2012-06-09

icon_45_b.gif『黒田家三代 戦国を駆け抜けた男達の野望』読了。

6月も上旬が終わろうとしているこの時に恐縮ですが、
すいません、これ先月の積読消化本です…。

作者さまの文章センスが妙にツボで、終始楽しく拝読できました。
タイトルこそ「黒田家三代」ですが、主役は長政。
「長政、大変だなぁ…」という感想です。はい。
とりわけ長政と又兵衛のギクシャクっぷりがとても美味しいわけですよ。

秀吉に恐れられた軍師・官兵衛が、礎を築いた福岡藩・黒田家。代々同じ葛藤が当主を苦しめる。才人たちが陥った深い闇が起こす、苦悩の顛末を描いた歴史長編(単行本帯より引用)。
池田 平太郎(著)『黒田家三代 戦国を駆け抜けた男達の野望』

福岡藩主・黒田家の人々とそこで起きた出来事について、
作者さま独自の視点で考察されております。
各章のボリュームも少なめ(約40ページ)、
かつ読みやすい文体なのでスムーズに読み進められるかと思います。
カテゴリとしては、歴史書と小説の中間くらいの立ち位置でしょうか。
ところどころ世界史ネタや現代の政治ネタ、
取材時のちょっとしたこぼれ話等が挿入されているのが面白いです。
たまに小説というか物語調な描写があるのですが、
そこがまた小話ながらも味があって良いのです。

ちなみに、本章は黒田家三代の統治をまとめたもので、それぞれ
第一章…官兵衛、
第二〜五章…長政、
第六章…忠之
という配分となっております。

官兵衛は秀吉に対する反骨精神に火が点き、
長政はそんな父親に手を焼く一方で、先代からの家臣たちの扱いに苦しめられ、
忠之は傲岸不遜な家老を憎み、さらには懐具合の厳しい藩運営に苦悩する…
という状態。
家臣とうまくいってないという点では、長政と忠之が共通してますな。
かの有名な黒田騒動についてがちょっと駆け足なのですが、
作者さまの視点が長政中心なので仕方ないことかと。
あとがきまでもが長政一色(笑)。

気になった点。
プロローグで曹丕と曹植の兄弟確執を題材とする「七歩詩」が登場するんですよ。
というのも、この本自体が黒田家当主と周囲との反目や確執をテーマとしているからなんでしょうね。
…でもエピローグが「黒田騒動その後〜明治」なので、
プロローグだけがなんとなく浮いているような気がする…。
posted by まるひげ at 01:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
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