2012-03-12

icon_45_b.gif『くるすの残光 月の聖槍』読了。

今作の読みどころは間違いなく敵方。
なにより魅力的だったのが西の無双・立花宗茂。

時は寛永二十(一六四三)年二月。家光を頂点とする幕府はいまだ切支丹の影におびえ続けていた。一方、島原の乱の生き残りで、天草四郎から力を分け与えられた“聖騎士”であり、江戸市中に潜伏している寅太郎たちは、授かった力を鍛えつつ、四郎復活のため、奪われた聖遺物の行方を捜していた。幕府と切支丹の果てなき激突―その末に待つものは!?(アマゾン・レビューより抜粋)
仁木 英之(著)『くるすの残光 月の聖槍』

敵方描写の厚みが増した分、
前巻とはやや雰囲気が変わったような印象を受けました。
結論としては、より面白く読めましたです。

具体的に敵方と言えば。
まずは冒頭、天海の正体があの人ということがさらりと判明してます。
そして切支丹討伐隊“閻羅衆”サイドも新キャラちらほら。
新人の佐橋くんが頑張り屋さんで、これからの活躍に期待です。
また、その他脇役では
元“南部隠”の一人が予想外な設定で再登場したり、
山の民が寅太郎に協力してくれたりと、なかなか楽しい展開になってきてます。
庄吉とたま夫婦の登場はさほどでもありませんでした。
いちや佐七らといった“聖騎士”仲間も登場シーンは少なめ。

いやそれにしても。
宗茂がね…裏の主人公でした。
この時期、すでに死人であった宗茂は、
切支丹狩りのために天海が行った秘術によって再び魂を与えられます。
死から甦ってまで宗茂が希求していたもの、彼の真意は終盤で明らかとなっております。
そのときのバトルでは、いろんな伝奇要素がてんこ盛りです(笑)。
かつての臣下であった木下大蔵との問答が面白いですね。
信仰に対する宗茂の主張は、異教の教えに対して非常に誠実なものでした。
(正直、ちょっと現代的過ぎるかなと思わないわけでもなかったり…)

切支丹を全否定せず、領内で生きる道を与えてくれた宗茂。
宗教観とか統治論とか出されると、どうやっても敵方が正論のように思えてならんわ。
切支丹側、視点が狭すぎてちょっと閉口してしまう。

気になったところと言えば。
物語の視点が寅太郎だったり、宗茂だったり、閻羅衆だったり、
視点チェンジのタイミングがちょっと悪かったように感じました。

ちなみに7つの聖遺物のうち前巻で奪還したのは荊冠でしたが、
今作はタイトルにあるように槍です。
ロンギヌスの槍があんなことになっちゃってまぁ…。
それはそうと、今回は七つの罪のどれに対応してたんでしょうか? 傲慢??

この調子でお次は3つ目の聖遺物回収ですね。
どのアイテムなのか、敵はどんな手を打ってくるのか注目です。
また、四郎から授けられた能力を寅太郎たちが
完全に活かしきれていないところが今後の課題にもなってきました。
寅太郎ときよの淡いラブも気になります。
荘介…元気出せ。
posted by まるひげ at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手
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