2012-07-01

icon_45_b.gif『豊臣蒼天録(三)争乱の京都』読了。

日付が変わってしまいましたが、6月の積読本消化1冊目。

印象に残ったのは場面よりもキャラですかね。
振り返ってみるとこの作品、秀頼の成長物語がメインなのですが
忠輝の心情変化も忘れちゃいけません。


智本 光隆(著)『豊臣蒼天録(三)争乱の京都』

シリーズ完結。
自らが望んでも得られなかったものを当たり前のようにもっている
秀頼に対する幾許かの羨望と嫉妬を口にした忠輝。
家康の実子でありながら豊臣軍に身を置き、
天下人として成長していく秀頼を見ていくうちに
忠輝が当初抱いていた「天下を望む」という野望にも変化が現れます。

…とりあえず、公式あらすじを以下に。

慶長十六年五月。藤堂高虎らの寝返りにより、
第二次関ヶ原の合戦は徳川軍の勝利で終わった。
豊臣秀頼は松平忠輝を救う際に被弾し、昏睡状態のままだった。
彦根城に退いた豊臣軍は、真田幸村の進言により京都まで撤退することを決意。
無事に京都へと入った豊臣軍だったが、そこにさらなる悲報が届く。
本多正純の謀略により、大坂城が炎上。淀殿が死んだという。
退くことも進むこともできなくなり万策尽き果てたかにみえてた豊臣軍。
しかし、ここで秀頼が目覚め、京都より一歩も引かないと宣言。
古来、防御側が勝ったことの無い必敗の地で、
果たして秀頼は徳川の大軍勢を迎え撃つことができるのか!?
(新書帯より引用)

…とまぁ、ここまでが最終巻の中盤までのお話です。
以下、何気にネタバレてるのでたたみます。

今巻の半分近く、主役の秀頼が眠ったままの状態が続いております。
そして覚醒後の秀頼は…別人でした(笑)。
自身の出生にかかわる疑惑を打ち払い、天下を背負う覚悟を決します。
大坂城無き中盤以降は
「京は攻めやすく、守り難い」という武家の常識を逆転させる作戦を講じる豊臣軍。
都を捨てることを何より嫌う公家衆の扱い方や
長安が持ってきたあの兵器の存在も強力です。
でも一番重要だったのはアレです。徳川方のミス。特に正純がひどいわー…。

そんな徳川軍。
第二次関ヶ原の合戦で勝ちを得たものの、思うとおりに軍を動かせないでいる家康。
不甲斐ない家臣たちにイライラしっぱなし。終始不機嫌です。1巻からずっとこんな調子。
家臣たちは確かにみんなボンクラ。使えるのは正信くらいでした。
そういえば、大久保長安の働きで本多父子ぎゃふんな展開を予感したものの、
ぎゃふんしたのは正純だけだったり。

その他脇役を見てみると。
これまで不穏な動きを見せていた例の美青年くん。
結果的には二重スパイ状態に(笑)。
さらに、絶妙なタイミングで登場するのが、これまで沈黙を貫いてきた長政&忠興。
「このふたり、地味に仲良いんじゃ…?」と思わせる会話シーンが微笑ましいです。
智本さんの長政好きだなぁ。策士で。

…それはともかく。
最終決戦にて徳川軍に勝利した後、新たな天下の形を創ろうとする秀頼。
信長、秀吉が目指した慣習に捉われない
「自由な国」づくりを決意するという爽やかなENDでした。

蛇足的に思ったのが、1作目『関ヶ原群雄伝』との関連性。
続編という位置づけではないのですが(強いて言うなら『関ヶ原〜』のif展開)
各所で思い出す要素がちらほらと。
天下人の証たる太刀は言うまでもなく、
辰子が吉治と結ばれたのは良かったなぁと(え、そこ?)。
posted by まるひげ at 01:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
icon_45_b.gifこの記事へのコメント
icon_45_b.gifコメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。