2013-03-12

icon_45_b.gif『戦都の陰陽師』読了。

今更ながら2月の積読本消化3冊目。

この方の文章は久しぶりに読むと慣れるまでが結構苦しい。
本格時代小説と言ってもいいほど重厚なのに時折スカッと軽くなるのが不思議。

忍鳥「松風」の活躍がとっても光ってます。グッジョブ鷹!

時は戦国。不穏な戦雲におののく京の都に、無数に張られた結界を破って六百年ぶりに恐るべき天魔が侵入、魔界への口を開こうと画策していた。大陰陽師・安倍晴明の末裔である土御門家の姫・光子は、唯一天魔を討つことができる出雲の霊剣・速秋津比売の剣を取りに行くことを決意。藤林党の若き惣領・疾風ひきいる伊賀の忍び七人を護衛とし、出雲への危険な旅に出発する。はたして光子は都を救えるのか!?新説・陰陽師物語!(文庫より引用)。
武内 涼(著)『戦都の陰陽師』

前作『忍びの森』よりもキャラが若干弱い…
とか言いながらも今作も一気読みですよ負けました。

ちなみに前回は忍者 VS 妖怪のトーナメント形式でしたが、
今回は忍者+陰陽師の姫 VS 魔の者+戦国大名という図で、
忍者が戦闘力ゼロの姫を護衛しつつ封魔の剣を取りに出雲へ行って都に帰ってくる物語。
忍びの者だけならばこれほど困難な任務とはならなかっただろうに、
重要アイテムである霊剣を扱えるのは陰陽師の姫だけ、というのがミソです。

どうしても前作と比較してしまうのは仕方ないですわ。
閉鎖空間であった前作とは異なり、今作は舞台のスケールが大きくなってます。
忍びたちの死闘というメインパートに、
記紀の世界、陰陽師、戦国大名の勢力争い等の要素がプラス。
毛利元就と配下の世鬼一族、尼子氏に仕える鉢屋衆といった異能の忍びたちが
霊剣を我が物とするため執拗に光子一行をつけ狙います。
読みどころは、やはり忍びの者同士の壮絶な闘いでしょう。
緊張感たっぷりで目が勝手に1ページ先を読みますね。
あと、冬山の描写が圧倒的。読んでるこっちまで寒くなります。

もうひとつの読みどころはキャラ萌…もとい
任務遂行を第一とする忍びの者たちの、
戦闘時以外の何気ない会話シーンです。数少ないほのぼのタイム。
惣領の疾風に対する光子の淡い感情に頬が緩みますね。それは恋だよお姫さん…ニヤニヤ。
つーか、陽気な竜牙とツンばかりの蘭の仲がもどかしいことこのうえない。
竜牙いい奴だよ蘭! ちょっと馬鹿だけど相手してやって。
基本的に登場する戦国大名・武将たちは悪役として描かれますが、
出雲弁まるだしの山中鹿之介がサワヤカな漢気溢れるキャラでしたじぃ。

旅の途中で数人の仲間を失いつつも迎えた最終戦。
ここが本編510ページのうち30ページ程度と、あっという間に終わってしまいます。
明らかに構成配分に問題があります(苦笑)。
ラストは大仕事を終えた後の充足感と再び訪れるであろう危機への不安を抱きつつも
不思議と清々しい読了感でございました。
posted by まるひげ at 00:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
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