本編が511ページと決して短いわけではないんですが、
結構さらさらと読めてしまいます。
そして続きが気になる…
というか続けて読まないと忘れてしまう危険性が。

これ、全12巻だそうです。
今年の冬はこのシリーズに浸かってそうです。

最近、どーいうわけだか戦国ブームですよね?
大河は2年続けて戦国だし、特番の時代劇もレギュラー番組の時代劇も戦国。
なんでだろ。
posted by まるひげ at 00:36 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2006-08-29

icon_45_b.gif『暁けの蛍』読了。



遊行の僧・一休と申楽能を極めた世阿弥―
2人の半生の記憶と夢が絡みあい、綾織の世界を織りなしていく。
書き下ろし室町幻想小説(単行本帯より引用)

朝松 健(著)『暁けの蛍』

またしてもラノベ祭り中にラノベ以外のモノを読んでしまいました。
いっそ祭り終了宣言した方がいいんじゃねぇかとも思いますが
にゃんとなく8月いっぱいはラノベっていたい…
なんの意地かはわかりませんが。

…まぁいいや、本題。
伝奇モノ「ぬばたま一休」シリーズの外伝になりましょうか。
ジャンルは幻想小説。
どこのカテゴリに入れるか悩んだあげく、「坩堝」にブッ込んどきました。
ファンタジー…とも微妙に違うしなぁ。

短編集ではなく、長編ですね。
旅の途中の一休さん、舟に乗ろうとしたところでひとりの老人と出会います。
洒脱な雰囲気を漂わせるその老人こそ、申楽(能)の大成者・世阿弥元清でありました。
舟に乗り損なった一休は、川の浅瀬に立つ小屋で夜露をしのぐことになります。
そこで一休が、そして世阿弥が語ったものとは―。
という流れで、一休の半生と世阿弥の半生が交互に語られていきます。
そして最後には2人の生き様が交わるような構成となっておりました。
読んでみたら世阿弥の半生の方が強く印象に残りましたね。
ひたすら芸の道を極めることに身を砕いた世阿弥の生き方は、
純粋である反面、ひどく利己的で非道なもののように思われます。

途中、お耽美な描写がちらほらあって
あらあらまぁまぁ、という感じ。

世阿弥が心寄せる三代義満さま、イメージが三○無双のぴ様っぽく。
高慢で傲慢で驕慢。

ラストはまさしく夢幻の境地。
余韻を残すような締めでありましたよ。

自分、一休シリーズは『東山殿御庭』しか読んでないのです。
だもんで、まだしっかりと「朝松版一休さん」像が確立されてなかったり。
今回の一休さん、あんまり特徴なかったしなぁ。
既刊シリーズで補完しとこう…。
posted by まるひげ at 02:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
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