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2015-04-17

icon_45_b.gif『おとぎ話の生物学―森のキノコはなぜ水玉模様なのか?』読了。


図書館レンタ本。

森のキノコが水玉模様なのはベニテングタケ、
カチカチ山のカチカチ鳥というのはジョウビタキ、
かぐや姫が生まれた竹はキンメイモウソウチク…等々。

最近、小説よりもこういうライトな読み物を読みたい傾向にあります。

「桃太郎が鬼退治に出かけたのは、じつはモテるためだった!」「浦島太郎は、竜宮城で身長68メートルの巨人になっていた!」だれもが一度は読んだり、聞いたりしたことがあるおとぎ話や昔話―当たり前のことと思っていた事実を詳細に科学的に検証していくと、意外な真実がわかってきた!生物学・植物学を駆使してその謎に迫る刺激満点のサイエンス読み物(アマゾン・レビューより引用)。
蓮実 香佑(著)『おとぎ話の生物学―森のキノコはなぜ水玉模様なのか?』

各話の冒頭、著者が愛娘の「サッちゃん」におとぎ話を読み聞かせるところから始まり、
おとぎ話のなかに散りばめられた謎を考察していくという流れになっています。

生物学というより雑学というか…とにかく堅苦しくなく大層読みやすいです。
タイトルに「生物学」と銘打ってありながら
民俗学とか文化学とかもかなり混じってますけどね…楽しいから全く問題ありません。
現代の目線からおとぎ話を解釈するとこうなりますよ、という印象。
ちなみに内容は以下のような感じ。

1.桃太郎はどうして鬼退治に出かけたのか?
2.ウサギはなぜカメに負けたのか?
3.竜宮城はどこにある?
4.森のキノコはなぜ水玉模様なのか?
5.オオカミなんか怖くない?
6.スズメのお宿はどこにある?
7.タヌキは本当に化けるのか?
8.カチカチ鳥の正体は?
9.本当にキリギリスが悪いのか?
10.ジャックと豆の木は天に届いたのか?
11.世界で一番大きい生き物はなに?
12.カキの種に価値はあるのか?
13.かぐや姫はなぜ竹から生まれたのか?


目次としてはこの13話ですが、
ひとつの話のなかに、別のおとぎ話についても言及しているので
実際は倍以上のおとぎ話が取り上げられています。知らない話も結構あったりして。
そんなおとぎ話に登場する生き物の種類や生態などが
物語成立の背景と絡めて解説されているところが興味深かったです。

本筋とはズレますが、個人的に衝撃だったのは「アリとキリギリス」。
食べ物のなくなった冬にアリが働くことの大切さを説きつつ、
キリギリスに食べ物を分け与えてあげるという結末ですよね。
しかし、これは改変されたもので、元ネタはアリはキリギリスを助けずにキリギリスは餓死し、
それをアリが食べてしまうというザンコク生物学的に正しい仕様。
そうかー…、キリギリス死んでしまうん…(´・ω・`)
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2015-03-24

icon_45_b.gif『コーヒーの絵本』感想。


本文と関係ないですが、
紅茶と違って、コーヒーの好みって結構変わりやすいのは何故なんだろうな。

全国に多くのファンを持つ人気焙煎所・アアルトコーヒーの庄野雄治さんが、コーヒーの基本から淹れ方まで、お話仕立てで楽しくわかりやすく教えます。イラストレーター・平澤まりこさんのかわいらしくほのぼのとした絵とともにコーヒーのお話が展開するので、美味しいコーヒーの淹れ方が本当によーくわかります(アマゾン・レビューより抜粋)。
庄野 雄治(著)/平澤 まりこ(画)『コーヒーの絵本』

白と黒と赤で描かれる、シンプルでオシャレな雰囲気の絵本。
美味しいコーヒーの淹れ方について
ちょっとしたコツがポイントを押さえた説明とともに紹介されてます。
パラパラめくってあっという間に読み終えられますが、
目次とおおまかな内容は以下の通りです。

1.コーヒーってなに?
  【コーヒー豆の産地&焙煎】
2.コーヒーを淹れてみよう
  【美味しい淹れ方&必要な道具】
3.コーヒーは自由に楽しもう
  【いろいろな飲み方&アレンジメニュー】

実用的なのは2ですね。
ペーパードリップフィルターの種類(円すい形と台形)の違いとか。
台形には穴の数が1つのものと3つのものがありますが、
この違いって今まで分からないまま使ってたもので…。
ちなみに自分は円すい形フィルターを使ってるんですが、
これはお湯の通りが早いので、ゆっくりお湯を注がないとダメなタイプだそうです。
調子こいてどばどば注いでたわー…たまにあふれるのよね。

ここで書かれていることは基本中の基本なんでしょうが、
それすら気にせず適当にコーヒー淹れてた人間としては参考になりました。
とりあえず「淹れ方変えてみよう」って気にさせてくれますね。

【蛇足的に自分用メモ】
・コーヒーの量に合ったフィルターを使うこと
 大きいフィルターに少量のコーヒーを淹れない
・淹れる速さにとって味が違う
 速い→酸味と甘みが前に出る
 ゆっくり→苦味とコク
posted by まるひげ at 23:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-26

icon_45_b.gif『ひよこの食堂』感想。


ころころ&もこもこしたひよこたちが可愛いシュールな本。
ひよこが卵とか鶏肉食べてるよ!

愛でるもよし、作るもよし。もふっとカワイイ癒し系料理マンガ登場!(単行本帯より引用)
ものゆう(画)『ひよこの食堂』

にわとりとひよこが紹介する、卵と鶏肉をメインとしたレシピ本。
トリによるトリ料理です。
ごはん、おかず、つまみ、パン・デザートの59品を収録。
ページ右側がレシピ、左側が4コママンガという構成となっていて、
マンガの内容はレシピと関係ないことも多いです。でも可愛いので問題なし。

ちなみにレシピは手順がさらっと書かれているだけなので
クック○ッドには敵いませんが、
とにかくイラストが可愛いので見るだけでもとても和みます。
フルカラーで色トリドリです。
posted by まるひげ at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-08

icon_45_b.gif『世界のホットドリンクレシピ: 世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品』読了。


紅茶にリモンチェッロって良いアイデアだなぁ。

こっちはアルコールベースのものが飲んでみたい。

この本は世界中で親しまれているホットドリンクとそのアレンジ方法を紹介するレシピ本。現地の人が飲んでいる、その国にゆかりのある温かい飲み物のレシピと、ドリンクにまつわるお話や情報を紹介しています(アマゾン・レビューより抜粋)。
『世界のホットドリンクレシピ: 世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品』

ホットドリンク本2冊目。
先日紹介した絶版本とは構成もメニューもよく似ているのですが、改訂版ではありませんでした。
こちらはあくまでレシピがメイン。
テーブルの上にドリンク写真というシンプルな構図、
レシピも簡単につくれるものがほとんどです。
ところどころ、コラム的なメモが載ってあったりして。
ラストにショップリストがあるのでお近くにお住まいの方は便利かと。
(18件中、17件が東京のお店だけど)

で。
2冊を比較して読んでみたら、同じメニューでもレシピが異なってるものが多かったです。
ま、それは好みによって調整すれば良いって話ですね。
隠し味とか香りづけにハーブやスパイス入れる場合、量に気をつけなきゃだし。

〜結論〜
単純にホットドリンクレシピとして使うならこちらの本でも良し。
読み物としては先日紹介した絶版本のほうが情報量も多く面白い。
posted by まるひげ at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-04

icon_45_b.gif『インコと飼い主さんの事件簿』読了。


キラキラ可愛らしすぎる表紙とは裏腹に、
中身は結構しっかりと役立つ情報がつまってます。

今、日本でいちばん有名な小鳥専門病院、「横浜小鳥の病院」に持ち込まれる、仰天飼い主や仰天インコたちの、さまざまな事件、事故、トラブルをご紹介。またトラブル予防とトラブル回避策を漫画と読み物で解説する、インコの飼い主に役立つ書籍です(アマゾン・レビューより抜粋)。
柴田 裕未子・すずき 莉萌(共著)『インコと飼い主さんの事件簿』

鳥と人がともに暮らすうえで起こる様々な問題とその対処法を
マンガと解説でわかりやすく紹介してくれます。
執筆者が鳥専門の獣医師&バード・トレーナーということで、
豊富な経験に基づいた解説には非常に説得力があります。
しかも文章が難しくないので読みやすい。
堅苦しくない内容でありながらも、
鳥と人との関係についてもう一度考えさせられる1冊です。

鳥と一緒の生活って、飼育書どおりにいかないことが結構多いもんですよね。
自分のような鳥飼いビギナーならなおさら。
この本では、鳥の問題行動の原因を探るには、人側・鳥側の両方から
しっかり観察することが大事だと繰り返されております。
そういえば、鳥の困った行動のうち7割方は人に原因があるって話聞いたなぁ。
心理学における「連続強化」「部分強化」のくだりは、
鳥も人と同じ心理なんだなって目からウロコでございました。

「本当にあった怖い話」ネタではどの症例も痛そう。
クチバシ折れたとか尾羽噛み切られたとか足裏低温火傷とか…(ll|゚Д゚)ヒィ
気をつけないと…という戒めになりますな。
個人的には、呼び鳴きのメカニズムと鳥目線のトレーニング法が特に参考になりました。
うちのオカメも、呼び鳴きとケージに戻りたがらない傾向があるので
ちょっとトレーニング法を実践してみようかなぁ。
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2014-12-27

icon_45_b.gif『Hot Drinks around the World 世界のホットドリンク』読了。


図書館レンタ本。

寒い時期にあったかい部屋で美味しい飲み物をお供に読書…
そんな優雅なお休みを過ごしてみたいものです。
・・・・・
まぁ、そんな暇ないよね年末年始だもん。

ドイツのグリュー・ヴァイン、オランダのミントココアから定番のカプチーノ、甘酒、エッグノッグ…世界各地で今日も誰かとともにある、85個のホットドリンクをレシピ付きで紹介(アマゾン・レビューより引用)。
『Hot Drinks around the World 世界のホットドリンク』

タイトルに「世界の」と銘打ってある通り、
ヨーロッパ、中東・アジア、アメリカ大陸で親しまれているホットドリンク85種類を紹介したもの。
カフェのメニューに載ってあるようなメジャーなものから
聞いたこともないものまでバリエーション豊かです。
ソフトドリンクはもちろんのこと、アルコール入りだったり、ハーブ入りだったり、卵入りだったり…。
すべてのドリンクにレシピがついているので
気になったものは自分で試せるのも良いですね。
作り方はどれも難しくないので材料さえあれば気軽に作れますな。
個人的にはエッグ・ノッグとかバター茶とか、
ミルク系のがどんな味するのか飲んでみたいなぁ。
そんでもって、コーヒー + 柑橘類 の組み合わせが結構多かったんですが
苦味が強調されたりしないのかしら?

そしてこの本、飲み物のレシピ本というよりちょっとした写真集ですね。
それぞれのドリンクに関する逸話も面白いし、
世界のカフェ風景やお茶請けの写真なんかも工夫されていて読んでて飽きません。
写真がとてもきれいなので、ただパラパラ眺めてるだけでも十分楽しい。
マグカップ好きの自分にとっても眼福でございました。

残念ながらこの本は絶版なのですが、最近発売されたこちらが


『世界のホットドリンクレシピ: 世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品』

よく似たスタンスなのでこっちもチェックしてみようと思います。
(もしかしたら改訂版?)
posted by まるひげ at 23:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-11-04

icon_45_b.gif『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』読了。


10月の積読本消化2冊目。

恐竜図鑑が欲しくなりました。
ティラノサウルスってさ、あの所在なさげな小さい前脚が良いよね。

本書の主題は、鳥類と恐竜の緊密な類縁関係を拠り所とし、鳥類の進化を再解釈することと、恐竜の生態を復元することである。この本は恐竜学に対する挑戦状ではない。身の程知らずのラブレターである(単行本より引用)。
川上 和人(著)『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』

鳥類研究者である著者が、現生鳥類の形態や生態を介して恐竜の生活をプロファイリングしたものです。
ユーモア溢れる文体とイラストレーターによる可愛いイラストに加え、
本文の下にある注釈までもが楽しいことになってます。
ガンダムやドラえもん、北斗の拳ネタが散らばってるかと思えば
「ヒト」と書けばいいところをわざわざ「美女」「美人」と書いてみたり
「親子丼って、どう考えても実際は親子じゃないよね」等、
ボケとツッコミ(どちらも時々スベる)飛び交う文面にニヤけながら読みました。
あと、よく脱線するのもご愛嬌。
ちなみに以下のような内容が語られてます。
第1章…鳥と恐竜の関係
第2章…恐竜の類縁関係に基づく鳥類の進化
第3章…恐竜はどのようにくらしていたか
第4章…生態系のなかでの恐竜の役割

読みやすい文体ではあるものの、内容はなかなかに専門的です。
以前紹介した『カラスの教科書』より前知識が必要かと思われます。
せいぜいトリケラトプスとかイグアノドンといった有名どころしか
名前知らないような奴が読むにはちょっとハードル高かったかも。自分のことですが。
でも自然科学をここまで面白く読ませてくれるのはありがたいです。
鳥好きにも恐竜好きにも受け入れられる内容でしょう。
羽毛恐竜・アンキオルニスのもふもふっぷりはなんとも可愛らしい。

以下、個人的に「へぇー」ってなったこと
・魚竜や首長竜、翼竜は実は恐竜ではなく、爬虫類
・昔の恐竜復元図では恐竜の尾は地面を引き摺っていたが、今は尾を浮かせて描かれている
・グロージャーの法則とベルグマンの法則
・鳥類の竜骨突起の有無…有→飛べる鳥、無→飛べない鳥
・水辺の鳥には白い鳥が多い…目立つ色であることの利益とリスク
・「トナカイ」はアイヌ語
・ガラパゴスゾウガメ→「ガラパゴス」はスペイン語で「ゾウガメの」という意
・ガストルニス→黒チョコボ…?
posted by まるひげ at 02:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-10-19

icon_45_b.gif『カラスの教科書』読了。


ちょっと前の日記に、
「うちの庭にハクセキレイが来るんですよ」的なことを書きました。
ここ2週間ほど、どうにも雑穀の減りが早いのでおかしいなと思っていたら、
先日、エサ箱をつつく黒い影を目撃。

・・・カラスやないか。

いつの間にか、ハクセキレイはカラスによって駆逐されてしまったようです。
まぁ、カラスも好きだから別に良いんだけど。

え?カラスはお嫌いですか?
カラスの基礎知識からカラス度診断までとにかくくちばしの先から脚の先までカラスのことがわかる本(単行本帯より引用)。
松原 始(著)/植木 ななせ(画)『カラスの教科書』

身近な鳥なのによくわからないことも多いカラス。
著者のこれまでのカラス研究をおもしろおかしく語るエッセイです。
身体を張って調査した内容がユーモラスな文章でテンポよく綴られます。
とにかく、カラスに対する愛がぎっしりつまっております。
約400ページありますが読みやすいので読了するのに苦労しません。
デッサン画もデフォルメされたイラストもどちらもとても可愛い。
ある程度カラスを観察している方にとっては
目新しい情報はないかもしれませんけれども、単純に読んでて楽しい一冊でした。
鳥好きのみならず、動物好きにはツボでしょうな。
内容(というか目次)は以下のとおりです。

第一章…カラスの基礎知識
第二章…カラスと餌と博物学
第三章…カラスの取り扱い説明書
第四章…カラスのQ&A


世間一般では嫌われ者のカラスですが、
これ読むと道端や電線に止まっているカラスを観察したくなるんじゃないでしょうか。
日本に生息している一般的な二種のカラスの基本的な見分け方
ハシブトガラス…クチバシ太、出っ張った額、「カァ」と鳴く
ハシボソガラス…クチバシ細、平らな額、「ガー、ゴァー」と鳴く
の他にも、著者の私的な見分け方も紹介されています。
とりあえず、これ読んでカラスに親近感沸いたら
ハシブトかハシボソか確認する癖がつくかと(笑)。

また、「カラスなんか気味悪いし大っ嫌いなんだけど」という人でも、
カラスに荒らされないゴミの処理方法や
営巣&巣立ち前後のカラスの攻撃に対しては覚えておいて損はないです。
人間にとって不都合なカラスの行動のあれやこれやも、理由あってのことですしね。

で。
うちの庭に来てるカラス。
ハシボソの若鳥です。
胸のあたりに1cmくらいのハゲがあるので、
我が家では彼(彼女?)を「ハゲっち」と呼んでいます。愛をこめて。
ハゲが治ったら他の個体と区別つかなくなることが目下の懸念です。
posted by まるひげ at 23:02 | Comment(3) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-10-05

icon_45_b.gif『最初の哲学者』読了。


図書館レンタ本。
『百万のマルコ』みたいなのを期待してたら全然違った。

偉大な父を超えるには、狂うしかなかった(「ダイダロスの息子」)。この世でもっとも憂鬱なことは、どんなことだろうか(「神統記」)。死ぬことと生きることは、少しも違わない(「最初の哲学者」)。世界は、“語られる”ことではじめて、意味あるものになる(「ヒストリエ」)。13の掌編から解き明かされる、歴史を超えた人間哲学(アマゾン・レビューより抜粋)
柳 広司(著)『最初の哲学者』

ギリシア神話をアレンジした短編集。
有名な話からマイナーな話まで13の小話を収録。
各話、ストーリーはほとんど原作と同じなのですが、
視点を変えると読み方も変わるもので、
「こういう解釈もありか」などという感想が沸いてきます。
元ネタ知らないと「ふ〜ん」で終わってしまいそう。
ひとつの作品が15ページ以下と短いので、
1冊30分くらいでさらっと読み終えられます。

ミステリ要素はほとんどありません。
ラストに書下ろしの「ヒストリエ」を置くことにより、
この作品全体がしっかり締められているのが構成として整ってますね。
ちなみに、女がメインで登場すると大抵怖いことになってます…。
個人的に印象に残ったのは以下3つ。

「事件を起こして有名になりたかった」を地で行く・・・「ダイダロスの息子」
不滅の王の憂鬱・・・「神統記」
そもそもなんで嫁があの女神なんだろう・・・「オリンポスの醜聞」

最後は自分が単にへパイストス好きだからなんですけどね。鍛冶屋のおっちゃん神様。
柳さんは他にもギリシア舞台の作品を書かれてるので、
そのうち読んでみようと思います。
posted by まるひげ at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-09-17

icon_45_b.gif『関ヶ原合戦 秘められた真相』 読了。


今月の積読本消化1冊目。
積んでるうちに絶版になってもうた。

連休中、9月15日ということで関ヶ原関連本を読んでみましたよ。

史実を洗い直して歴史の「なぜ」に迫るとき、見えてくるものはなにか。島津義弘、宇喜多秀家、大谷吉継、保科正之、榎本武揚…。戦国から幕末維新まで、世を駈けぬけたすぐれた人物の美しい志を発掘し、あるいは悪名を負わされた人物の寃を雪ぐ。中村彰彦ならではの筆法が貫かれた名歴史エッセイ(文庫より引用)。
中村 彰彦(著)『関ヶ原合戦 秘められた真相』

題名を見ると関ヶ原の話だけかと誤解してしまいますが、
内容は以下の通りです。

第1部…関ヶ原合戦・秘められた真相
第2部…江戸を彩った人と事件の謎
第3部…幕末維新の知られざる側面

歴史上の人物や謎の多い事件をとりあげ、
不当に低く評価されている人物の功績を顕彰、
あるいは実績以上に高く見られている人物を見直し、史実を再検証するというもの。
ひとつのテーマがほぼ10ページにまとめられているので
飽きることなくさらさらと読み進められます。
氏がこれまでに発表した小説作品と深く関連するネタも多くあるので、
中村作品既読の方は特に楽しく読めるのではないかと思います。

そうでなくとも、

・‟神がかり”上杉謙信はヒステリー体質
・小早川秀秋の死因に疑義あり
・名君保科正之の事跡はなぜ抹消されたか
・坂本竜馬暗殺の仕掛人は誰か
・徳川慶喜はなぜ敵前逃亡したか


など、戦国〜近代史好きの方なら目を留めるであろうタイトルが並んでおります。
なかには、目新しいとは言えないネタもありますが、
このエッセイが刊行されたのが1995年(文庫化は2000年)
ということを考えると仕方のないことかと。
検証した内容に対する考察のすべてに
歴史資料研究の裏付けがあるので説得力がありますね。
俗説・妄説に埋もれた史実を発掘するための原典主義的姿勢と
資料の読み込みの深さに脱帽です。

個人的には、
榎本武揚と福沢諭吉の確執、やるやる詐欺の慶喜、
新選組研究の代表者である子母澤寛の記述に虚構あり…
あたりを楽しく読ませていただきました。
幕末も再勉強しないといかんなぁ。
posted by まるひげ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-08-22

icon_45_b.gif『海軍料理おもしろ事典』読了。


図書館レンタ本。

こういう本読めば読むほど、給糧艦「間宮」の魅力に引き込まれてしまいますな。
羊羹…(涎)。

海の男たちの食文化―ロマンに満ちた大航海時代、帆船乗組員は何を食べて冒険をかさねたのか!?帝国海軍の艦隊料理のルーツとは!?ウイット溢れるイラスト・エッセイ。(アマゾン・レビューより引用)。
高森 直史(著)『海軍料理おもしろ事典』

事典とありますが、エッセイです。
以前読んだ『戦艦大和の台所−海軍食グルメ・アラカルト』と基本的には同じ筆致で、
高森節炸裂。脱線しまくり。著者の描くイラストがなんとも味があります。

とりあえず読み始めると、まずはヨーロッパの大航海時代のうんちくが。
「ん? 海軍??」と思いつつもさらに読み進めた先には日本の戦国時代。
「ちょ、海軍はよwww」と催促しつつページをめくると、お次は幕末&文明開化。
そんな具合に、脱線しながら徐々に海軍料理へと進んでいきます。

ちなみに目次は以下の通り。

第1章…船乗りと食事
第2章…海軍料理へのアプローチ
第3章…明治海軍と料理研究
第4章…大正期の海軍料理の発展
第5章…昭和海軍と華の艦隊料理
第6章…海軍料理の栄枯盛衰


とりわけ戦国脳な自分にとっては
関ヶ原の戦いを糧食の面から見てみた、という第1章の視点が楽しい。
あとがきにいわく、

「天下分け目の関ヶ原」は、いうまでもなく陸上戦闘であり、海軍とは縁遠い戦闘様相であるが、裏方であるロジスティックは陸上も海上もない。そのロジスティックの一面を考察するため合戦の背景を振り返ってみた。(p.272)

とあります。
製造業や配送業に携わる方ならお馴染みのこのロジスティック。
ここでは軍事用語として使われているので「兵站」の意なのですが、
ロジスティックを戦闘時に指揮官がどう考えていたかについて、
指揮官の人格や識見を知るための参考にされております。

そのほか、
軍事的緊張が高まる昭和14年に、
第一艦隊(当時の司令官が山本五十六)が料理コンテストを開催していたとか、
池波正太郎が海軍入るまでは極度の偏食だったというネタとか、意外でしたね。

イギリス海軍を規範とした日本でも、食習慣まではマネすることができず、
試行錯誤を繰り返しながら日本海軍独自の知恵がうまれていく様子がわかります。
肉じゃがやすき焼きなど、海軍料理のルーツやエピソードを収集し、
日本の食文化の発展過程にかかわった海軍料理が多く紹介されておりました。
内容は結構ボリュームがあるので、ちまちま読み進めることをお勧めします。
脚注までが面白く、ツッコミどころ満載でございました。
posted by まるひげ at 03:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-05-29

icon_45_b.gif『大人の見識』読了。


図書館レンタ本。

太平洋戦争あたりの本をちまちま読み齧るついでに手に取ってみた1冊。

軽躁なるものを勇豪とみるなかれ、かつて戦国の名将はそう戒めた。国を誤る指導者の愚があり、滅亡の淵から救い出した見識もあった。英国流の智恵とユーモア、フレキシビリティを何より重んじた海軍の想い出…、歴史の中へ喪われゆく日本人の美徳と倫理をあらためて問うとともに、作家生活六十年の見聞を温め、いかなる時代にも持すべき人間の叡智を語る(アマゾン・レビューより引用)
阿川 弘之(著)『大人の見識』

語り口調なので大層読みやすく、短時間で読了できるボリュームです。
というか、この新書の題名がよろしくないわ。
冒頭でご本人自ら仰っているように、「老文士の個人的懐古談」が一番しっくりくる題名かと(笑)。
おじいちゃん の むかしばなし だよ!

内容は、武田信玄の遺訓や幕末の官僚・川路聖謨、今昔物語、武士道、孔子etc…
多角的な観点から筆者の思想が語られております。
とりわけ、筆者の専門である大戦中の軍部の内情や
皇室、政府の要人、文人たちにまつわるエピソードが興味深い。
後半は自らの体験談を交えた帝国海軍への思い入れが伝わってきます。
ボヤいたりツッコんだりしんみりしたり。
さらりと書いてはいるけれど、どれも読み流すにはもったいないネタばかりでした。

いやそれにしても、どの世界にいてもユーモアって大事ですね。
当意即妙とか切り返しのうまさと言っても良いかも。
精神的余裕があって頭の回転早くないとユーモアって出てこないもんだし。
まぁ、たまに切羽詰まった危機的状況でひり出ることもないわけではないが…。
posted by まるひげ at 22:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-04-12

icon_45_b.gif『日本海軍艦艇写真集 戦艦・巡洋戦艦』鑑賞。


購入したのは半年くらい前になるのですが、頻繁に眺めてはニヤニヤしています。
うむ、我ながら気色悪い。

表紙の「長門」、ド正面(ド?)かっこえぇ。

2万枚余の収蔵写真からよりすぐられた貴重な歴史記録。現存する公式写真に残された日本海軍全戦艦の勇姿を鮮明に再現(写真集帯より引用)
呉市海事歴史科学館(編)/戸 一成(監修)『日本海軍艦艇写真集 戦艦・巡洋戦艦』

まえがきに「日本海軍艦艇の芸術的デザインを鑑賞できることを目的とした」とあるように、
解説は基礎データが巻末にある程度で、
基本的には写真が“1ページにつき1艦”という扱いで掲載されております。
専門書やムック本等でもこれほど贅沢に扱われることはないんじゃないかしら。

結構なお値段がするんですが、その分の価値は確実にあります。
一番の見所は、写真の精度の高さ。
昭和はもちろんのこと、明治、大正時代の写真がこれほど鮮明だとは驚きです。
(なかには状態が良くないものもありますけれど)
パッと見「映画撮影用のレプリカだよ」って言われたら信じちゃいそう。
艦の改装(あるいは改造)による外観の変化もわかるので
同じ艦でも撮られた時期によって姿が違っているのも面白いですね。

マニアでもない自分がアレコレ語るのはおこがましいので、今回は文章短め(苦笑)。
posted by まるひげ at 22:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2013-01-19

icon_45_b.gif『NHK BS歴史館 常識逆転!の日本史』読了。


正月に衝動買いしちまったブツ。
タイトルでお分かりのとおり、
BSプレミアムにて放送中の「BS歴史館」をもとに再構成した本です。
アナログ時代はよく見てたなぁ。

邪馬台国、聖徳太子、義経伝説、本能寺の変、真田幸村、黒船襲来、新選組…あの大事件、あの人物を徹底的に検証!歴史の新事実が、いま浮かび上がる!!(単行本帯より引用)
NHK『BS歴史館』制作チーム(著)『NHK BS歴史館 常識逆転!の日本史』

番組をご覧になったことのある方ならご存じでしょうが、
「BS歴史館」とは、歴史上の事件や人物にスポットを当て、
新たな視点や新事実から歴史を読み解くというスタイルの歴史エンタ番組です。
毎回様々なジャンルで活躍するゲストを迎え、話が飛び交う様子が面白いですね。
このたび収載されたのは、過去に放送されて反響の大きかった7つの番組。
1つのテーマが約30ページで、活字用にまとめられているので読みやすいです。
・・・まぁ正直、TV見た方なら改めて読まんでもえぇ・・・ってな程度ですけれども。
以下に目次と一行まとめ。

・「邪馬台国の謎」(2012/6/7放送)
邪馬台国の場所の謎と「魏志倭人伝」の記述の矛盾
・「聖徳太子は実在したのか?」(2012/1/26放送)
聖徳太子の業績の真偽と乙巳の変との関係性
・「源義経伝説」(2012/1/19放送)
日本人が憧れる英雄の美学の象徴
・「本能寺の変のミステリー」(2011/10/20放送)
謀反の真相をめぐる諸説の数々と謎のままの光秀像
・「真田幸村、家康に突撃す!」(2012/6/14放送)
“戦国最強の兵”幸村の戦いぶりの美学
・「黒船に立ち向かった男たち」(2011/9/23放送)
再評価されるべき幕末外交
・「新選組と近藤勇」(2012/1/12放送)
幕府側でありながら革新的だった近藤の組織づくりの理念

正直、新説!というほど目新しいネタはなかったものの、
個人的には幕末外交が一番印象に残りました。
幕末外交については“弱腰外交”というイメージが定着してますが
交渉の記録を見ていくと決してそうではなく、
互角に米国と渡り合った様子がわかることから、幕末外交の再評価の必要性が説かれております。
ペリー VS 林大学頭、ハリス VS 岩瀬忠震の論舌バトルに新たな萌…いや興味が湧きました。
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2012-12-31

icon_45_b.gif『戦国時代の余談のよだん。』読了。


今月の積読本消化2冊目。

和田さんには、是非、長政本を書いてもらいたいなぁと思った次第です。

大ヒット作『のぼうの城』必読の創作秘話から、あの人気戦国武将の抱腹絶倒のこぼれ話まで(単行本帯より引用)。
和田 竜(著)『戦国時代の余談のよだん。』

2部構成となっておりまして、
第1部は和田さんの著作(『のぼうの城』『忍びの国』『小太郎の左腕』)の制作裏話、
第2部は戦国武将のこぼれ話です。
日本史オンチの方が呼んでも大丈夫というスタンスなので、さらさらっと読めます。
正直、立ち読みでも十分と言えばじゅうぶ・・・。

第1部は取材時のハプニングがメインで書かれておりましたが、
個人的には第2部が面白かったです。
全部で14人の戦国武将を取り上げ、その人物にまつわるエピソードを紹介するという形式。
エピソードというのは武将の人となりがわかるものを紹介しており、
一人あたり大体10〜20ページくらいのボリュームです。
歴史好きにとっては馴染み深いネタばかりなのですが、
ポイントは和田さんのツッコミですね。
家康…「神君も実は近所のオッサン!?」だとか
信玄…「面倒くさがりで戦嫌い」だとか。
あと、元就の吸引力w(物理的な意味で)
武将に対する和田さんの親しみが文章に感じられ、
読んでるこっちも納得したり共感したり思わず噴いたり、楽しく読ませていただきました。

ちなみにツッコまれる武将の皆様は
徳川家康、豊臣秀吉、織田信長、上杉謙信、武田信玄、毛利元就、吉川元春、
小早川隆景、黒田如水、黒田長政、石田三成、大谷吉継、長束正家、真田幸村。

おっと、忘れちゃいけないのが挿絵。
描いているのがお笑い芸人・キングコングの西野さんだそうで。
人物の特徴をよくとらえていて、
なおかつクスリと笑ってしまうような味のあるイラストが魅力です。
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2012-10-05

icon_45_b.gif『戦艦大和の台所−海軍食グルメ・アラカルト』読了。


図書館レンタ本。
いつぞやの戦艦擬人化マムガがきっかけで、海軍関係ちまちま読んでます。

一時期の海軍のお食事がおハイソであたしついていけない。
フーカデンビーフとかスーパイキとかポジャスキー…聞いたことすら。
さらに給糧艦「間宮」のクオリティ半端ないな。

超弩級戦艦「大和」乗組員2500人の食事は、どのようにつくられたのか!?海軍グルメをつくったメシ炊き兵たちの気概を描くウンチク満載の食生活史(アマゾン・レビューより引用)。
高森 直史(著)『戦艦大和の台所−海軍食グルメ・アラカルト』

タイトルこそ「戦艦大和の台所」ですが、
内容は海軍の食文化全般を扱っていて、
海軍料理の裏話や海軍料理が国民の食生活への影響など、
自衛官だった作者自身の体験や帝国海軍OBのこぼれ話が満載です。
また、他国海軍には見られない日本独自の発展を遂げた海軍料理の推移を概観しております。
その歴史を簡単に言ってしまえば、
明治時代は脚気対策と兵食改善による西洋料理の採用

日清&日露戦争後の「華の海軍時代」グルメ化

太平洋戦争前後は物資不足による無駄を省いた節約料理
という流れです。

本筋である薀蓄ネタやあるあるネタがやっぱり楽しい。
海軍のおにぎりは三角形なのに対し、陸軍は丸型の理由とか、
艦によって食事の形態が異なってたりとか。
表舞台ではない場所で任務をこなす烹炊員(調理員)たちは
戦闘中でも戦況がわからないため、
腹ごしらえしてたら突然「総員退艦」って言われたり、
食材取りに甲板上に出たら味方の艦が炎上中だったとか、
大和&武蔵クラスが主砲を撃つとその振動でラムネ瓶が割れるとか…。
「ちょwww」ってツッコミ入れたくなる話が結構多いです。
戦争に関する話なんですが、暗くならずに面白く読めるのが良いですね。
あと、ちょくちょく話題に上るのが、映画『男たちの大和』ネタ。
そういえば烹炊員が主役だったね…反町。

それはそうと、問題がひとつ。
読んでいるとテーマがあっちこっちに飛ぶんですよ。
おじいちゃん特有の話の脱線と言いますか(失礼な言い様だな)。
「ようするに」と言っておきながら前文を要してなかったり、親父ギャグが炸裂してたり。
慣れるまではちょっと読みにくかったです。
でもまぁ、肩のこらない話が多いので、
自分のような食い意地張った人間なら楽しく読めるかと。
ラストに海軍料理のレシピも載ってるよ!
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2012-06-18

icon_45_b.gif『漢詩の絵本』読了。


図書館レンタ本。

龍神貴之氏のイラストがセンス良いですな。

本書は、日本人に親しみ深い漢詩の雄渾な名調子を、視覚的にも楽しめるよう、イメージと現場の写真で構成しています。杜甫、李白、白居易、王維、武帝、項羽、劉邦など詩聖、詩仙の活躍した舞台となった古代の中国にいるように、壮大な大陸の山河や古城の情景を見て味わうことができます(アマゾン・レビューより抜粋)
加藤 徹(編・訳)『漢詩の絵本』

詩のイメージに合う写真とイラストがオールカラーで掲載されていて、非常に豪華です。
前作の『絵で読む漢文』よりも若干ボリュームがあります。
でもそのわりに、お値段1,380円というのはお得なのではなかろうか。
(絵本って地味にお高いもんですよね…)

ちなみに、肝心の中身はというと。
収録されている漢詩作品は、ほとんどがメジャーなものばかり。
広く浅く有名どころを集めてみました、という印象。
漢詩の黄金期である唐代の作品が多いです。
訳は前作と同様、適度に意訳されているので、
作品の背景や作者がどんな人物なのかを補ってくれているので、読みやすいかと。
収録作品はテーマごとに分類されており、各テーマは以下6つ。

・自然とともに
・旅をして故郷を思う
・愛すること 大切に想うこと
・乱世に生きる
・今を生きていく強さ
・漢詩に親しんだ日本人


各テーマの最後に解説がついています。
さらに巻末には年表や索引などもついているのがなんとも親切仕様。

漢詩好きな人は少数派かもしれませんが、
名詩ばかりなのでプレゼントとして送っても良いかもしれません。
ぱらぱらと眺めるだけでも漢詩のじんわりとした趣が感じられて、
小説を読むのとは一味違う読書時間を過ごすことができました。
休日にお茶とともにゆったりと読むのがオススメです。
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2012-05-06

icon_45_b.gif『こんなに変わった歴史教科書』読了。


さらさらと気軽に読めます。

昔、お札で見慣れたあの絵の人物は聖徳太子ではなく、鎌倉幕府が開かれたのも1192年ではなかった?昭和生れの歴史知識は、平成の世にあっては通用しない。歴史の基礎中の基礎、中学校教科書は、この三十年の間に、驚くほど多くの記述が書き改められている。それはなぜなのか?昭和と平成、新旧二つの歴史教科書を比較しながら、その変化の理由=史学研究の成果を楽しく学ぶ(文庫より引用)。
山本 博文(著)『こんなに変わった歴史教科書』

中学校の教科書編集に携わる著者が、東京●籍発行の中学校用社会の教科書を取り上げ
平成版(2006年発行)と昭和版(1972年)の2冊をモデルとして
「両者の内容を比較・検討してみよう」という、着眼点が面白い一冊。

約30年の開きがある2冊の教科書。
ポイントはこの「約30年」というスパン。
歴史学上の新説が通説として確定するまでにはこれくらい時間がかかる、ということだそうです。
正直なところ、なんちゃって歴史好きとしては
驚くような「新発見」はほとんどありませんでした。
例えば、
鎌倉幕府の成立は1192年とは言えない、だとか
聖徳太子、源頼朝、足利尊氏、武田信玄の肖像画の真偽、なんてのは
TVでも時々取り上げられてますよね。
実際、各メディアで見かける用語は昭和教科書の記述も多いような。

…と言いながらも、つらつら読んでいくと
中学の時に習ったものとは異なる記述が結構あったので、
変更点を見ていくのが楽しかったです。

例を挙げると
大和朝廷 → 大和政権、
島原の乱 → 天草・島原一揆といった名称の変化から
「絵踏」と「踏絵」の違い、
「士農工商」、「四民平等」の消滅、
倭寇や鎖国という用語の再認識…等々。

あと、本のなかでも指摘がありますが、中学の教科書は「歴史」教科書です。
「日本史」教科書ではないので、簡単ながら世界史の記述もあります。
メインである教科書の記述内容の変化の他にも、
教科書改訂現場のアレコレなんかも書かれておりました。
ちなみに自分は
平成教科書と昭和教科書の大体まんなかくらいの時期に中学生でした。
なので、ネタによっては昭和の記述だったり平成の記述だったり、
あるいはカッコつきで併記されていたのを思い出しました。
懐かしい記憶が呼び起こされる一冊でもありますな。
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2012-02-16

icon_45_b.gif『徳川家康の詰め将棋 大坂城包囲網』読了。


今月の積読消化本1冊目。

なんつーか…高虎な本でした。
輝政 → 高虎は何がきっかけだったんだろう…。

大坂城包囲網とは、関ヶ原の戦いの後に、豊臣家や西国大名を封じ込めるために、徳川家康が築いた城郭群のことである。本書は、それらの城を実際に訪ね歩き、戦国期最後の「詰め将棋」を読み解いた画期的な論考である(単行本より抜粋)。
安部 龍太郎(著)『徳川家康の詰め将棋 大坂城包囲網』

全11章、9つの城について考察されてます。
あらすじにもありますが、「大坂城包囲網」というのは
関ヶ原の戦い以降、大坂の豊臣家や西国の豊臣恩顧の大名を封じ込めるために
家康が築いた城郭群のことです。
これまで考えられてきた「大坂城包囲網」は、
丹波篠山城や伊賀上野城といった大坂城を取り巻く畿内の城が
その中心であると考えられています。
ところが、近年の研究により
尾張名古屋城から伊予宇和島城まで拡張できることが明らかとなったため、
安部氏が実際にそれらの城を訪ね歩いたことによって導き出した
包囲網の実態についての解釈が披露されてます。

城の地理的特徴や城にまつわるエピソード、築城の背景などが記されているのですが、
良くも悪くもライトな読み口でした。
あらすじには論考ってあるけどそれほどじゃないです。
紀行文+ α って感じ。
まぁ、もともとの連載誌が『青春と読書』ということを考えればこんなもんでしょう。
エピソードは有名どころのネタなので、特に目新しいものはなかったような…。
城の構造についての解説が必ずあるので、
重要なところは写真載せて欲しかったなー、というのがちょっとした不満でしょうか。
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2012-01-16

icon_45_b.gif『マイマイとナイナイ』感想。


とりあえず「目玉の代わりにクルミ嵌めんなや」って話だよ。

マイマイは、森の中で小さい小さい弟、ナイナイをみつけた。マイマイは、ナイナイをこわれた自分の右目にいれて、そっと右目をあけてみる。すると、そこには不思議な世界がひろがっていた。皆川博子と宇野亜喜良コンビによる、美しく、怖い物語(アマゾン・レビューより引用)。
皆川 博子(著)『マイマイとナイナイ』

「怪談えほん」シリーズ第2弾。
やっぱりこのシリーズ、こども向けじゃないよ!
今回は不可解な幻想系でした。
後味悪いわーこれ。
なによりもまず、こどもが見るにはシュルレアリスムすぎる絵が気持ち悪い。
いえいえ、宇野氏の絵が悪いってことじゃないのです。
一度見たら忘れられないですよね、この耽美な画風。

あらすじはこんな感じ。

主人公の少女「マイマイ」はある日、弟「ナイナイ」を拾う。
父親からも母親からも見えないナイナイ。
クルミの殻にすっぽり入るくらいに小さなナイナイは、マイマイだけにその姿を映す。
いつも一緒にいるマイマイとナイナイ。
やがてマイマイとナイナイの関係に変化があらわれ…。

という話です。

マイマイが寝てる時にナイナイが動き出すところからもう悪い予感しかしないw
そしてラストは「閉じた世界から逃げられない」END。

…難解です。

どうにもスッキリしない内容なので、
再読してちょっと考察してみましたら以下のような感じになりました。

マイマイが象徴してるものは、「幼い自我」的何かなのかなぁ…。
成長するにつれて無意識のうちに失くしていく、あるいは心の奥に閉じ込められる自我のような。
さらに「よるのゆめ」=「現実、大人の世界」っていう意味かと。
そう考えると、ナイナイは非常になんというか、こう、アダルティな存在のような…(苦笑)。


うーん、これは読んだ方の感想&解釈を聞いてみたいものです。
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2012-01-10

icon_45_b.gif『悪い本』感想。


ちょっと前から気になってたものが図書館にあったので借りてきました。
昨年10月から刊行がスタートされた「怪談えほん」シリーズです。
このシリーズ、「当代きっての人気作家と実力派画家の真剣勝負で生まれた」ということで
ラインナップはとんでもなく豪華でございますよ。

宮部 みゆき × 吉田 尚令 『悪い本』
皆川 博子 × 宇野 亜喜良 『マイマイとナイナイ』
京極 夏彦 × 町田 尚子 『いるの いないの』
恒川 光太郎 × 大畑 いくの 『ゆうれいのまち』
加門 七海 × 軽部 武宏 『ちょうつがい きいきい』


以上全5巻で、第3弾が今月28日発売予定。
京極さんのホラー絵本、楽しみです。

前置きが長くなりました。
とりあえず第1弾の感想文をば。

この世の中のどこかに存在する悪い本。そんな本いらない? でもきっとほしくなる。宮部みゆきと吉田尚令が贈るこの世でいちばん悪い本(アマゾン・レビューより引用)。
宮部 みゆき(著)『悪い本』

ベタですが、ラスト良いですね。
「いつでも見てるよ…」て感じが。
心の隙間にひっそりといるような。

お話は、この世の悪いことを一番よく知っているという「悪い本」が
読み手に語りかける形式となっております。
簡潔な文章で
「きらいなだれかがいなくなればいい、きらいななにかがなくなればいい」
「あなたがいちばん悪くなれば どんなことでもできる」
予言のように、暗示のように繰り返される文章が不気味です。

読み手はこども、こどもを持つ親、絵本好き、ホラー好き…
いろんな視点から読めますけど、
個人的にはこども向けではないと思います。
どちらかというとゴーリー作品のような大人向け絵本という印象を受けました。
大人にとっては当たり前のことを書いてるだけなんですが、
(あぁ、でも「いちばん」悪いのが何か、というのは色々考えられるかも)
こどもが読んだら、内容よりも絵の方を見て怖がりそう。
ぬいぐるみから綿が飛び出てたりアリがたかってたり。
くまの無表情っぷりはかわいいけど、猿の目つきにイヤラシさを感じるわ。

ちなみに、絵の雰囲気はとても良いです。
正直、宮部作品というよりは画家の吉田氏の作品と読んだ方が良いかも(苦笑)。
黒や深緑、茶色といったダークな色彩がメインで、
重苦しい色合いの風景のなかで
小さな女の子がほわんと浮かび上がる様子が対照的で不安を煽ります。
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2011-10-21

icon_45_b.gif『拙者は食えん! サムライ洋食事始』読了。


図書館レンタ本。
右近が忠興と氏郷誘って焼肉パーティーしてたり
諭吉がサメの天ぷら料理しようとしてボヤ騒ぎ起こしてたり
長州ファイブがレストランでぼったくられてたり。

幕末〜明治初期、初めて「洋食」に出会ったサムライたち。「ボートル(バター)塗りつけ、油ばかり」、それでも開国のため、ひたすら我慢して食べ、挙句の果ては「いかなる事の報いか。神仏に祈るほかなかりけり」……。日本人と洋食との邂逅がこれほど劇的だったとは! 読み出したら止まらない面白歴史エッセイ!(「BOOK」データベースより引用)
熊田 忠雄(著)『拙者は食えん!サムライ洋食事始』

主に幕末〜明治初期に海外渡航したサムライたち(使節団や留学生)が
西洋料理と出会い、格闘するさまをまとめたものです。
基本的には、現存している彼らの日記から食べ物に関する部分がピックアップされ、
作家さんによる解説とツッコミが披露される形式になっております。

冒頭で紹介したほか、
パンや乳製品、獣肉が受け付けられず空腹と船酔いでグロッキーになったり
日本で積んだ味噌が船上で発酵してすごい匂いになったり…等、
幕末〜明治の海外渡航者たちの涙と苦労の連続を読むと
「大変だなぁ…」と思う反面可笑しくもあり、最後まで退屈せずに読めました。

玄米に一汁一菜か二菜という質素な食生活が普通だった当時の武士たちが
外国行きを命じられ、いきなり洋食に接するハメになるわけですから
大概の人たちは困惑し、忌避感と嫌悪感を露わにします。
ところが、そのなかでも適応力ある人がぽちぽちいるのが面白いです。
ちなみに、洋食が苦手だった人たちでも、
シャンパンとオレンジ(果物)とアイスクリームは口に合ったそうです。
やっぱり甘いモノの力は偉大だなぁ。

そんな洋食嫌いのおサムライさんたちも、
時代が下ると先人たちの経験や海外の知識を見聞きし徐々に洋食に慣れていきます。
明治に入ってからは、
「肉もコーヒーも牛乳も鶏卵も全部ウマー!」という人まで出てくる始末。

この本で主役となってるのは武士階級の人たちですが、
個人的には、洋食が一般の人たちに受け入れられていく過程が
どんなものだったのかを知りたくなりました。
なんつったって、
「衣服一代、家居二代、飲食三代」という言葉のとおり、
衣食住のなかで人間にとって変えるのが一番難しいのが食嗜好。
現代でも、海外旅行の際に日本食を持って行く人が多いですよね。
でも「旅行するときに自国の食べ物を持っていく」という行為、
これは外国人にとっても当てはまることなのかなぁ。
ワールドワイドなマク○ナルドだって、国ごとにバーガーの味変えてるって言うし。
…まぁそれはともかく。
この本、ただ面白いだけでなく
食に関して様々な疑問が出てくる興味深い一冊でした。
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2010-09-05

icon_45_b.gif『絵でよむ漢文』読了。


先日の書店パトでチェックした本を買ってみた。

今こそ、漢文が、面白い! 不況や政治やエコ…。数千年も前に、こんな進歩的な考えがあったとは!現代の新しい視点で解釈する、漢文の第一人者による軽快な解説が魅力(アマゾン・レビューより引用)。
加藤 徹(著)『絵でよむ漢文』

「どれ、ちょっと読んでみるか」て読み始めたら
30分くらいで読み終わってしまいました。
空白が多くて字がデカいのでさら〜っと読めますね。
朝○新聞の「天声人語」枠のように
新聞の片隅にこういうコラムがあったらいいのに、と思います。

ページ右側には作品の白文と書き下し文、
左側には意訳と著者のちょっとした解説があります。
中国詩人の作品だけではなく、
徳川頼宣の「吾れ復た十四歳有らんや」
乃木将軍の「金州城下の作」なんかもありました。

それにしても、「絵で読む漢文」と言われたら、
図とかイラストを用いて解説するのかと思われそうですが、
実際は、漢文のテーマに関わる図版がレイアウト的に載っているだけです。
例えば、
荘子の「胡蝶の夢」であれば蝶が数匹、
杜甫の「絶句」や張継の「楓橋夜泊」であれば物悲しい風景など。
ところどころ篆刻文字なんかも載ってたりして
それはそれで趣があって良い雰囲気です。

読み易いというのは非常に良いことですが、
あまりにさらっと読めすぎて、自分にとっては物足りない感じでした。
正直、立ち読みでよかったような…(苦笑)。
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2010-04-11

icon_45_b.gif『海賊の歴史』読了。


先日、自分が「海賊モノ」が好きだと電撃的に自覚した後、
いてもたってもいられなくなり(大袈裟ですね)、
「小説じゃなくて資料的なものを読まねば!」と思い立って
適当に検索かけてヒットしたものを読んでみました(大雑把ですね)。
甘損さんの評価も高かったので。

海賊は物語の中の存在ではない。倭寇、イスラム海賊、ヴァイキング…。海あるところに海賊あり。豪快に勇壮に、世界の海を駆けめぐるその歴史を、美しい図版満載でつづる(アマゾン・レビューより引用)。
フィリップ・ジャカン(著)/増田義郎(監修)・後藤淳一ほか(訳)『海賊の歴史(「知の再発見」双書113)』

その後、送られてきた甘損さんの箱空けた瞬間、

「あ、失敗した!」と後悔しました。

いや、この本、内容は普通に入門書的なことを書いてあるので、
とっつきやすくはあるのですよ。
例えば、「海賊」と聞いてまずイメージするような、
カリブ海以外の海賊(古代地中海、イスラム、アジア等)に
ついてもさらりと紹介されているので、広く浅く知識をつけるには良いのです。
といっても、やっぱりメインはヨーロッパ圏の海賊です。
イスラムやアジアはおまけ。


じゃあ、何が「失敗」だったか、と言われると…。


以下、悪口(苦笑)しか言ってないです。

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2008-06-04

icon_45_b.gif『戦国武将 御家騒動録』パラ見。


歴史群像シリーズ(学研)も良いけど、
別冊歴史読本(新人物往来社)も捨てがたい。


主家の安泰とおのれの生き残りを賭けて血で血を洗う戦国大名家内部の凄惨な戦い!(カバーより引用)
『戦国武将 御家騒動録(別冊歴史読本73)』

「あれ?あの騒動ってどんなんだっけか…」て時にパラッとめくって確認するのに最適です。
分かりやすくまとめられてるので、概観するだけならこれで十分かな。
ひとつの御家につき大体6〜8ページ程度と、
5分もあれば読めてしまうボリゥム。
一口に「御家騒動」と言っても、
暗殺やら謀略やら家督争いやら家臣家出やら…様々であります。

これは…感想も何もあったもんじゃないので、
本書でどんな大名が取り上げられてるのか抜き出しときます。
各御家の、どの騒動が書かれているかは…えぇ、想像の通りかと(笑)。

【東北・関東】
伊達、北条、武田、上杉

【東海・近畿】
今川、徳川、織田、齊藤、豊臣、丹羽、筒井、前田

【中国・四国】
宇喜多、毛利、大内、三好、長宗我部、

【九州】
大友、龍造寺、黒田、有馬、島津

なかでも、特に色々ありそうな織田・豊臣・徳川の騒動は
織田…「清洲会議」、
豊臣…「関白秀次事件」、
徳川…「石川数正の出奔」
でした。
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2008-05-13

icon_45_b.gif『乙女虫 奥州草紙―雪の章―』読了。


かつくらで紹介されてて気になったので読んでみました。

鷹と仔犬を連れた浪人と、兄の敵討ちの旅をする男装の少女おりんは出会った。彼らを追うのは、雲助、剣豪、妖し。そして、彼らが追うものとは…。俊英が描く、新感覚ホラーテイスト道中記(日販MARCより引用)。
澤見 彰(著)『乙女虫 奥州草紙―雪の章―』

兄の仇を追い、北へ北へと旅する男装の少女・おりんと
謎の浪人・楠岡の珍道中を描いたものです。
関所破りで窮地に陥ったおりんを助けたのが、
甘党で大喰らい、飄々としているものの、剣の腕は立つ楠岡。
おりんの気の毒な身の上にほだされて、
自身も追われる身でありながらも、おりんの仇討ちに協力するようになります。
草鞋編んでくれたり、おぶってくれたりなどなど、
なんともまぁ甲斐甲斐しい御仁です。

そんな道中、突然あやかしに襲われ、
行方知れずとなったおりんを探すうちに、
楠岡は、白河街道沿いにある城主の姫にまつわる怪異を聞かされ―。
おっと、あらすじはここまで。

冒頭から最後まで、さらさらと面白く読ませてもらいました。
てーか、伝奇モノだということを忘れた頃に伝奇な展開になるのでちょっと面食らった。
だって突然、ほんとに突然アヤカシ出現なんですもの。

楠岡が最後まで謎の人でした。
わかったことと言えば、脱藩の罪で逃げ回っていることだけ。
しかも、追手とは幼馴染みとか旧知の間柄っぽい。
何故脱藩したのか、何の目的で旅をしているのかが謎のままです。
あ、あとこの人、連れの鷹と仔犬がいなかったら確実に生きていけないな。

しっかし、おりんが追ってる「吉田くん」と「宮部くん」て。
この物語の時代は黒船来航前夜の1952年。
ということなので、おや?と思いながら読み進めたら、
やっぱりあの「吉田」と「宮部」でした。
なかなか面白い人たちでしたね。
ギリギリ生活なのはこっちのコンビも一緒(笑)。
素人がいきなり難易度の高い毒キノコの判別するのは
かなりの冒険だと思います松蔭先生!!

とりあえず、おりんの物語はここで終わってますが、
今作の副題が「雪の章」ということなので、続編ありそうですね。
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2007-12-26

icon_45_b.gif『戦国名将名言録』読了。


ときどき、こーゆー感じの本読んでしまう。
リーダーでも企業人でもない人間が読んでも毒にも薬にもならないわけですが、
テケトーに楽しめるのがなんとなく楽しい。
なんとなく、な。

百瀬 明治(著)『戦国名将名言録―激動の時代に生き残るリーダーの心得』

殿を上司に、家臣を部下に見立てたビジネス書。
といっても、それほどビジネスビジネスしてないです。
北条早雲からムネたんまで、総勢18名の名将の
「上手いこと言ったね!」が紹介されてます。
あと、その名言が発せられた背景と、ちょっとの解説が載ってます。
例を挙げると、
氏康さまのねこまんまの話とか
魔王がねねの悋気を宥めた手紙とか
信玄の「人は城〜」とか。

…なかには名言というか迷言ぽいものもありますがね…。
忌憚があるので誰それとハッキリとは申せませんけど、

清正とか。
直球で下ネタですが、どうよ?

ま、深いことは全く書いてないのでさら〜っと目を通して終わりなわけですよ。
でもちょいと気になったのが、謙信の項。
著者は謙信スキーなんでしょうかね。
褒める褒める。

そしてこの項を読んで改めて思ったんですが、
やっぱり謙信にガックンは失敗だったんじゃないかと。
あの美しさを愛でるだけならまだしも
たとえが悪いですが、景勝さまにガックンとか。
(「あなたはただ黙って座ってれば良いんですよ」系の。)
謙信の強みである礼だの義だのについて、
役柄上、頑張ってギーギー連呼してましたけど、
見る側からすると「??」な場面が多かったですしねぇ。
じゃあ誰が良かったんだ、と聞かれると困ってしまいます。
そもそも終わったことですしね!

それにしても、みったんの最期をえらく簡潔に書いてるだけのこんな本でさえ
読んじゃうと切なさに胸が詰まるのはもはやなんかの病な気がしてきた(何を今更)。
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2007-12-08

icon_45_b.gif『図説・戦国武将118』パラ見。


甘損の評価も良いので、買ってみました。

『図説・戦国武将118』

戦国初心者用の簡単ビジュアル事典でした。
家紋とか印章とか花押とか、ちょっと調べたいときに便利です。
武将の簡単な解説も載ってます。
うん、レビュー★4つが妥当かな。

いつも見るたびに思うこと。
伊達家家紋「竹に雀」の雀、目つき悪いよなぁ。
上杉家の「竹に飛雀」の雀は虚ろな目してるし。
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icon_45_b.gif週刊日本の100人(のうち4人)。


地元のリアル書店に注文したら3週間かかりました。

海舟清正利休高虎

勝海舟と加藤清正と千利休と藤堂高虎。
勝先生だけ仲間はずれ(笑)。
そして正則注文するの忘れた。ごめん正則。

それにしても、
勝先生の義弟が佐久間象山だったって知らなかった。
そしてさらに象山が松代藩に仕えてたってのも知らんかった!
以前幕末にハマってた頃は点でしか勉強してなかったことを思い知らされました。
象山といえば、河上彦斎の小説がもう一度読みたいなぁ。
象山暗殺のストーリーだったんですけど、
あれ、誰の作品だったっけ…短編集だったような…。

おぉっと脱線脱線。
そういえばこのシリーズ、
なかなか好評らしく、「日本の100人番外編」ということで
20人の先人たちを追加特集だそうです。

詳しくはこっちで

自分チェックは
義元さまと秀長かなぁ。
んー、でも刊行時期に上杉発作が来てたら直江も買うかも。

あ、ちょっと秀衡も気になる。
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2007-11-03

icon_45_b.gif「駈込み訴え」読了。


まだ引っ張るかつくらネタ。
早速読んでみました。
勿論、読みたいのはメロスじゃなく、この文庫に収録の短編「駈込み訴え」。

人間の信頼と友情の美しさを、簡潔な力強い文体で表現した『走れメロス』など、安定した実生活のもとで多彩な芸術的開花を示した中期の代表的短編集。「富士には、月見草がよく似合う」とある一節によって有名な『富岳百景』、著者が得意とした女性の独白体の形式による傑作『女生徒』、10年間の東京生活を回顧した『東京八景』ほか、『駈込み訴え』『ダス・ゲマイネ』など全9編(文庫より引用)。
太宰 治(著)「駈込み訴え(『走れメロス』収録)」

う〜ん、良いですね。
自分、もともと一人語り形式って好きなんです。
22ページしかないストーリーは「可愛いさあまって…」な話。

ユダ、テンパってるwwwww
師イエスに対する愛、尊敬、怒り、憎しみ、諦め、軽蔑…などの様々な感情が
ごちゃまぜになったまま、一気呵成に吐露してるんですが、
本人も自分で何言ってんだかわかんなくなってます。
ユダが駆け込んだ「旦那さま」の従者が
「ホラ、水でも飲んで落ち着いて!」とか言いながら
ユダの隣でオロオロしてる姿が目に浮かびます(笑)。
それにしても、
かつくらでも書いてありましたが、
聖書だと簡潔にしか記述されていない2人の関係を
ここまでの愛憎劇に仕立て上げた太宰の妄想力にほんと脱帽です。

話は変わりますが、
去年流行った『ダ・ヴィンチ・コード』の影響で
様々なキリスト教関連本が出ましたね。
「ユダの福音書」の写本も公開されましたし。
コレ、ちょっと読みたいのですが、

ハーバート・クロスニー(著)『ユダの福音書を追え』

ドキュメンタリーなんですよねぇ…。
う〜ん、読みにくそう。

ユダは裏切り者ではなかった、とか
裏切りはイエスに指示されてのことだった、とかいう説もあることですし、
この2人の関係は興味深いです。
どうでも良いんですが、
この本の表紙、《キリストの捕縛》て良いチョイスですね。
キリストの表情がなんとも言えません。
カラヴァッジオ万歳。

さらに話は変わりますが、
5年くらい前に見たこれなんかもなかなか面白かったです。

「ドラキュリア」

ヘルシング卿がカコ良いジジィでした。
あんまり見せ場なかったけど…。
血も首も飛ぶB級映画ですが、スプラッタではないです。

小説と全然関係ないように思われますが、
映画見たことある方ならピンとくるはず(笑)。
何故、ドラキュラは光や十字架や銀が弱点であるかの解釈が斬新です。
神を愛していたのに、
その神を裏切った自らの行いの代償として
永遠の世界を生きなければならない自らを呪う、そんな存在でした。確か…(え)。
そう考えるとドラキュラて切ないなぁ。
posted by まるひげ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2007-10-18

icon_45_b.gif『戦国無双2 シナリオコレクション』パラ見。


って、今更!?


『戦国無双2 シナリオコレクション』

なんだか最近ゲーム熱が下がる一方なんですが。
ゲームしてると眠くなるんですよね…。
なので、遊び尽くしてない戦ムソ2のセリフ集を買ってみました。
や〜、楽しい。

posted by まるひげ at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | 坩堝 | edit | web拍手

2007-08-22

icon_45_b.gif『城の鑑賞基礎知識』絶賛。


9月に彦根行くことになりました。
西日本ですよ、西日本。
東日本の片田舎から7時間かけて行きますよ滋賀県へ。
ひこにゃんに会ってきます。
モチさ〜ん!!

あんまりひこにゃんひこにゃん騒いでいたら
親に、「お前は彦根城が見たいのかひこにゃんが見たいのか」と言われました。
「佐和山一夜城いべんと目当てに行くに決まっておろう」と毒づいてやりました。

そのくせ
本家佐和山には

登りません。

いやいや、
佐和山登らず三成スキーを騙るとは不届き千万わしが成敗してくれるそこに直れ、ですが
史跡巡りサイト様の彦根レビューとか見てるうちに、
こう、なんつか夢がさらに夢になってくというか。
あんな状態なんだ今の佐和山…。
(正確には城跡までの 道 の り 
つわものどもがゆめのあと、ですね。
ま、城址なんて概してそんなもんなんでしょうけど。

しかしあの道は「ハイキング」じゃなくて登山じゃないですか。
気圧差がさほどない登山。

いつか、行こう…(遠い目)。
夢だけでは生きて行けない歳ですから…。
大学時代だったら行ってたね確実に。


ということで、
せっかく立派なお城を見に行くので、ちったぁ勉強してから行こうと思いまして。
やっと本題ですかまるひげさん。


三浦 正幸(著) 『城の鑑賞基礎知識』

さっそく読んでみましたが…
これは凄いですね。研究論文のようです。
ですが、ちゃんと専門用語を説明してくれていますし、
世間に流通している誤った城の認識を指摘してくれてます。
図版や参考資料の掲載の仕方が非常に見やすいです。
内容は「基礎」知識どころじゃない気がしますが、
丁寧に解説されているので自分のような城ビギナーでも
ちゃんと理解できます。
ブラヴォ。

隣市が城下町のくせに、
そして大学時代はその隣市に住んでたくせに、
花見の時にしか城に行ったことがなかったのが
今考えると勿体無いことをしたなぁと感じております。
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2007-06-17

icon_45_b.gif『金鵬王朝 陸小鳳伝奇1』読了。


ずっと読みたかったこのシリーズ、
去年再版(新再販?)されてたとは知らんかった。迂闊。


江湖の遊侠児、陸小鳳は四本眉毛の異名をもつ、女泣かせな男。ある日、陸小鳳は、相棒の花満楼とともに、滅亡した金鵬王国の美貌の公主と出会った。王国再興のために、略奪された財宝と亡命した皇子の捜索を引き受けた二人は、天下無双の剣豪、西門吹雪を助っ人に、略奪者たちを追う。様々な陰謀が、めまぐるしく蠢く。そして暴かれた真相は、あまりにも意外なものだった(単行本より引用)。

古龍(著)/阿部 敦子(訳)・岡崎 由美(監修)
『金鵬王朝 陸小鳳伝奇1』

武侠小説〜。
良いなぁ、この雰囲気。このなんでもアリ感。
無茶な展開でも笑って許せてしまいます。
まさに香港映画を「読んでる」感覚ですね。
あ、香港映画っても決してこんな系統↓ではなく、





あくまでコッチ系統↓のほうね。





ちなみに自分は金庸よりも古龍が好きです。
金庸は……長い…(え、そこなの)。

ところどころにホロリと訓戒めいたこと書いてあるのも良いですね。
終盤に向けてある人物に対する疑惑が徐々に大きくなり、
最後には事件が当初とは思いも寄らぬ様相になっていきます。

キャラがコミカルで展開も変わるのが早いので
ひとつの戦い、キャラ一人一人の行動の意味をじっくり考えてる暇がないのですが、
読み終わってみると
「あれ、これって結局どーなったんだろう?」とか
「あの人あれからどーしたんだろう?」という謎がそのままだったりします。
ま、これは次巻で明かされるらしいのであまり気にしないでおこう。

簡単にキャラ紹介。
主人公は陸小鳳。
いやにカバーの彼がフケて見えるのは気のせいですか。
女好きでそこそこモテてるっぽいですが、確実に女難の相が視えます(笑)。
うん、でもこんな人が友達だったら楽しいですね。
他シリーズの楚留香とカブります。

陸小鳳の親友が盲目の武術の達人でいいとこのお坊ちゃん・花満楼。
…読んだ後しみじみ思いますが、
なんかもうこの人がヒロインで良いんじゃないかと!!
美人だし花好きだし心優しいし誠実だし。

凄腕剣士・西門吹雪はストイックな自信家さんです。
いつでもオレ基準(笑)。
なんだろう、この人のカコ良さはこの一文↓が全てを物語っているような。
「西門吹雪に降りかかるのは雪ではない。剣に散る血の花だ。」  
惚れるわー。

女キャラは皆美人でコケティッシュです。
4姉妹が男談義してる場面は姦しくて楽しそう。

実はこのシリーズ、ずっと↓を読みたかったのですが


古龍(著)/阿部 敦子(訳) 『陸小鳳伝奇』

すでに絶版。
皇なつきさんのイラスト見たかったなぁ…。
新再版してくれて嬉しい限りなのですが、見たところ3巻以降の発売が滞っておるようで…やっぱりな(涙)。
とりあえず、既刊分は「早く買わないとまた絶版になる!」
ということで続編はネト注文済みだったりします。
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2007-04-26

icon_45_b.gif『刻謎宮U 光輝篇』読了。


…積ン読本1冊消化。
数ある積ン読本のなかでもかなり年季入ってますよ。
積ン読期間11年。
よく読む気になったもんだ、自分。

沖田総司、アンネ・フランク、マタハリたちに、マルコ・ポーロを迎えた一行が、再び時空を超え、坂本竜馬一派を追う。今回の舞台は、西遊記の中国。超伝奇スペクタクル第2弾。(単行本より引用)
高橋 克彦(著)『刻謎宮U 光輝篇』

…はい。
テンション低いのは理由があります。

これなぁ…。

1冊で終わってねぇんだよゥ…。
今さら気づくのもナンですが。
11年前、単行本で買っちまった自分を激しく責めたい。

面白さは1の方が上ですね。
2は結構ややこしい。長いし。
そして前作よりも伝奇度が上がってます。
ここで言う「伝奇度」とは「エログロ度」と解釈していただいて一向に構いません。
ま、大したこたないんですけど。

以下、感想文というよりほとんど独り言です。

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2007-04-08

icon_45_b.gif『戦国夜話 こころの風景』読了。


ここんとこ仕事が繁忙期なもので、
家帰ったらゲームにも活字にも触れずに寝てしまう日が続いてました。
そうしてるうちにゲーム熱冷めちまったよ!
おろち途中なのに!
戦国サイドしかクリアしてないのに!!
やってらんねぇよ憎いアンチクショウですよ。
監査呼ぶぞ…。


遠藤 周作(著)『戦国夜話 こころの風景』

はい、ひっさびっさの感想文です。
ということで、あっさりしたものをチョイスです。
遠藤周作といえば、『沈黙』が映画になるそうですし。
どうなんでしょう映画化。
演出もそうですが、なにより役者さんの演技力が要求される作品になるんじゃなかろうか。
ま、自分が心配することではないんですがねうはは。


この本、読んでみたらエッセイでした。
氏がこれまでの作品のなかで取り上げた人物についてさらっと書かれてます。
織田信長、豊臣秀吉、前野将右衛門、荒木村重、小西行長…。
非常に平易な文体なので、これだと中学生でも普通に読めますね。
ところどころ、戦国の人物を現代のリーマンに当てはめているので、
もちろん企業戦士のおじさまにも読まれるのでしょう。
ま、どちらにせよ20代女性をターゲットにした作品ではないですね(笑顔)!

氏がクリスチャンという印象が強いせいか、
読んでいてキリスト教徒に関連した人物の章が心に残りました。
こにたん(小西)とかペドロ岐部とか高山右近とか細川ガラシャとか。
あまりよく知らない人物ばっかりだったので
「この時代、こんな人たちもいたんだなぁ」という素直な気持ちで読めました(←しょうがくせい並)。
そんなわけで、本書でもちょびっと触れられていた
『鉄の首枷』『反逆』などに手ェつけてみたいと思います。
posted by まるひげ at 12:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2007-03-13

icon_45_b.gif買ってみた。




「できる大事典 HTML & CSS」

時々、ブログ書いてると表示やらレイアウトで「?」なことが結構あるので。
自分、辞書系好きだし。

HTMLとCSSの基本的な知識が養われるっぽいですね。
ん〜、でもバカ正直に1ページずつ読むモンじゃないですねこういうのは(苦笑)
徐々に眠くなってきます。
困った時にペラリとめくるのが丁度良いカンジです。
多分それが辞書系の正しい使い方。

甘ゾンの好評価の通り、すごく見やすくてわかりやすくて良かったです。
要素や属性なんか「ほ〜、ココがこういう役割なのね」と
関心することばかりで、
自分がいかに無知なのか思い知らされます。
ちぃと凹む。
これを機にブログデザイン変えたりすれば良いんでしょうが
・・・・・
メンドくちゃ(ダメだこいつ)。
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2007-02-27

icon_45_b.gif『柴犬さんのツボ』感想。


柴犬が好きです。
大好きです。
吠えられても噛まれても犬好きな習性は微塵も揺らぎませんよ。
あのこんがりキツネ色な毛色がたまりませぬ。
ぴんと立った三角耳とか
わしゃわしゃ撫で回したくなるような胸毛とか
くるんと巻き上がったしっぽとか
・・・・・(夢想中)


影山 直美(著)『柴犬さんのツボ』

季刊誌「Shi-Ba」に連載されてたエッセイや4コマをまとめたものです。
ま、『柴犬ゴンの「今日のメモ」』の続編ですね。

相変わらず可愛いのなんのって!

影山さんちの愛犬ゴンももう9歳ですか。
弟犬・テツも加わってさらににぎやかそうです。
「一人一柴」生活…素晴らしい世界です。
ベランダの柵に挟まって「ハ〜ァ〜ン」と切なげに鳴くゴンの姿が特にツボでした。
う○こネタが多いのはまぁ愛嬌、ということで(うん○に愛嬌…?)。
柴犬スキーは間違いなく買うべきです。

かくいう自分は犬飼ってないのですがね…。
とりあえず、歩いてる途中、前方に柴犬系かコーギー犬を見かけたら可能な限り尾行します。
自分のいつもの帰り道変えるのは基本です。
犬、こちらの尾行に気づいてちチラチラ後ろ見る仕草が可愛い。
すれ違う場合は、生暖かい目で微笑みを投げかけます。
気づいてくれないけど。
むしろ飼い主さんがキモがってるかもしれません。
でも犬好きなんてみんなそんなモンですよね。
挙動不審は気にしない。
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2007-02-18

icon_45_b.gif『ひこねのよいにゃんこのおはなし』感想。


うひょ〜!!
ひこにゃん可愛えぇーーー!!


もろへん(著) 『ひこねのよいにゃんこのおはなし』

や〜、たまらんねこのユルい感じのイラスト。
最初見たときはそれほど可愛いと思わなかったのに、
じわりじわりと可愛さが浸みてきましたよ。
なにあの大福みたいな頭部!

赤備えの兜がポイント。
赤備えといっても、よく考えたら兜以外は何も着けていないわけで。
ネコだから許されるコスプレです。

井伊直孝を落雷から救ったという招き猫伝説を絵本にしたもの。
1ページごとにページの色が違うのもカラフルで良いですね。

「フンフンフ〜ン♪余はとのじゃ!」と呑気に登場なさる直孝公。
おにぎりっぽい顔がやさしそうです。
ひこにゃん、基本笑顔なんですが、
直孝公を必死に手招きする姿もこらまた可愛くてたまりません。

今年は彦根城築城400周年だそうで。
彦根城で祭りが3月21日から開催なんだそうな。
国宝・彦根城築城400年祭公式サイトはこちら

3月21日といえばおろちの発売日じゃないですか先生。
冷静に考えればかなりアレなゲームだとわかってるんです。
わかってはいるのですが、
戦国熱にうかされたこの状態だと買ってしまいそうな気配が濃厚。
おっと、ゲームじゃなく絵本の感想文ですよここは。

彦根城…行きたいなぁ。
でも何気に滋賀県て隣が京都なんですよね(何を今更)。
うわぁ遠い…西日本だべ。。
東日本の僻地に生息している身としては
「西日本」と聞いただけでもビビッてしまいまんがな。
祭りは結構長く開催してるらしいので、会社連休の時にでも行ってみたいです。
ヘイ、誰か一緒に行ってくれねぇか。

ひこにゃん、どうやら新キャラもまもなく登場だそうですよ。
その名も「しまさこにゃん」。
三白眼でポン酒持ったり刀持ったりなトラ猫。
ワルだなぁ…。

つーか堂々と敵じゃん!
左近、殿さしおいてマスコットデビュー。
下克上は床のなかだけに留まらなかったんですね。
おぉっと。ちょっと腐った。
ここは絵本の感想文ですよー!

しまさこにゃん、絵本になったりするのかしら。
さしずめ「ひこねのわるいにゃんこ」あたり?
そのまんまですよ。
絵本化…ならないだろうな…。
posted by まるひげ at 12:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-10-27

icon_45_b.gif『ハード・ヒート』読了。



マフィアの後継争いで賞金首になった日系アメリカ人の女子大生・ルチアは、命を狙われ、日本に逃亡。彼女を捕縛したのは日本で唯一のバウンティハンター・沢木丈。執拗なマフィアの追跡に、2人の逃避行が始まった…。(ノベルスより引用)
三上 洸(著)『ハード・ヒート』

題名、「ハートビート」って言いたくなる。
そしてなんだかすごく毒々しい表紙です。

久しブリの読書感想文でございます。
アタマ使わないで軽〜く読めるクライムアクション小説。
作者自ら「鮮度が命」と銘打ってるこの作品、
スピード感あって良いですね。
確かに一旦読み始めたらさくさく読めます。
主人公は2人。
1人はこういった話にありがちな…いえ、悲劇的な過去を持つ
日本でただ1人のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)の丈。
もうひとりは、ある日突然、麻薬王の遺産相続人となり、
さらに殺人の罪まで被せられた女子大生ルチア。
遠戚を頼りに、日本にやって来ます。

構成は大きく分けて3つ。
丈がルチアを捕まえるまでの追いかけっこパート
ルチアと丈でマフィアから逃げ回るパート
丈がマフィアに捕まったルチアを救出するパート。

まぁ、どれも走り回ってるばっかり(苦笑)なので
読んでる方も疲れた気になってしまいます。
ストーリーもラストは微ラブなハッピーエンドで良いんじゃないスか。
印象としては90年代初期のハリウッド映画のような…。
高速道路でドンパチ、豪華リゾート地で大爆発、とかね。
軽妙な会話が面白いですね。
際どい状況でも余裕があるように見せるのって大事。

もし続編なんてあったら
丈&ルチアの最強コンビで海外で賞金稼いでそうな予感大。
posted by まるひげ at 23:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-10-06

icon_45_b.gif『片道切符』読了。



命以外に、捨てることを躊躇うようなものは持たないのが、俺の信条。世間からはみ出し、自由であるがゆえにすべてのリスクを己の責任で負う覚悟を持った男の世界を描いた、危険で魅力的なアウトロー小説。
(アマゾン・レビューより引用)

風間 一輝(著)『片道切符』

ハードボイルド読みたいなぁと思ってポンと浮かんだ作家さんは
風間一輝と生島治郎。
どっちも故人。
そして絶版本多数。
生島さんは『夢なきものの掟』が途中まで読んだっきり放置状態なんで
風間さんに行っちゃった(行っちゃうなよ)。

ハードボイルドって、どれも傾向が似通ってますよねぇ。
ストーリー展開とか登場人物の魅力とかもちろん大事なんですが、
ハマれるかどうかは作品の持つ雰囲気が一番重要じゃないかと思います。
あ、でもそれはハードボイルドに限ったことじゃねーか(汗)

それはともかく、以前読んだ『漂泊者』のキャラが出てるという『片道切符』を読んでみました。

この作品、スス〜っと読めて良いですな。
気づけば風間ワールドに入り込んでる感じ。
ラストでサプライズがありました。
あの人だけは事件に関係ないと思ってたのに!
自分、ハードボイルドではあんまりビックリを経験したことなかったんで、
このジャンルがミステリの一派だったことに今更ながら気づきましたよ。


いや〜、やっぱ良いね、やさぐれた男どもは!
主人公の殺し屋・烏堂と、彼を取り巻くアウトローな人たちのお話です。
キャラ同士の何気ない会話が魅力。
烏堂の危険なヤマに気負い無くつき合ってくれる、
そんな仲間の姿がカコ良すぎて胸キュン(死語)です。
風間さんの女性キャラ、美人なだけじゃなくしたたかですな〜。
良くも悪くも。

特筆すべき人物は
「傲岸不遜にして傍若無人でありながら異常なまでに約束の時間にだけは正確な悪徳私立探偵」
の室井。

え、このひと、こんなに頼りになる人だったっけか!?
仕事できるは腕っ節強いは態度デカイは。
『漂泊者』では相棒の国分さんの方がなんとなく美味しいとこ持ってたように記憶してますが。
今回は室井さんが美味しいです。
やっぱデキる脇役って大事よね!
時系列でみると『片道切符』の方が後になるんでしょうね。
中華街のいざこざにケリついてるようですし。
国分さんと繋がりあるようで読む側としては嬉しいです。

やっぱりね、『漂泊者』読んだらこっちも読まなくちゃ。
あとは国分さん登場の『雨垂れ』が入ってる『不器用な愛』で室井&国分を補完です。
posted by まるひげ at 00:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-08-31

icon_45_b.gif『まだある。〜生活雑貨編〜』感想。



六〇〜七〇年代、いわゆる高度成長期に発売された生活雑貨・日用品を中心に、思わず「え?これ、“まだある”の?」と叫んでしまうモノを一〇〇点セレクト。たわし、石けん、化粧品、水枕、湯たんぽ、ハエたたき…。ロングセラーの定番雑貨から、商店街の「よろず屋さん」「金物屋さん」で見かけたユニークなアイテムまで、「昭和の暮らし」を豊かに彩ったモノたちをオールカラーで一挙紹介。(文庫より引用)
初見 健一(著)『まだある。今でも買える“懐かしの昭和”カタログ〜生活雑貨編〜』

竹馬の友が(ry
パート2。

さて今回は「生活雑貨編」でございますよ。
前回の「食品編」よりは難易度が高かったように感じます。

粉末状の歯みがき粉「スモカ歯磨」、
トレーニングツール「ブルワーカー」、
自転車用ベル「鉄ベル」などは見た記憶がございませんでした。

一方、「久しぶり〜!」と思ったものとしては
アナログな水銀体温計、
ジィさまの口からほとばしるようにかほる仁丹、
缶でもペットボトルでもない駅弁のお供、ポリ茶瓶…

そしてこの本のなかで何故だか最も郷愁をソソられたものは

「ハエたたき」


そうそう、夏になると振り回して遊んだものでした。
プラスチック製でよくしなるんですよねぇ。
子ども心に「安臭いなぁ…」と思っていたのを覚えています。
正式名称は「ハイネット」だそうで。

これで獲物を探して狙いを定め、バッチーン!と殺ったものでした。
取っ手の先端に、潰したあとのハエをつまむ
ピンセット状の「ハエ挟み」が収納されてるとこがスタイリッシュ。

ハエ関連では、CMでもやってる
「吊してひっとなっつ(ひと夏)バポナ〜♪」の
黄金色殺虫プレートも懐かしい。
あれって劇薬指定されてるようですよ…。
購入の歳には署名が必要なんですね。

10年程前までは家の居間にぶらんと下がっていたんですが、
どうやらそれは適切な使用法ではないそうです。

この本読んで、初めて知ったことも結構ありました。
トリビア的な1冊でもあります。
posted by まるひげ at 02:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-08-30

icon_45_b.gif『まだある。〜食品編〜』感想。



六〇〜七〇年代、いわゆる高度成長期に発売されたお菓子やインスタント食品などの中から、思わず「え?これ、“まだある”の?」と叫んでしまうモノを一〇〇点セレクト。レアでカルトなアイテムからロングセラーの王道まで、「昭和っ子」たちのキオクをシゲキする商品をオールカラーで一挙紹介。(文庫より引用)
初見 健一(著)『まだある。今でも買える“懐かしの昭和”カタログ〜食品編〜』

竹馬の友が私に本をくれました。
とても楽しく読ませてもらってます。

表紙見ても解説読んでもわかるように、
発売されてからどれくらい経ってるんだと言わんばかりの
強者どもがせいぞろっております。

サクマドロップス、カルミン、サイコロキャラメル、ジューC…

そんななか、この本に掲載されてるのを見て、
どーしても食べたくなって買っちまったのが

「純露」

そうです。
おばあちゃんがお菓子入れにストックしていなさる飴ですよ。
べっこう味と紅茶味の2種類が入ってるやつです。
おばーちゃんが食べてる飴といえば
ハッカ飴・塩飴・黒砂糖飴・しょうゆ飴…等
いやにでっかくてまるくて素朴なモンが思い出すのですが、
「純露」は割とハイカラな気がします。

久しぶりに食べましたが、やっぱ美味しいです。
普段は飴とかガムとかはほとんど食べないので
なおさらそう思うのかもしれません。
この本のターゲット層は60〜70年代だそうですが、
80年代生まれの私でも十分ノスタルジックな一時を過ごすことができました。
良いなぁ、昭和…。
posted by まるひげ at 01:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-07-04

icon_45_b.gif1200円は高いって。



『これがワタシたちの小説ベストセレクション70』

ウワァー。
自分で買っといてナンですが、「やっちゃったな」感の蔓延してる
因果な1冊でございますよ。
乙女がトキメクオトコの小説をレビュー&イラストつきで70タイトルご紹介!!」
…との帯文句でありますよ。

いま改めて打ち込んでみてすげぇ凹んだんですけど。
帯でチミッと引きつつも
森さんの『フラッタ・リンツ・ライフ』と
ともに買ってしまいました。

で。
見開き右ページが作品のあらすじやら発行日やらのデータ掲載、
左ページにはまるっとイラストレーターの挿絵が載っております。
紹介されてる作品の一部を挙げますと…
『NO.6』『さらば、荒野』『李歐』『ヴェニスに死す』『帰らざる夏』etc…

なんつーか、

さもありなん。

と言わんばかりのラインナップ。
純文学・ミステリ・ラノベ・歴史小説・海外モノなど
ジャンル不問で詰め込まれてました。
既読作品には「そうそう、そこが良いのよ」だし
未読作品には「なるほど、コレは読まねば」という気にさせて
くれるような仕組みになってるっぽいです。
ま、早い話が「文芸作品ヨコシマ読みレビュー」ですな。
ちなみに

『これがワタシたちのDVDベストセレクション70』

第1弾だったそうですよ。
だから1200円はたか(ry
posted by まるひげ at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-06-28

icon_45_b.gif『ユグドラジルの覇者』読了。



華僑の若き総帥“華龍”、娼街育ちにしてEU経済界の女帝、某巨大財閥をバックに持つ米最大IT企業トップ、そして流浪の一日本人と覆面トレーダーの二人組…。混沌のネット経済界を制するのは誰か―? くせ者たちが火花を散らす、タイムリミットの頭脳戦。第26回横溝正史ミステリ大賞大賞受賞作。(単行本より引用)

桂木希(著) 『ユグドラジルの覇者』

タイトルが気になって読んでみた1冊。
ネット取引をメインとする経済のアレコレが書かれてるんですけど
経済知識ゼロの私にとっては何が何だか。
いや、でもストーリー展開はなかなかに面白かったです。
プロローグとエピローグが良い雰囲気ですね。

世界に広がるネット(経済)世界を「ユグドラジル」と表すところが
面白い発想でございます。
原題は『世界樹の枝の下で』だそうです。
個人的には『ユグドラジル〜』の方がしっくりきます。
「覇者」ってーのも多重に意味が取れそうで面白い。

取引という名でありながら
相手の顔が見えず、数字の変動とにらめっこする経済市場のなかで、
「人とのコミュニケーション大切に」というのが
この作品のテーマなわけではないのですが、
人と人とのつながりは作中のあちらこちらに描かれてました。

キャラがみんな個性的。
主人公は、世界経済市場に個人で喧嘩ブッかける矢野。
元・大手電気メーカー技術者だそうです。
危ないことしてんのに緊張感・危機感ゼロのめんどくさがり屋。
彼が焦ってるシーンはなかったような…。
そんな矢野の相棒が覆面トレーダーの“ラタトスク”
この人の正体は…ラストまでわかんなかったです。
いやまさか、ねぇ?
トレード現場でちょびぃっと登場したあの人だったとは…。
このコンビが「世界を賭けた戦い」に挑んでいくのです。
敵は中ボスにEU経済界の女帝・ハンナ、
ラスボスに米最大IT会社のエグゼクティヴ・ブライアン。
特にハンナが強烈でございましたね。
女帝というよりも、女傑。

一番緊張感があったのはラストの矢野vsブライアンですね。
ネット・バンクを支配したいブライアンとそれを阻止しようとする矢野。
矢野の目的がわからない点がブライアンの不安であり、
読者の疑問でもあると思います。

ま、フタを開けてみたらブライアンと“ラタトスク”の関係がキモでした。
矢野はどちらかというと片棒担がされた感が強い。
この人主人公で冒険小説、なんてのも面白そうだなぁ。
posted by まるひげ at 03:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-04-13

icon_45_b.gif『幸せな王子』感想。



ツバメは、像になった王子の願いを叶えるため、彼がまとう金や宝石を貧しい人たちへ運びます。やがて冬が訪れ、鉛の心臓になった王子とツバメの亡骸は……。形にはできない大切なことを、果てしない優しさで伝える物語。 (アマゾン・レビューより引用)
オスカー・ワイルド(原著)、金原瑞人(訳)、清川あさみ(絵) 『幸せな王子』

帯買いした絵本(笑)
ア○ゾンの画像には載ってないのですが、帯には

「布、糸、ビーズで生まれかわったあの名作。新訳『幸せな王子』。
だってぼくは、きみをほんとうに好きだから。
100年の時を経て、色あせることない優しさと悲しみが、現代によみがえる―」


とあります。

「だってぼくは、きみをほんとうに好きだから。」

このフレーズにもってかれましたぞ。
一目見てグッときてしまいました。

実はわたくし、『幸せな王子』のストーリーは
数年前、菅野美穂・渡部篤郎・本木雅弘…等豪華キャスト
が出張っていたドラマ「幸福の王子」の冒頭で
初めて知った作品だったりします…(無知め!)
しかも原作はオスカー・ワイルドでしたのか。
う〜ん、この読了感はさもありなん。

それにしてもあのドラマ、
毎週見終わる度にプチ鬱になっちまったものです…(遠い目)
私の視点からは切ない、というより痛エグかったわぁ。


ハイ、いつものように話が脱線したところで本題です。

この絵本も訳が上手くて読みやすかったです。
登場人物の喜びも悲しみも、淡々と語られます。

王子は街の人間のために自分を飾る宝石、
自分を構成するものでもある宝石を
つばめにはがしてもらって人間に与えます。
王子は人間のために、つばめは王子のために、
それぞれ己の命を削ることをしてしまってるんですよね。
そんなつばめと王子の行いを全く知らない街の人たち。
この人間たちがなんとも非情というか残酷というか醜いというか。

王子とつばめ、結局はラヴなんですが、
王子、つばめにコクるの遅いよ!!
特につばめ、愛する人の自己犠牲を助けることで感謝される
ってーのが切ないっスね…。

ラスト、どう読めば良いのかちょっと迷いました。
神様ってばワガママだなぁ…。
1回目に読んだ時は切ないながらも
まぁハッピーエンドかと納得したのです。
しかし、再読してみたら
「王子とつばめ、一緒の墓(違)に入れてやろうよ!!」
という意見もアリかなぁと感じたのですが。

つばめは天国の楽園、王子は黄金の街でいつまでも…て。
たしかに「どちらも良いとこ一度はおいで〜」的な雰囲気
(逝っちまったら帰れません…)ですが、
結局はふたり、離ればなれじゃありませんか!

…まぁ超私的感想文なんで
所詮読み違えてるだけに過ぎないんですけどね。
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2006-03-27

icon_45_b.gif『どんなにきみがすきだかあててごらん』感想。




サム・マクブラットニィ(著)、小川仁央(訳)『どんなにきみがすきだかあててごらん』

なんじゃいこのバカップルは!!
と言いたくなるくらい、甘々なおはなしです。

チビウサギとデカウサギがお互いをどれほど好いておるのか
比べっこするのですよ。
両腕広げた分好きだ、とか
ジャンプして飛び上がった分好きだ、とか。

当然、体格のよろしいデカウサギの方がいつも勝つわけです。

散々比べあって疲れてきたようで、
「ぼく、おつきさまにとどくくらい、きみがすき」と言って
パタリと寝てしまうチビウサギ。
それに対してデカウサギが初めて見せた譲歩。

「それは、とおくだ」
「それは、とても、とても、とおくだ」


という、噛みしめるような呟きが良いです。
「つきにとどくくらい〜」、は殺し文句だったんですかデカウサギさん

その後はデカさん、チビさんにおやすみのチッスをした後、
またしてもラヴいセリフ吐いて終わるのです。

このおはなし、2匹の関係が親子だとすると
フツーにほっかり心温まるんですが、
恋人だと仮定するととたんに
「勝手にやっててくれ」という砂を吐きたい気分になるのは
私だけでありましょうか。
これは訳の問題でもあるかと思いますが、
「ぼく」「きみ」という人称を用いているせいで
親子というよりは恋人のような印象を受けるのではないかと。
原書で読んだ方が良いかもしれませんね。

アマゾンのカスタマー・レビュー、参考になりました。
絵本て結構さらっと読んでしまうものですが、
大人の視点から見てみると多様な読み方ができるもんですねぇ。
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2006-02-08

icon_45_b.gif『まいごのペンギン』感想。




オリヴァー・ジェファース(著)/三辺律子(訳)『まいごのペンギン』

ここんとこ読んでる本やら遊んでるゲームやらが
ミョーに血生臭いものばっかりなので
ここらでバランス取って絵本いってみましょう。

本屋で絵本コーナーうろついていたときに目に入った一冊です。
可愛らしい絵柄と色彩の使い方に惹かれました。

〜ストーリー〜
ある日、男の子が家のドアを開けると、そこには1匹のペンギンが。
そのペンギンは何故か悲しそうな表情をしていました。
男の子は、その理由をペンギンが迷子になったせいだと思い、
鳥に聞いたり、本で調べたりして
ペンギンを故郷の南極へ連れて行ってあげることにします。


読後、心がほんわか温まりますね。
このほんわか感の前には
男の子とペンギンがボートで南極まで行こうとした
ことや
南極着いたら「ようこそ南極へ」という立て看板があった
ことなどは些細なツッコミだな、と思えてきます。

ペンギンが悲しげな顔をしていたのは、
迷子になったからではなくて、実は…
という、本当の理由に男の子が思い至るシーンが良いです。

ラスト、しっかと抱き合う男の子とペンギン。
どちらも表情にあまり変化はないのですが、
2人の友情がじんわり伝わってきます。

…ペンギン、とぼけた顔して可愛いんですけど
そこはかとなく『銀魂』のエリザベスが思い起こされます…。
posted by まるひげ at 01:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2006-01-07

icon_45_b.gif『リサとガスパールのであい』読了。



ぼくガスパール。夏休みになってリサからもう2回も手紙がきた。ぼくはまだ一度も出していないのにさ。リサとはじめて会ったのは、すごーくまえのような気がするけど、実は去年のこと…。(アマゾン・レビューより引用)
アン・グッドマン(著)ゲオルグ・ハレンスレーベン(絵)/石津ちひろ(訳)『リサとガスパールのであい』

2006年最初の読書感想文は、和やかに絵本でスタートです。
実は今年最初に読了したのがBLものだったなんてことは
…口が裂けたら言えません。
徐々に実生活で追い詰められつつあるので、
数分で読める絵本に手ェ出し始めたなんてことは
…醜い舞台裏の大人な事情です。

それはいいとして。

すんごく可愛いんですよ、この2匹!!
うさぎといぬの間みたいな姿形。
黒いのがガスパール、白いのがリサ。
どっちが好きか、と聞かれたら困りますね。
何が良いって、無表情なこの顔です。
ほとんど変化ないんですよねぇ。
とっくみあいの喧嘩してても、無表情。
全力疾走してブッ倒れても、無表情。

…可愛い面ァしてなかなかキモ太ぇですぜこいつら。

この本はリサ&ガスパールシリーズの第1巻目ではないのですが
2匹の出会いから友達になるまでのストーリーが、
ぽてっとしたタッチの絵でほのぼのと描かれてます。
これからシリーズ読むなら、
この本から始めるのにちょうど良いと思われます。
かくいう私もそのクチです。
近くの書店に置いてなくてガッカリしてたところに、
ヴィレッジ・○ンガードにコーナー設けてあって歓喜しました。
ぬいぐるみも置いてあって欲しかったんですが
いい歳こいてひとりレジに向かうのもどうかなぁ…と思い留まりました。




なかなかしっかりしたつくりのぬいぐるみ。
ガスパールは目の縁が黄色なとこが可愛い。
おぉ、アマゾンでも扱っておるのですね。
そのうちひっそり買ってそうだ…。
もちろん、セットで(笑)。
posted by まるひげ at 02:32 | Comment(2) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2005-11-23

icon_45_b.gif『海賊モア船長の遍歴』読了。



海賊討伐のための武装船『アドヴェンチャー・ギャレー』は、いつしか自らも海賊船へと姿を変えたのであった。船長ジェームス・モアは、ユニークで心強い仲間たちと共に大海原をゆく。輝かしい成果と数々の危機―。そして、『タイタン』を駆るブラッドレー船長との因縁の対決が迫る!(アマゾン・レビューより引用)
多島斗志之(著) 『海賊モア船長の遍歴』

…こんばんは。実はまだ自分の部屋の接続が尋常じゃありません。
不便ながら、重いパソ担いでおやぢの部屋まで
ネット繋ぎに来ております。
ま、家でネットできるだけ良いじゃないか。
贅沢は敵です。
…夕飯たらふく食って動けない奴が言うのもナンですが。

それでは、約1週間ぶりの読書感想文です。

本との出会いも、一期一会だなぁと感じた一冊でした。
そもそも、この本見かけたのはツ○ヤの新刊コーナーに
続編である『海賊モア船長の憂鬱』が棚に一冊だけ飾られてあって、
表紙の雰囲気に惹かれ、手に取ったのが始まりでした。

で、買ってみようかと裏返したら
3000円超すのにビビッてそのまま買わずに立ち去ったのですが。
その後やっぱり気になって、調べてみたらそれが2作目だと判明。
1作目読んで、モノの見事にハマりましたとさ。

内容は、タイトルのまんまです。
17世紀を背景にした海洋冒険小説。
モア船長ことジェームス・モアが「ミイラ取りがミイラ」状態に
なってしまった武装船「アドヴェンチャー・ギャレー」号
に乗り、そこで様々な危機に遭うものの、
仲間たちとともに危機を乗り越えていく、というものです。
一難去ってまた一難…
「海賊稼業も楽じゃない」って感じです。
全体的には、フィクションとノンフィクションが
融合したような構成となっております。
物語の補足説明的に挿入される解説は
大体史実なんですが、これまたトリビアで面白い。
(海賊旗として有名な「ジョリー・ロジャー」、
実際は30年程しか使われていなかった、など。)

多島さんの作品はこれが初めてだったりしますが、
読みやすくて良いですね〜。
文章の途中で改行したり、
つけなくてもいいところに括弧つけたりして
最初は「?」かもしれませんが、
ぞろっと長く文章続けられるよりは目に優しい。
そして慣れます。
posted by まるひげ at 23:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2005-11-11

icon_45_b.gif小説版ドラドラ2、読了。



世界に新たな封印がなされてから18年…。「竜の子」と呼ばれる一人の青年騎士が反逆者として騎士団に追われていた。蒼竜レグナに育てられ、戦死した前封印騎士団長オローを養父にもつ青年の名をノウェという。その逃避行が封印に守られた世界に再び波紋を呼びはじめ、隠された謎が次々に明かされてゆく。(単行本より引用)
映島巡(著) 『小説 ドラッグオン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒』

うむ? 画像が出ない…。
ほんとは買わないつもりでいたんですが
ヲタ友と本屋巡りした時、見つけてしまったのが間違いでした。
サイドストーリーとか外伝とか、
やっぱ気になりますよねぇ。
ゲームまだ全クリアしてないんですがね…(汗)

マナ役の小雪さんが「ノウェ」じゃなく「のうえ」
と言ってたのがやっぱり今でも気になります。
俳優と声優て声の性質違うんだと再認識した作品だったり。
舞台俳優さんはそんなに違和感なかったりしますが。
前作の唐沢○明とかピー○ーとか凄かった。
ストーリーがアレなくせに、キャスト豪華すぎるよ…。
おぉっと、ゲームじゃなくて本の話しないと。
しかしこの本、ゲームの補完版なものなので、
プレイしてない人には激しくオススメしかねます

以下、拙い感想。
posted by まるひげ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手
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