2013-01-24

icon_45_b.gif『後藤又兵衛』読了。

今月の積読本消化2冊目。絶版御免。

先日読んだ長政本で又兵衛があまりにも出てこなかったため、
またべ充しようと読んでみました。
やー、充実した。

幼くして父を失った後藤又兵衛は、戦国随一の智将・黒田如水の庇護のもとに育った。やがて如水の子・長政を凌ぐ大器として朝鮮の役、関ヶ原の合戦で活躍。筑前大隈城一万六千石の城主になるも、長政との確執の果てに、又兵衛は浪々の身となる。だが、豊臣秀頼に招かれて大坂の陣に参戦、縦横無尽の働きぶりを示して、華々しく散った。沈着にして勇猛な武将の生涯を活写した書き下ろし(文庫より引用)。
風野 真知雄(著)『後藤又兵衛』

「又兵衛がかっこいい本です」と素直に紹介できる作品でございました。
普段は穏やかな物腰でいながら、
戦場にあっては戦の機微を知り尽くし、鮮やかな戦いぶりを示す姿が印象的です。

物語は天正15年、豊前宇都宮氏の抵抗に黒田勢が苦しめられるところから始まり、
朝鮮出兵、関ヶ原の戦いを経てラストは大坂の陣まで。
又兵衛が黒田家出奔するのが大体真ん中あたりです。

読みどころはやはり又兵衛と主君・長政との確執。
長政のツン・・・ヤンデレっぷりはなかなかのものでありますよ。
ほんとに難儀な子でもう大変。たぁいへん。
幼少期には兄のように慕っていた又兵衛に対し、
憧れと劣等感を抱えたまま成長しちゃってるので
何かにつけ又兵衛にイチャモンつける長政の姿があちらにもこちらにもそちらにも。
「自分は戦略家で又兵衛はせいぜい戦術家」とか、
自分が納得できる枠に当てはめて
己と出来すぎる家臣との力量の差を埋めようとする長政の鬱屈レベルは相当に高いです。振り切れてます。
そんな長政に対して又兵衛は、家臣として分をわきまえた対応をするのですが…。
我慢の限界を迎えた又兵衛はついに黒田家を出奔。
旧主による怒濤の奉公構コンボに悩まされながら放浪の旅を続けます。
大坂入城後、幸村との友誼や城内でのカリスマっぷりも読んでいて楽しいですね。
終盤、死の直前に又兵衛が見た青空の描写や
大坂の陣決着後に又兵衛を思う長政の様子は空虚感が漂って切ない感じ。
「晴れ上がった空と吹き抜ける風」というのが作者の又兵衛のイメージなのでしょうな。

ちなみに脇役はあまり多く出ておらず、
出てきてもさらっとした会話がある程度。
例外としては、息子の扱いに頭悩ませてる如水くらいなもんかしら。
あと、至極どうでも良いことなんですが、
アル中予備軍・多兵衛が又兵衛のこと「後藤」って呼ぶのがなんかいいなと思ってみたり。
posted by まるひげ at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
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