2008-01-02

icon_45_b.gif『のぼうの城』読了。

さて、年末から読んでたこの作品を読了しました。
先日読んだ『水の城〜』の方も笑いどころが多くて面白かったのですが、
こちらもなかなかのものです。

時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城があった。武州・忍城。周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた。城主・成田長親は、領民から「のぼう様」と呼ばれ、泰然としている男。智も仁も勇もないが、しかし、誰も及ばぬ「人気」があった―(カバーより引用)。
和田 竜(著)『のぼうの城』

>誰も及ばぬ「人気」があった―。
…正直、「人気」ですらないんですが…。
強いて言うなら、「情けなさ」です。

地の文が時代小説らしくないです。
作者のコメント(ツッコミ?)がさらっと入ってるので
そこんとこはちょっと童門作品に似てるかもしれません。
自分はあまり気になりませんでしたが。

読んだ印象は、なんつーか少年漫画っぽいんですよ。
展開とか描写が。
情景が想像しやすいうえ、キャラも立ってます。
そして見せ場が分かりやすいですね。
丹波が単騎で城外暴れまわるところとか、
長親が舟上で田楽踊ってるところを狙撃されるところとか。

で、当然のように『水の城〜』との比較です。
全体的に見ると、
『水の城〜』は縦の関係(長親と百姓)の記述が多かったのに対し、
『のぼう〜』の方は横の関係(長親と家臣たち)の記述が多いのでそこが大きく違うところでしょうか。
主人公の成田長親、
『水の城〜』の長親よりもとらえどころがない人物でした。
ほんと、見ててハラハライライラため息つかせてくれる主人公です。
で、それを補佐する(と言うより「お守り」する)のが成田家の3家老丹波・和泉・酒巻。
そして忍城攻防戦で欠かせない、百姓の方々が全力で長親を助けようとするのです。
甲斐姫は大人しかったですね。
個人的に好きなのは生臭坊主の明嶺と最強おこちゃまのちどりです。

…あれ?
なんだかテンション低いですかね。
ちゃんと面白かったですよ?
映画化、楽しみにしてます。

まぁでも一番ハマったところはどこか、と申しますと。
よろしいか、以下にちょっとしたネタバレですよ?



なんつってもこの作品の見所は

和泉×丹波。

コレしかない。

すんませんごめんて!
待って!あ痛っ!ちょ、石投げないでッ!!

いや〜、でもほんとあの2人良いですよ。
小さい頃からのライバル同士で、
もじゃ髭の巨漢で血気盛んな豪傑・柴崎和泉守と、
アレな城代・長親に代わって忍城を実質取り仕切り、
戦場に出ては「漆黒の魔人」(すげぇ異名)と恐れられる正木丹波守利英。
ことある毎に丹波にちょっかい出す和泉。
相手にするのも馬鹿らしいとそっけない丹波。
憎まれ口叩き合う2人ですが、お互い信頼し合ってます。
とまぁ、腐れた目で読むと大層美味しいお二方でございました。

で、気になる三成チェック。
『成田記』にしか記述されてないそうですが、
城の明け渡しには敵方総大将自らが出向いたということで、
三成が刑部と正家連れて忍城にやってくるのです。
『水の城〜』とは違って、こちらのみったんは長親に惚れそうになります(笑)。
長親の底知れなさと懐の広さに秀吉を重ねてしまうわけですよ。

三成はバリッとシワひとつないスーツ来た有能メガネ秘書ってイメージ(メガネはいらんだろ)。
それに引き換え、酷いほどの小者っぷりが長束正家。
弱きものをいたぶるのが趣味、という設定でどうしようもないです。

敵方でありながら、三成、ものすごい愛されてます。
武功を得ようと息巻く三成を母のようにあったか〜い目で見守る秀吉と刑部。
愛されっぷりが尋常じゃありません。
成田氏が既に秀吉に内通してるのをみったんには隠して
忍城攻めの総大将を任せるわけです。
万にひとつも失敗しないように、と。
過保護w

ラストは昨年の大河のように、登場人物のその後が書かれてます。
そして〆は非常にサワヤカです。
でも忍城攻防戦の後、数人の人物の消息が不明になってるのは寂しいですね。

作者の和田さんは本業が脚本家らしいですが、
次回作なんてものがあったらまた読んでみたいです。
とりあえず、気になるのは映画化(のキャスト)ですな。
posted by まるひげ at 23:56 | Comment(6) | TrackBack(3) | 時代・歴史モノ | edit
icon_45_b.gifこの記事へのコメント
こんばんは!!
今さらですが、堂々とお邪魔しまーす!!
バーン!!!(襖を豪快に開ける音です)

のぼう〜読了お疲れ様でした!!
感想もありがとうございます♪
え?映画化になるんですか?(それぐらい知っておけ!!)
過保護されてるみったん・・・それが映像化されるとはw今から楽しみです。

ふふふ・・・腐った目で読書すればおいしいのですね!!?
では購入を決定させていただきますww
Posted by 渦 at 2008年01月08日 21:59
こんばんはです渦さん♪
いらせられませぃ!!
仁王立ちで襖をスライドさせた渦さんの雄々しき姿を幻視してしまいましたw

のぼう〜、面白かったですよぉん。
作者のツッコミに笑わさせて頂きました。
しかし自分の感想文は…参考になりましたかどうか…(泳ぐ目)

>腐った目で読書すればおいしい

えぇ、おいしく読みましたw
和泉&丹波は決してそんな間柄ではないのですが、
腐女子のたしなみとしての「行間読み」をしてしまうと、もうダメです(笑)。
正直、長親よりも丹波(と和泉)の活躍のシーンの方が多かったのでなおさらそう感じたのかもしれません。

なので、あまり期待なさらないでくださいね!
多分、ふつーの同僚です。多分…ムフフ★

まぁ、購入されますか♪
それでは渦さんの感想文アップをお待ちしていますwww




Posted by まるひげ at 2008年01月09日 02:18
まるひげさん、こんばんは!!
先日はあのグダグダの、しかも時間かかりすぎな(2週間!!)感想にコメント&TBありがとうございました♪

まるひげさんのレビューはばっちり☆参考になりましたよ!!
映画化を楽しみに待ちたいですね♪
脳内イメージはあるんですが、さて、現実はどうなることやらww
のぼう/篠原信一(元柔道選手)現実問題・柄本明。
のぼうの親父/品川徹
丹波/中井貴一
和泉/戦ムソの慶次w現実問題・佐藤浩市
ユキエ/森山未來or成宮寛貴
みょうりょうのジジイ/津川雅彦
甲斐姫/上戸彩
珠/永作博美
氏長/谷原章介ww
みったん/山本耕史
大谷/オダギリジョー
ネズミ男/大泉洋
秀吉様/竹中直人
ってのは、どうですかねww
Posted by 渦 at 2008年02月26日 21:25
おぉう渦さんこんばんはです!
2週間…でしたか!
でも感想文書くのに難産なのって時々ありますよね。
そして細部忘れかけてたり…(汗)。
何はともあれ、お疲れ様でしたwww

えっ?!
ここの感想文が参考に…なりましたでしょうか??
う〜ん、ネズミ男のことでしょうか(笑)?
ちょこーーーーーっとでもお役に立てたら幸いです♪

映画化楽しみですね、ほんと。
わ、なんてこと!
渦さんの脳内からキャストがやってきましたよwww
あざーッス!!!!!
どれどれ…



ぶっ!!
いきなり笑ってしまいました。
・のぼう>現実問題・柄本明。
ありえすぎです。そして違和感がまっっったくありませんよ!
・ユキエは成宮くんが良いですなぁ、ムフ。
・氏長さまがタニショーwww
エロ気…もとい色気を抑えてもらわねばなりませんなぁ!
・みったんby山本耕史、
あ、可愛い(笑)。サワヤカ系ですな。
・刑部がオダジョー。
うわぉ…ダークホースですよ渦さん!
見てみたい!!

…すみません、抜き出してツッコンでしまいました。
抜き出したのには特に「ほほぅ!」と思ったキャストでして(苦笑)。

それにしても流石、渦さんはドラマ通でいらっしゃいますね〜!
他のキャストがすごく現実的です。
実際、どう出るかハラハラしながら待つことに致しましょう。
Posted by まるひげ at 2008年02月27日 01:47
はじめまして。
こちらの記事にトラックバックさせていただきました。
キャラクターがしっかり立っていましたね。
そこはかとない男同士の友情も感じられました。

トラックバックやコメントなどいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
Posted by 藍色 at 2008年04月09日 05:02
こんばんは〜、はじめまして藍色さん!
まぁ、こんなアレな記事にTBなんて恐縮です。

「のぼう〜」、これほどキャラクターが魅力的だとは思いませんでしたね。
シーンが目に浮かぶようで、すんなり物語りに入り込めるところが良いです。

>そこはかとない男同士の友情
ですよね!
のぼうさまと家臣団、あるいは家臣同士の交流が面白くてつい読みながら笑ってしまいました。

では、お言葉に甘えて藍色さんのお宅にもお邪魔させてくださいw
Posted by まるひげ at 2008年04月09日 22:54
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