2015-01-30

icon_45_b.gif『オルゴーリェンヌ』読了。


ちょっと前から薄々感じてはおりましたが…この作家さん、結構ロマンチックですよね(笑)。

「悲しく美しい物語」とあちらこちらで見かける評判どおりの作品でした。
プロローグで語られる悲恋、エピローグで託された遺書が切ない。

書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。追い詰められた二人を救おうと、突如現れた少年検閲官エノ。三人は、少女が追われる原因となった“小道具”をいち早く回収すべく、オルゴールを作り続ける海墟の洋館に向かったが…。そこで彼らを待っていたのはオルゴール職人たちを標的にした連続不可能殺人だった!(単行本より抜粋)
北山 猛邦(著)『オルゴーリェンヌ』

水没した世界で人類の滅びを待つばかり、という静かな終末感が特徴のシリーズ第2作。
海面の上昇により陸地から切り離され、海に残されたわずかな土地―海墟―に
数名のオルゴール職人たちが住まう「カリヨン邸」。
そこで起こる連続殺人事件と、事件の裏に隠された衝撃の真相が語られます。
読了後は、なんだか謎解きADVゲームしてたような感覚が残りました。
高画質だけどBGMとかSEほとんど無さそうなゲームね(ついでに操作性も悪そう)
それはともかく。
以下、ちびっとネタバレあります。

犯人当てやトリックの謎解きはさほど気にならず、
ただ物語の雰囲気に浸り、ストーリーを追っていくのが楽しかったです。
中盤がややなかだるみな感がありますがね…。

トリックについては、流石は北山作品ですな。
前作は物理というより叙述の方が際立っていましたが、
今作ではガッツリ物理トリック仕掛けてきましたね。
1件目の串刺し、2件目の転落死、
そして最後のトリックはうまく作動するかはなはだ微妙ですが、
密室となった堅牢な塔のなか、死者の側で鳴り続けるオルゴールという情景がなんとも言えません。

真相判明に至るまでは、事件解決の仮説がいくつか挙げられていて
「本当にそうなの?」と怪しみながら最後まで読みましたが…
これは犯人わからんわ。
探偵が到着してからも殺人事件が続くという状況なのに
犯人は探偵が来る前にすべての犯行を終わらせていて
しかも犯行現場に居る必要すらないってのがね…。
アリバイなんてあってもなくても関係ないじゃないの。

キャラについて。
主人公の素直なクリス少年と探偵役の少年検閲官・エノの間柄も前作と変化なし。
前作からほとんど時間が経過していないらしいので無理もないですね。
そして新キャラで事件のキーパーソンでもある少女ユユ。
この娘は口がきけないのですが、仕草や表情が非常に豊かで可愛らしいお嬢さんでした。
同じく新キャラの少年検閲官カルテ。
こちらは非常にあざとい奴です。また出てきそうな雰囲気。
少年検閲官が属する組織についても記述がありますが、その謎はまだ深いです。
さらに、対立する立場にあるクリスとエノの友情に似た関係は今後どうなるのか、
気になるところです。

個人的には前作の方が好きですが、今作は全体的により洗練された印象が強かったです。
気が早いけど、2016年度ミステリランキングには確実にランクインするでしょう。
posted by まるひげ at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | edit | web拍手

2015-01-26

icon_45_b.gif『ひよこの食堂』感想。


ころころ&もこもこしたひよこたちが可愛いシュールな本。
ひよこが卵とか鶏肉食べてるよ!

愛でるもよし、作るもよし。もふっとカワイイ癒し系料理マンガ登場!(単行本帯より引用)
ものゆう(画)『ひよこの食堂』

にわとりとひよこが紹介する、卵と鶏肉をメインとしたレシピ本。
トリによるトリ料理です。
ごはん、おかず、つまみ、パン・デザートの59品を収録。
ページ右側がレシピ、左側が4コママンガという構成となっていて、
マンガの内容はレシピと関係ないことも多いです。でも可愛いので問題なし。

ちなみにレシピは手順がさらっと書かれているだけなので
クック○ッドには敵いませんが、
とにかくイラストが可愛いので見るだけでもとても和みます。
フルカラーで色トリドリです。
posted by まるひげ at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-25

icon_45_b.gif「ミスト」感想。


ミステリとかサスペンス系の映画を観たくてツ○ヤでレンタした。



・・・・・
ホラーと微グロ率のが高いじゃないか。
今更紹介するまでもない有名タイトルなのであらすじを3行で。

夜半に大嵐に襲われたとある田舎町。
翌朝発生した濃霧、そのなかの“何か”に襲われ命を落とす住民たち。
一つ所に避難した住民たちは恐怖から秩序を失い、やがて―。


色々なところで考察されてるので、それ読むだけで結構お腹いっぱいになりますが、
折角観たのでちょっとした感想をば。

この作品で衝撃的だったのは

「極限状況に置かれた群衆心理と現実世界の不条理さ」

これに尽きます。
霧の中からこんにちは\(^o^)/するB級化け物なんか全然怖くないんです。
バケモンの初登場シーンなんか、その造形のショボさにある意味びっくりです。

それはともかく。
この作品の特異点は、なんといってもラストシーン。
賛否両論さまざまな意見が飛び交っていますが、
「最後まで諦めてはいけない」っていうメッセージ性、自分には読み取れませんでした。
観終わった直後に残るのは、圧倒的なまでの不条理さ。

見直してみると、細部の伏線が巧みで
「ここでああしていれば」「この発言が後に…」というシーンが多くあります。
結末に繋がるひとつひとつの出来事が考えさせられますね。
正しいと思ってとった行動が正しい結果を導くとは限らないんだよなぁ…。
精神的回復にしばし時間のかかる作品でした。

あっ、最後にこれだけ言わせて!
副店長とおばあちゃん先生がかっこいい。
posted by まるひげ at 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画、TV | edit | web拍手

2015-01-23

icon_45_b.gif『九つの殺人メルヘン』読了。


一昔前に流行った「本当はこわい○○童話」系統の本が読みたくなりますな。

彼女がワイングラスの日本酒を呷ると、確実なはずのアリバイが崩れ出す―!渋谷区にある日本酒バー。金曜日に現れる日本酒好きの女子大生・桜川東子が、常連の工藤と山内、そしてマスターの“厄年トリオ”と推理する九つの事件。グリム童話の新解釈になぞらえて、解き明かされる事件の真相とは!?興趣あふれるバー・ミステリー珠玉集、華やかに登場(文庫より引用)。
鯨 統一郎(著)『九つの殺人メルヘン』

都会の片隅の日本酒バーを舞台に、
セレブ美人大学生が殺人事件の謎を解き、事件を解決へと導くというストーリー。
大学で童話研究を専攻するお嬢様が、事故と思われていた事件を
グリム童話の解釈とともに洗い直し、犯人のアリバイを崩していく流れになってます。
1編が短め(40ページ程度)なのでサラリと軽く読めますね。
タイトルにあるとおり、9つの短編を収録。
全話をまとめる第9話のラストにはちょっと驚く仕掛けが待ってました。
参考までに目次を以下に。

・「ヘンゼルとグレーテルの秘密」
・「赤ずきんの秘密」
・「ブレーメンの音楽隊の秘密」
・「シンデレラの秘密」
・「白雪姫の秘密」
・「長靴をはいた猫の秘密」
・「いばら姫の秘密」
・「狼と七匹の子ヤギの秘密」
・「小人の靴屋の秘密」


それぞれのトリックは目新しいものはありませんし、
童話と殺人事件を関連づけるという設定のため、ところどころでこじつけ感があったり。
探偵の美人大学生の仮説が事件の真相を完璧に言い当てているというのもちょっと…ねぇ?
推測の域を出ないものだと思うんですが…。

個人的にはグリム童話の新解釈が興味深かったです。
童話だけでなく、日本酒の雑学や昭和のTV番組ネタが多く出てくるので
作者さんと同年代の方(40代?)なら、こうした脱線話もより楽しめるかと。
ちなみにこの作品はシリーズ化しており、4作目まで刊行中。
でも自分はこの1冊でなんか満足した感じかな。
posted by まるひげ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | edit | web拍手

2015-01-20

icon_45_b.gif『どこの家にも怖いものはいる』読了。


実は去年読了した本の感想文その2。
んでもって図書館レンタ本。

三津田ホラーはほんとクセになりますね。

作家の元に偶然集まった五つの《幽霊屋敷》話。時代、内容、すべて違う五つに共通点を見つけた時、ソレは貴方の部屋にも現れる……?(アマゾン・レビューより引用)
三津田 信三(著)『どこの家にも怖いものはいる』

冒頭の「お願い」から読者を怖がらせる仕様となってるのが憎いです。
とりあえず、目次は以下のような感じ。

「向こうから来る 母親の日記」(2000年前後)
「異次元屋敷 少年の語り」(1935年頃・昭和10年頃)
幕間(一)
「幽霊物件 学生の体験」(1970年代末〜1980年代初め)
幕間(二)
「光子の家を訪れて 三女の原稿」(1991〜1992年頃)
「或る狂女のこと 老人の記憶」(1900年〜1940年頃・明治末〜昭和初期)
終章


特に2話目の「異次元屋敷」、これがいつもの三津田節炸裂。
わけわかんない化け物に追っかけられまくりです。

場所も年代も怪異も異なる5つの怪談。
しかし、それらに共通点があるような奇妙な感覚を持った新人編集者の三間坂が
主人公の作家・三津田信三に相談を持ちかけるところからスタート。
類似性を感じるのはなぜなのか、その検証を進めていく流れで物語が進みます。
様々な文献にあたり、徐々にその謎の真相に近づいていくのですが…。

怪異絡みで感じる共通点は、わりと早めに気づくんじゃないかと。
まぁ、無意識に読んでると気づきませんが、
注意しながら読むと気づくと思います。
わりと初期の段階で登場人物も言及していることですし。
ただ、気づいたところでその共通点は何を意味するのか、まではわからないのがもどかしい。

すべての始まりは5つめの話で、
それまでの話の怪異の正体が明かされます。
ネタバレしちゃうと、
「どこの家にも怖いものはいる」のはそれらの家が全て同じ場所にあったから。
つまり、怪異の正体はすべて同じモノであったわけです。
その後のまとめの推論がやや弱いような印象を受けますが
個々の怪談がステキ怖さなので良しとします。
posted by まるひげ at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ホラー? | edit | web拍手

2015-01-14

icon_45_b.gif『宇喜多の捨て嫁』読了。


実は去年読了した本の感想文。

久しぶりの読書!
しかも時代小説!!
そんでもって題材が宇喜多!!!
てな感じで鼻息荒く読み進めましたが
一編読み進めるごとにしゅるしゅると萎んでいくテンション。
鬱だわー。
どれも鬱いわー。

娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、下克上で成り上がる戦国大名・宇喜多直家。その真実の姿とは一体…。ピカレスク歴史小説の新旗手ここに誕生!!第92回オール讀物新人賞受賞作(アマゾン・レビューより引用)。
木下 昌輝(著)『宇喜多の捨て嫁』

梟雄・宇喜多直家の苦悩と人生を、直家を取り巻く人々の視点から描いた短編連作集。
全部で6編収録ですが、時系列順にはなっておりません。
ひとつの作品中で登場した要素が他の作品のなかで言及されたり
全体の構成が緻密に組み立てられているのが素晴らしい。
これがデビュー作とのことですが、すんなり物語に入っていける読みやすさでした。
文体だけではなく、作品の雰囲気にさえベテラン作家さんのようなある種の貫録が感じられます。
最終話まで読み進めると、
これまでの作品に登場したひとつひとつの要素が一枚の絵となるような、
ジグソーパズルでピースが嵌っていくような、小気味良い感覚がありますね。
最後まで読んでこの作品の構成美が見える仕様となっています。

・・・
なんだかベタ褒めな感想文になってしまいましたな(苦笑)。

「捨て嫁」という単語のインパクトと
表紙カバーのおどろおどろしさに若干怯みますが
第152回直木賞候補作ということもあり、読んでみてはどうでしょう?
ただし血は出るは膿は滲むはで大変です。暗いです。

以下、バカみたいに長い感想文ですので読み飛ばしちゃってなんら問題ありません。
posted by まるひげ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代・歴史モノ | edit | web拍手

2015-01-08

icon_45_b.gif『世界のホットドリンクレシピ: 世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品』読了。


紅茶にリモンチェッロって良いアイデアだなぁ。

こっちはアルコールベースのものが飲んでみたい。

この本は世界中で親しまれているホットドリンクとそのアレンジ方法を紹介するレシピ本。現地の人が飲んでいる、その国にゆかりのある温かい飲み物のレシピと、ドリンクにまつわるお話や情報を紹介しています(アマゾン・レビューより抜粋)。
『世界のホットドリンクレシピ: 世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品』

ホットドリンク本2冊目。
先日紹介した絶版本とは構成もメニューもよく似ているのですが、改訂版ではありませんでした。
こちらはあくまでレシピがメイン。
テーブルの上にドリンク写真というシンプルな構図、
レシピも簡単につくれるものがほとんどです。
ところどころ、コラム的なメモが載ってあったりして。
ラストにショップリストがあるのでお近くにお住まいの方は便利かと。
(18件中、17件が東京のお店だけど)

で。
2冊を比較して読んでみたら、同じメニューでもレシピが異なってるものが多かったです。
ま、それは好みによって調整すれば良いって話ですね。
隠し味とか香りづけにハーブやスパイス入れる場合、量に気をつけなきゃだし。

〜結論〜
単純にホットドリンクレシピとして使うならこちらの本でも良し。
読み物としては先日紹介した絶版本のほうが情報量も多く面白い。
posted by まるひげ at 00:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-07

icon_45_b.gif痛年賀状って。


面白いとか笑えるとか前にそのアイデアに感心するわ。

実際に届いたカオスすぎる年賀状【2015年】[※随時更新]

宛名テロは郵便屋さんもビビるだろうなぁ。
posted by まるひげ at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | edit | web拍手

2015-01-04

icon_45_b.gif実は…



アサクリ2.JPG

1ヶ月程前からこっそり始めてたアサクリ2。
1よりやること多いですね。
相変わらずビューポイントよじよじするの楽しいわ。
posted by まるひげ at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | edit | web拍手

icon_45_b.gif『インコと飼い主さんの事件簿』読了。


キラキラ可愛らしすぎる表紙とは裏腹に、
中身は結構しっかりと役立つ情報がつまってます。

今、日本でいちばん有名な小鳥専門病院、「横浜小鳥の病院」に持ち込まれる、仰天飼い主や仰天インコたちの、さまざまな事件、事故、トラブルをご紹介。またトラブル予防とトラブル回避策を漫画と読み物で解説する、インコの飼い主に役立つ書籍です(アマゾン・レビューより抜粋)。
柴田 裕未子・すずき 莉萌(共著)『インコと飼い主さんの事件簿』

鳥と人がともに暮らすうえで起こる様々な問題とその対処法を
マンガと解説でわかりやすく紹介してくれます。
執筆者が鳥専門の獣医師&バード・トレーナーということで、
豊富な経験に基づいた解説には非常に説得力があります。
しかも文章が難しくないので読みやすい。
堅苦しくない内容でありながらも、
鳥と人との関係についてもう一度考えさせられる1冊です。

鳥と一緒の生活って、飼育書どおりにいかないことが結構多いもんですよね。
自分のような鳥飼いビギナーならなおさら。
この本では、鳥の問題行動の原因を探るには、人側・鳥側の両方から
しっかり観察することが大事だと繰り返されております。
そういえば、鳥の困った行動のうち7割方は人に原因があるって話聞いたなぁ。
心理学における「連続強化」「部分強化」のくだりは、
鳥も人と同じ心理なんだなって目からウロコでございました。

「本当にあった怖い話」ネタではどの症例も痛そう。
クチバシ折れたとか尾羽噛み切られたとか足裏低温火傷とか…(ll|゚Д゚)ヒィ
気をつけないと…という戒めになりますな。
個人的には、呼び鳴きのメカニズムと鳥目線のトレーニング法が特に参考になりました。
うちのオカメも、呼び鳴きとケージに戻りたがらない傾向があるので
ちょっとトレーニング法を実践してみようかなぁ。
posted by まるひげ at 00:34 | Comment(2) | TrackBack(0) | 坩堝 | edit | web拍手

2015-01-02

icon_45_b.gif新年のご挨拶。


皆様、あけましておめでとうございます。

近頃更新頻度が心もとない感じの本ブログですが、
今年もネットの海の片隅でゆるりふらりとやっていくつもりです。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます!!

よろしくお願い致します.jpg
posted by まるひげ at 23:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | edit | web拍手
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